鹿浦越岬(かぶらごしみさき)は香川県東部に位置する瀬戸内海に突き出た岬で、白黒の美しいストライプ模様の岩壁『ランプロファイア岩脈』があることで知られています。
こちらは鹿浦越岬の付け根にある漁港。岸壁沿いに車が数台停められる駐車場があります。
『ランプロファイヤ岩脈』へは、ここから海岸沿いに続く遊歩道を歩いていきます。
沖には瀬戸内海に浮かぶ島々も見えて、心地よい潮風を受けながら10分ほど歩くと徐々に切り立つ断崖が迫ってきます。
この少し先に『ランプロファイヤ岩脈』があります。
最後は道が途切れ、大小の岩が混じった岩礁を慎重に歩いていくと白黒のストライプ模様が入った断崖が目に飛び込んできます!
これが『ランプロファイヤ岩脈』です!
実はこの断崖一帯は満潮時には海水面が上昇して、歩いていくことができません。
干潮(引き潮)の時間帯のみ見られる景色なのです。
白と黒のストライプ模様が印象的な『ランプロファイヤ岩脈』。
正確にはマグマが冷えて固まってできた黒色の部分がランプロファイヤで、煌斑岩(こうはんがん)とも呼ばれます。
白色の花崗岩(かこうがん)に割れ目ができた時に、黒いランプロファイアが入り込んで縞模様の岩壁が形成されました。
ランプロファイヤは日本国内で産出されることが珍しく、国の『天然記念物』に指定されています。
ここは、地球のダイナミックな火山活動の跡を目にすることができる、貴重な場所なのです!
鹿浦越岬の魅力は『ランプロファイヤ岩脈』だけではありません。
岬の丘陵の上にも遊歩道が整備されていて、駐車場のすぐ脇が起点となっています。
最初の階段だけは急な登りですが、その後は尾根づたいに比較的平坦な道が続きます。
木漏れ日が差し込む中、潮騒を聞きながら心地よい森林浴が楽しめます。
この遊歩道の途中には、江戸時代末期に造られた『狼煙場(のろしば)』があります。
高松藩が幕府の命令で設置したもので、異国船が海上を通った際にここからのろしを上げて知らせました。
残念ながら崖崩れの恐れがあるため、現在はランプロファイヤ岩脈を上から眺めることはできません。
しかし、瀬戸内海を一望できる展望所がいくつかあります。
ここも元々は異国船を監視するための遠見番所があった場所。歴史のロマンも感じられるスポットです。
こちらは岬の東側の眺め。眼下に見える潮越海岸は、丸い小石を一面に敷き詰めた美しい磯浜です。
やや霞んでいますが、遠方には淡路島も望めます。
『ランプロファイヤ岩脈』の断崖は西向きですので、訪問する時間帯はできれば午後がオススメ。
しかも干潮時でないと見られませんので、事前に潮見表(潮汐表)で調べておいた方が無難です。
ただ、波打ち際からストライプ模様の断崖を見上げるだけでなく、丘陵の上から大海原を展望できることもこのスポットの魅力の一つ。
満潮時に訪れた場合でも、森林浴を楽しみながら岬の丘陵をぜひ散策してみてください!
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◇ランプロファイヤ岩脈
所在地/香川県東かがわ市松原1245
駐車場/あり(無料)
http://www.hnt.or.jp/?page_id=445
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣
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この記事を取材したフォトライター
松岡 広宣
松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/
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