廃墟ブーム。
日本各地でスポットを浴び、世界遺産や文化財としてその名を轟かす名所たちの陰に、ひっそりとその身をひそめた要塞を、下関にて発見してしまいました…!
下関要塞が一つ、火の山とは?
関門海峡を望む火の山は、古くより敵の襲来を監視し、知らせる役割を持っていました。
戦時中は下関要塞の一部として、軍事拠点に用いられ、砲台や倉庫を兼ね備えていた場所です。アーチ状構造物の倉庫が半地下空間に広がっています。
現在では公園として整備されていて、だれでも自由に訪れることができます。
特に海側の展望台から眺める夜の関門海峡は絶景で、デートスポットとしても人気…、ですが今回のメインはあくまで砲台跡(笑)。
写真に映える『火ノ山砲台跡』
石やレンガを中心に作られた砲台跡は、長い年月を経て、草が生え苔むし、何とも言えない雰囲気を醸し出しています。
戦後の落書き(?)さえ、フォトジェニックに感じてきませんか?
地面に雨水が張って、幻想的な空間に。個人的にはこの場所が一番お気に入りです。
当時使用していた窯なども残っています。
戦争の語り部として
「廃墟!すてき!シブい!」だけではないのが、この施設。
連綿と紡いできた歴史や、施設の詳細を各所で学ぶことができます。
一見すると、緑の生い茂った小高い丘ですが、ここは第1~4砲台まで備えてあり、歩いてみてかなり広いことを実感します。
『堡塁砲台』、『24センチカノン砲』など、見慣れない言葉を目にしつつ、当時を想像しながら歩く、貴重な体験となりました。お気に入りのカメラを持って訪れてみてください!
火ノ山砲台跡(火の山公園)
所在地/山口県下関市みもすそ川町火の山山頂
電話/下関市観光施設課 083-231-1838
立体駐車場 083-223-8339
http://www.city.shimonoseki.lg.jp/www/contents/1348532219552/index.html#hinoyama
瀬戸内Finderフォトライター 乙倉慎司
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この記事を取材したフォトライター
乙倉 慎司/hiroe
乙倉慎司 岡山に18年、山口に6年暮らし、現在は広島の離島に仮移住中。建築・デザインの仕事をしています。日々、点々と移ろいながら、そこで見つけた素敵なひと・こと・ものを皆さんと共有していきたいです。 hiroe 福岡で環境分析研究員として働いた後、ロンドンへ留学。ヨーロッパを旅した後に住み着いたのは、瀬戸内海の美しい自然に囲まれた大崎上島でした。 気の向くままに島から島を渡り歩き、新参者ならではの視点で、瀬戸内特有の暮らし、文化、景色を伝えます。
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