愛媛県南部を代表する景観の一つ『遊子水荷浦の段畑(ゆすみずがうらのだんばた)』。
宇和海を望む急斜面に石垣を積み上げて造られた段畑では、ジャガイモを栽培しています。
一方で、段畑から眼下に見える宇和島湾にはたくさんの養殖筏が浮かび、タイ類やブリなどの養殖が盛んでひっきりなしに漁船が行き交います。
特に愛媛県は1990年からずっと鯛(マダイ)の生産量が日本一を誇ります!全国年間生産量約7万トンのうちの約4万トンと、実に全国の半分以上の鯛を生産していて、その新鮮な鯛を使った郷土料理が名物となっています。
そうした鯛を中心にした地元の郷土料理を味わえるのが、段畑のすぐ下にある『だんだん茶屋』。
こちらは『だんだん茶屋』の店内の様子。
営業は土日・祝祭日のお昼時のみですが『遊子水荷浦の段畑』を散策した後にぜひ立ち寄っていただきたいお店です。
今回ご紹介するのは宇和島を中心とする南予地方の郷土料理『鯛さつま』。
焼き魚と麦味噌をすり合わせた汁を麦飯にぶっかけて食べる南予では一般的な家庭料理で、もともとは漁師さんが船上で魚入りの濃厚な味噌汁を麦飯にかけ食べていたのが始まりといわれます。
右側の白い液体に注目!
鯛などの白身の魚を焼いて身をほぐし、そこに香ばしく焼いた麦味噌を混ぜてすり鉢で丹念にすり合わせ、さらに鯛の骨でとった出汁を加え水を少しずつ足しながら液状になるまでかき混ぜたものです。
この液体の中に煮たコンニャクやネギ・ゴマ・みかんの皮のみじん切りなどの薬味をお好みで入れ、刻みネギなどをまぶした温かい麦飯にぶっかけます!
これで『鯛さつま』の完成です!
アツアツご飯にヒンヤリと冷たいさつま汁が程よく混ざって、鯛の甘みと味噌の旨味が口の中で広がり、思わず顔がほころびます!
見た目には素朴ですが、二度三度と食べれば忘れられない味となる奥の深い逸品!
さらっと食べられるので、食欲が落ちる夏場にもぴったりなお料理だそうです。
鯛を使った南予の郷土料理としては『宇和島鯛めし』も有名で、
今回ご紹介した『だんだん茶屋』さんでも『宇和島鯛めし』を堪能できます。
『遊子水荷浦の段畑』にお越しの際は、絶景の段畑を散策した後に、ぜひ地元の郷土料理を味わってみてくださいね!
◇だんだん茶屋
所在地/愛媛県宇和島市遊子2323-3
営業時間/11時~15時 (お食事は14時まで)
営業日/土・日・祝日・祭日
駐車場/あり(無料)
http://www.danbata.jp/tokusan.html
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣
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この記事を取材したフォトライター
松岡 広宣
松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/
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