『上島特集』Dr.コトー!まいっちんぐマチコ先生も!アートで島おこしする高井神島【PR】

瀬戸内海のほぼ中央、愛媛県と広島県の境に25の離島で構成された愛媛県越智郡上島町があります。ここは今密かに移住先として注目されている町なのです。

注目される理由とは?気になるその全貌を徹底取材!10回に渡ってご紹介する上島町特集!今回は関東からライト移住する一人の男性と住民が島おこしをする高井神島をご紹介します!

島人26名。島の限界集落に現れたポップな色彩の建物


高井神島の集落

上島町の西側に浮かぶ、約1.3km2の小さな島、高井神島。
人口26人(2017年2月現在)、平均年齢78歳という、まさに限界集落の島です。

緑に覆われた山麓の港に、カラフルな点がポツポツと見えます。
長閑な港町に、あまりにもポップな色彩。誰もが不思議に思う光景です。
その正体は……

まいっちんぐマチコ先生じゃないですか!


高井神島の港周辺

左の真っ青な建物には「ようこそ高井神島へ」の文字。その隣には旭日旗に鯛…おめでたいという意味でしょうか。そしてその右隣のお家には、マチコ先生!?

目を疑う、というのはまさにこのこと!
もう一度見てみましょう。
「ようこそ高井神島へ」「おめでたい」「まいっちんぐ!」
そして、どの絵も素晴らしいクオリティ。限界集落でお年寄りが多いはずですが、一体誰が何のためにこれほど大きな壁画を描いているのでしょうか。

それでは、仕掛け人に登場していただきましょう。

高井神島に惚れこんだ!ライト移住しながらアートで島おこし

ご紹介するのはDr.コトー診療所が描かれた壁画の前に立つこの方。
アートで島おこしの仕掛け人、長谷部理(おさむ)さんです。
今から約10年前、長谷部さんは大学時代の友人だった高井神島自治会長の木村定(さだむ)さんに誘われ、初めて島を訪れました。瀬戸内海の美しさと、長閑な漁業風景に心打たれ、自宅購入を決意!現在、一か月の三分の一を島で過ごしています。

初めのうちは、のんびりと島の雰囲気を楽しんでいたのですが、過疎が深刻な島の行く末を案じて、木村さんと共に、島に人を呼ぶ方法を話し合うようになりました。
そうして最初に考えたのが『高井神島ようこそ祭り』。懐かしの歌謡曲を歌う歌手を連れてきて、島以外から人を呼ぼうと自腹で開催しました!
そして次のアイデアが、あの壁画。長谷部さんは愛する島のために自腹を切って、壁画アート製作に出資しています。

Dr.コトー診療所の山田貴敏先生からのプレゼント

アートで島おこしは、長谷部さんの自宅の外壁に鯛の絵を描くことから始まりました。それが評判となり、その次は高井神公民館の広い壁を塗らせてもらえることに。
モチーフは、子供から大人にも好きになってもらえそうな漫画のキャラクターに決定。長谷部さんは知人づてに、漫画『Dr.コトー診療所』作者の山田貴敏先生にコンタクトをとり、島の素晴らしさを熱心に伝えました。長谷部さんの熱意が届き、山田先生は高井神島のためにイラストをプレゼントしてくれたのです!それを拡大して描いたものが、写真の『Dr.コトー診療所』です。

有名漫画家が賛同!島の空き家全てをキャンバスに!

ここからが長谷部さんの更に凄い所。
「壁画一枚だけは人は来ないので、港の空家全てに絵を描こう」と、空家の持主に了解を得て、多くの漫画家さんへアプローチを続けました。
上の写真は、1980年から少年漫画誌『少年チャレンジ』で連載された、えびはら武司先生の『まいっちんぐマチコ先生』。テレビアニメでも放送され、「まいっちんぐ!」と言うセリフで一大ブームとなった漫画です。ファンの方たちにはたまらないですよね!

御茶漬海苔先生や浜田ブリトニーさんの作品も!


ホラー漫画家『御茶漬海苔』さんの作品

こちらは、1984年『精霊島』でデビューし、ホラー漫画家として活躍中の御茶漬海苔さんの作品です!この他、浜田ブリトニーさんの作品もあります。

現在も増え続けている有名漫画家の作品たち。
全て、長谷部さんの想いに賛同しプレゼントしてくださっています。今ではそんな噂を聞きつけた全国の漫画ファンの方たちが島を訪れるようになりました。壁面アートは、あと7つ増える予定。次は誰の作品が描かれるのか楽しみですね。

高井神島が『漫画アートの島』と呼ばれる日は、さほど遠くないかもしれません。
活動が広まり、今では全国の若手アーティストたちから「私にも描かせて!」とラブコールが舞い込んでくるそうです。
これだけ大きなキャンバスに自分の作品が描かれるのは、作家としてなかなかないチャンス。壁面に描くためには建物側の許可や費用などの準備が必要なので、現在は待ってもらっている状況ですが、「私も描きたい!」と思う方は、ぜひ連絡してみてください!

愛媛県で唯一の木。樹齢300年を超える巨木


ナタオレノキ

「この島の魅力を沢山の人に知ってもらいたい」
長谷部さんの島おこしはアートのみにとどまらず、島に元々あった観光資源の再生も手がけています。
上の写真は、愛媛県で唯一の『ナタオレノキ』(別名シマモクセイ)。全国的にも珍しい常緑樹で、うねるように伸びる幹枝に強い生命力を感じます。樹齢約300年!秋には可愛らしい白い花が咲くそうです。
以前は、この木までの道のりが整備されておらず、たどり着くことが難しかったのですが、長谷部さんが道路を広げ整備しました。

真っ白な島のシンボル!高井神島灯台

高井神島のもう一つの見どころは、こちらの『高井神島灯台』。
大正10年に初点灯された歴史ある灯台で、島のシンボルとなっています。
中に入ることはできませんが、大正ロマンを感じる美しい外観と瀬戸内海を一望できるロケーションは、灯台マニア垂涎モノ。
2017年現在は廃校になっている高井神小中学校の校章のデザインにも掲げられていました。

宿泊施設オープン間近!釣りやバーベキューもできます!

「島を気に入って、住んでくれる人がいたらどれほど嬉しいか!」
そう願う長谷部さんのチャレンジはまだまだ続きます。2017年4月には、島に唯一の宿泊施設をオープン予定。多くの人がゆったりと島を楽しむ事ができるようになります。
ただし、現在島には商店が一軒もありません。食材等は島に来る前に調達してきてください!調理器具やバーベキューセットなどは揃っているので、自力で釣った魚を調理するのもアリ!(獲れるかどうかはあなたの腕次第!もしもの場合の食料は持参して!)

この島の楽しみ方は、ゆっくり流れる島時間に身を任せて、のんびり過ごすこと。
日中は美しい瀬戸内海、夜は空一面に輝く星を眺めて。
釣り、海水浴、浜辺のバーベキューを楽しめます。水上自転車なんてオシャレなものまで揃っていますよ。また、釣り堀も整備予定になっています。

長谷部さんが島に来た10年前に比べ、人口は半分にまで減少してしまいました。
しかし、長谷部さんと木村さんの情熱が伝わり、今では多くの人が支援してくれるようになりました。
島は大きく変わり始めています。

読者の皆さんも、壁画アートを見に、そして島の魅力を体感しに来てください!


長谷部理さんの連絡先
電話/090-3146-0437

瀬戸内Finderフォトライター 大橋麻輝

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