海・自然
清流をさかのぼる郷愁鉄道「錦川清流線」/山口県岩国市
錦帯橋がある下流域から約70分かけて川をさかのぼります。
停車駅は全部で14。どの駅もそれぞれに味があってほのぼの。
気が向いたら、ぶらり途中下車♪
ここは川西駅から徒歩18分の「紅葉谷公園」。秋にはもれなく訪れたい場所です。
車窓にはどこか懐かしい風景が広がります。
見えるのは山と川と空と、川沿いに佇む小さな集落。
決してものすごい絶景が待っているわけではありません。
忘れてしまった何かを思い出させてくれるような、しみじみとした風景が続きます。
単線鉄道ながら、上り下りともに一日10本が運行しています。
車両はピンク、グリーン、イエロー、ブルーの4つ。
それぞれに名前が付いており、ひだまり号、こもれび号、きらめき号、せせらぎ号と言います。
この日、私が乗り合わせたのはピンクの「ひだまり号」。
風に吹かれて舞う桜の花びらが描かれています。
この車両の絵柄には錦川の魅力が詰め込まれています。
春の桜、森のこもれび、初夏のホタル、そしていつも変わらずそこにある錦川の清流。
今回訪れたのは紅葉シーズンでしたが、一年を通してまったく違った顔を見せてくれます。
最後、長いトンネルをくぐると終着駅の「錦町」です。
ここから「とことこトレイン」が錦川のさらに奥へと連れて行ってくれます。
終点には源泉かけ流し100%の秘境温泉があるとか。
この続きはまた、春の桜の頃に。
瀬戸内Finderフォトライター 藤本雅史
関連地域
山口県
本州と九州を繋ぐ要の場所、山口県。城下町として栄えた地域も多く、日本の近代化にあたっては数多くの歴史や偉人がこの場所から生まれました。春は桜、夏は花火と季節毎に違った表情を魅せる錦帯橋、風情ある町並み、美しい庭園に寺社仏閣。またTVコマーシャルのロケ地としても有名になった角島大橋や、雄大なカルスト台、鍾乳洞はまさに絶景。ぜひカメラを片手に旅をしてみてください。