倹約文化が生んだ岡山の名物寿司/かくし寿司(岡山県)

この錦糸卵が敷き詰められたお重。こちらは何でしょうか?
その答えの前に、岡山の名物『備前ばら寿司』について説明させてください。

『備前ばら寿司』の誕生は江戸時代初期。
備前岡山初代藩主・池田光政(みつまさ)が「食膳は一汁一菜」の倹約令を推進したことに町民が反発。「ご飯の上に乗せても一菜は一菜だ!」と、ごはんの上に魚や野菜を乗せて食べ出したのが由来と言われています。

この「なんとしてでも美味しいものを食べてやる!」という岡山県民の心意気が生んだのが先ほどの錦糸卵のお重なのです。

では、いきます!
蓋を閉じて…。くるりんぱ!!(※実際には、お店の方が裏返してくれます)

じゃーん!!!
取材時は、海老に蝦蛄(しゃこ)に穴子にいくら、もちろんままかりも。
季節ごとの瀬戸内の海の幸・山の幸を詰め込んだ、倹約とは真逆の豪華寿司。これが『かくし寿司』です。

贅沢を禁じられた町民が、豪華な具材をお重の底に入れ、人前ではご飯を食べ、人目がなくなったらひっくり返して食べたという言い伝えを再現した、質素こそ美徳とされながらも「おいしいものを食べたい」という池田藩民の食い意地(笑)の狭間で生まれた食文化なのです。

このお寿司を引き立てるのが『煎り酒』。
お酒と出汁で梅干しを煮切ったもので、醤油がない時代にお寿司のタレとして使っていたそうです。

すっきりしつつ、出汁の旨味が味わい深いこのタレが、具材の味を一層引き立てます。

岡山の愛すべきエピソードと合わせて、旅のネタとして二度美味しいかくし寿司が食べられるのは、岡山駅東口のホテルグランヴィア2階『日本料理 吉備膳』。1日数量限定ですので予約するのがおすすめです。


日本料理 吉備膳
所在地/岡山県岡山市北区駅元町1-5 ホテルグランヴィア岡山2F
電話/086-234-7000(代表)
営業時間/11:30~14:30 (L.O.14:00)、17:30~22:00 (L.O.21:00)
定休日/なし
http://granvia-oka.co.jp/restaurant/

瀬戸内Finderフォトライター 浅井克俊/アサイアサミ(ココホレジャパン)

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ココホレジャパンは、岡山を拠点に全国で「地域の魅力を広告する」インディペンデントでオルタナティブな広告会社です。 雑誌「TURNS」の企画制作、岡山を代表する魚「ままかり」の可能性を探すプロジェクト=「ままかRe:Project」の主催のほか、CMやグラフィック制作など、広告屋さんぽいこともたまにしています。 大都市のモノマネ・劣化版ではない、その地域・企業だけの魅力を掘り起こし、デザイン・編集して、「これ、いいでしょ!」と伝えていく。 それが私たちの仕事です。 ココホレジャパン http://kkhr.jp

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