高原や牧場が広がりリゾート地として人気を誇る蒜山(ひるぜん)高原。
標高500〜700m蒜山の渓谷に自生していたヤマブドウを栽培化し、ワイン造りをしているのが『ひるぜんワイナリー』です。
駐車場入り口にある大きなワイン樽が目印。ワイン製造工場、ショップ、カフェスペース、試飲スペースがあり、店内でヤマブドウのワインを思う存分味わえます。
ヤマブドウワインで至福のひととき
ヤマブドウ100%のワイン『オーク樽熟成、山葡萄赤』(写真右)、『白仕込、山葡萄ロゼ』(写真右から2番目)、アルコールが飲めない人には、ノンアルコールワインの『妖精たちの宴』がオススメです!
蒜山のヤマブドウは甘みもありますが、爽やかな酸味が特徴のワインで、年によって味がかなり変化します。ヤマブドウはポリフェノールを多く含み、健康志向の方にも好まれるそう。
店内ではグラスワインとチーズをセットでいただけます。グラスワイン、チーズはどの種類を選んでもワンコイン(500円)と、とってもお得! チーズは近くの生産者から仕入れたもので、マイルドでコクがあり、蒜山のワインと最高のマリアージュでした。
蒜山三座を眺めながら昼食を
『季節のガレットスープ付き』。地元で採れる季節の旬の野菜を使ったサラダがボリューミーでガレットの生地がほとんど見えないほど。新鮮でヘルシー、卵も黄身の色が濃い!ガレット生地もモチモチして食べ応えがありました。
オープンテラスはこの開放感!
道向かいにはヤマブドウの樹、さらに向こうには蒜山三座の雄大な景色が広がり、とっても気持ちがいいですよ。
皮と種からブランデー造り
店内奥で蒸留器を見つけました。とても綺麗ですが飾り物ではなく、ワイン製造で残った皮や種からブランデーを造っています。
イタリアでは食後酒としてブランデーの一種である蒸留酒のグラッパが飲まれるそうで、アルコール度数の高いお酒で消化を促進させることで、胃もたれしない快調な朝を迎えられるんだとか。
ここで造られるブランデーはフルーティな香り高い『蒜山グラッパ』。店内で販売していますよ!
ヤマブドウで造ることの難しさ
取材した6月はヤマブドウの花が終わり、小さな実ができている頃でした。
小さな農園とワイナリーから始まったという『ひるぜんワイナリー』。ヤマブドウは雌雄異株で、開花時期がずれると受粉ができず生産が安定しないなど、自生するヤマブドウの栽培化にはさまざまな障壁があったようです。難しいヤマブドウの栽培、ワインの製造、販売に邁進してきたワイン製造技術管理士(エノログ)の植木さんの努力が垣間みえました。
最近では、ワインコンクールの『ジャパンワインチャレンジ金賞』や『サクラアワード金賞』などヤマブドウのワインが数々の賞を受賞しています。
蒜山の雄大な山々に囲まれて、珍しいヤマブドウのワインを味わえる『ひるぜんワイナリー』。ワイン、チーズ、旬の野菜、開放的な空間で満たされてみてはどうでしょうか。
ひるぜんワイナリー
住所/岡山県真庭市蒜山上福田1205-32
営業時間/10:00〜17:00 ※12月~3月は~16:00
定休日/なし ※12月~3月は火曜日休み
電話/0867-66-4424
https://hiruzenwine.com
瀬戸内Finderフォトライター 沢坂千晶
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この記事を取材したフォトライター
沢坂 千晶
岡山県出身、2010年にUターンし在住。 元システムエンジニア。帰郷後はローカル情報誌の制作や、団体の広報、組織運営などに携わる。 佇んでしまうほど美しい姿を見せる自然と人情味あふれる優しい人たちが好き。 岡山と周辺の、いい場所、いい人、いいものをお伝えしていければと思っています。
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