足で踏みつけて作る?!300年前のお殿様も召し上がった代々続く『岩国寿司』/三原家(山口県岩国市)

山口県の東部に位置する岩国市。錦帯橋の向こう側、山の上に小さく見えるのが岩国城です。今回ご紹介する『岩国寿司』はお殿様に献上する料理として300年前にこの地で生まれました。

当時、城下町で魚屋を営んでいた白銀屋善兵衛さんがお殿様に命令され、作ったのが始まり。現在『三原家』で八代目として岩国寿司の味を守り続けている、戸崎敏雄さんのご先祖さまです。

「岩国城は山上にあるので、下から持って上がるのに、ある程度日持ちがするものが必要でした。寿司なら保存もきくし、一度に大人数食べられる。さらに丈夫な寿司桶に入っているので、持ち運びもしやすかったのでしょう」

四角い形の寿司桶。一段で一升分のお米が使われ、最大で五段、約120人分のお寿司が出来上がるそうです。ぎゅっとつまったお寿司の重さは25kgにもなるとか。

三原家の酢飯には、数種類の焼き魚をほぐした身が混ざっています。酢飯の上下を大葉ではさみ、さらに煮た椎茸とかんぴょう、焼き穴子、錦糸卵をのせ、蓋をします。そして…

なんと蓋の上に乗っかっちゃいます!1分ほどしっかりと踏みかためます。

木枠を持って、力を入れて…よいしょっ!こんな作業を目の当たりにして、当時のお殿様はびっくりしたことでしょう。少しでも失礼のないようにと、白い足袋を履くのは三原家に代々つづく心づかいです。

大きな包丁で24等分に切り分けます。横から見ると、しっかりと酢飯が詰まっているのがわかりますね。今は口当たりよく、いい具合に調整しているそうですが、昭和の頃まではお寿司が硬すぎてお箸が折れてしまうこともあったそう!

三原家では、完全予約制でこちらの昼食セット『大名』が召し上がれます。

お殿様気分で一口♪どこかホッとする懐かしい味です。それぞれの具材と魚の入った酢飯がうまくマッチしています。当時のお殿様は、城を守る疲れをこのお寿司で癒していたんだろうなぁ、と一人想像を膨らませながらいただきました。

元祖・岩国寿司の宿、三原家。実は、岩国寿司は過去に見る影もなく廃れていた時代があったそうです。それを復活させたのが敏雄さんの祖父にあたる、六代目の正雄さん。全国を行商し、復活に尽力して…見事!岩国の一大名物料理となりました。

現在は岩国寿司と築95年の古い建築を見に、海外からもお客様がいらっしゃるそうです。この先もずっと続いてほしい岩国の味です。


【おいでませ!山口】
●元祖岩国寿司の宿 三原家
300年前に誕生した岩国寿司の味を、代々受け継いでいる老舗旅館。宴会場の格天井など、古い建築も見もの。お泊りの方はご夕食に岩国寿司を味わえます。昼食は完全予約制、前日昼までに2名様より。
所在地/山口県岩国市岩国2-16-6
営業時間/11:30〜13:30(前日昼までに2名以上でご予約の上)
ご予約・お問合せ/
TEL:0827-41-0073
FAX:0827-41-1411
メール:info@miharaya.jp
http://www.miharaya.jp

瀬戸内Finder編集部

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