300体以上の超リアルなろう人形で源平合戦を再現した歴史博物館!/高松平家物語歴史館(香川県高松市)

平家物語を超リアルなろう人形で再現!

JR高松駅から車で10分ほどの場所にある『高松平家物語歴史館』。
源氏と平家が覇権を争った源平合戦を中心に、平家一門の栄枯盛衰を描いた『平家物語』の世界を約310体のろう人形を使って見事に再現した日本最大級のろう人形館です。

平家物語のストーリーから17のエピソードを抽出して各シーンを再現しているのですが、登場人物のろう人形が非常にリアルに作られているのが特徴で、その精巧さに思わずビックリしてしまいます!

例えば源平合戦の中でも特に有名な『一の谷の合戦』を再現したシーン(第十景)。
福原(現在の神戸市)に城砦をかまえ、源氏の攻撃に備えていた平家軍。長期戦が予想されましたが、源義経(よしつね)が精鋭を引き連れて一の谷の絶壁を駆けおりて奇襲を加え、難攻不落のはずの平家の城砦をあっという間に落とした場面です。
義経の鬼気迫る表情と弁慶の真一文字に閉じた口。照明や音響効果による演出も手伝って、戦いに挑む武者たちの強い決意が伝わってきます!

時は少しさかのぼり、平家の横暴な振る舞いを描写した場面(第四景)も精巧に作られています。
平清盛の孫・資盛(すけもり)は13歳という若さだったのですが、摂政の藤原基房(もとふさ)に対して無礼を働き咎められます。しかし、それを伝え聞いた平清盛は逆ギレして資盛に「恥をそそげ!」と命令。
摂政という当時の最高官位にありながら白昼に襲われ怯えきった表情の基房と、わずか13歳の平資盛が悪態をついている様子が対照的です。

こんなことをしては人心が平家から離れていくのも当然ですね…
この後しばらくして、清盛は高熱を発して死去します(第九景)。

源平合戦の名場面も一見の価値あり!

一方で、源平合戦を象徴する名場面も見事に再現されています。

『屋島の戦い』のさなか、那須与一(なすのよいち)が扇の的を射る有名なシーン(第十二景)。
屋島では源氏と平家の激闘が繰り広げられていましたが、日も暮れかけ両軍が引き始めたころ、海上の平家軍から一艘の小船が陸へ近寄り、船上の女性が扇を射るように促します。

義経は那須与一に「扇を射よ!」と命じ、高波で的が揺れ動く中、見事に扇を射抜いた与一に対して敵味方を問わず両軍から歓声が沸き上がります。まるで鷹が獲物を狙うかのような、与一の鋭い眼光が印象的です。

クライマックスは平家の滅亡を描くシーン(第十四景)。最後の決戦『壇ノ浦の戦い』にて、平清盛の甥にあたる平教経(のりつね)は義経と対決するため敵船に乗り移ろうとしましたが、運動能力の高い義経は一足早く味方の船に飛び移って逃げてしまいます(世に云う『義経の八艘跳び』)。
敵将を討つことを諦めた教経は武器も兜もかなぐり捨てて源氏軍を威圧し、最期は敵兵を脇に抱えながら海へ飛び込んで絶命しました。その悔しそうな表情を見ると思わず同情してしまいますね…。

なお、この教経は実は壇ノ浦で亡くならず、密かに安徳天皇を御守して徳島の祖谷まで落ち延び、生きながらえたという伝説もあります。

その伝説はさておき、わずか8歳で壇ノ浦の海中に身を沈めることとなった安徳天皇の最期のシーン(第十三景)も、まるで自分の運命を悟ったかのような、覚悟を決めた悲しげな表情が心を打ちます。

総勢310体におよぶろう人形の一人ひとりが全て違う表情をしていて、同じ顔は二つとありません。
一番最後の琵琶法師が平家物語を語り伝えるシーン(第十七景)では、ちょっとしたドッキリも仕掛けられています。
その内容は…
ぜひ現地で体験してくださいね!

1階には郷土の名士たちと物産コーナーも

『高松平家物語歴史館』ではメインとなる平家物語十七景は2階フロアに展示されていて、1階では四国出身の偉人・著名人をこれまたリアルなろう人形で紹介しています。
四国八十八箇所にゆかりのある空海(弘法大師)、瀬戸内各地に足跡を残す幕末志士の坂本龍馬、ポルトガルの外交官・文筆家として神戸・徳島にゆかりがあるモラエスなどなど、郷土の名士が40人以上もズラッと勢ぞろいしています。

そのほか館内にはお土産・特産品の販売コーナーがあり、記念写真のためのアイテム貸出しも行っています。
フォトライター松岡も那須与一になりきってパシャリ!(実は兜は平清盛のものだそうですが…)

源平合戦にちなんだお土産や銘菓も販売しています。
特にオススメはこちらの『源平餅』。平家の赤旗と源氏の白旗をモチーフにした紅白のお餅で、かつて屋島の戦いに勝利した源氏勢が紅白の餅をつき大いに祝ったという伝説も残っているそうです。

平家物語に関連する瀬戸内の観光スポット

瀬戸内各地には平家物語や源平合戦にまつわる名所・史跡がたくさんあります。
ご興味を持たれた方は、ぜひ各地を訪問して歴史のロマンを体感してくださいね!

・宮島と嚴島神社(広島):平清盛がほぼ現在の形に社殿を造営、平家の全盛期をうかがい知れます
https://setouchifinder.com/ja/detail/835

・須磨寺(兵庫):一の谷の合戦の名場面を再現した『源平の庭』があります
https://setouchifinder.com/ja/detail/16003

・屋島(香川):那須与一の『扇の的』や義経の『弓流し』など源平合戦の名場面が多数
https://setouchifinder.com/ja/detail/488

・壇ノ浦(山口):壇ノ浦合戦などの紙芝居を毎日上映、『義経の八艘跳び』の像は必見
https://setouchifinder.com/ja/detail/483

・かずら橋(徳島):壇ノ浦から落ち延びた平教経が国盛と改名し、祖谷を開拓したという伝説が残ります
https://setouchifinder.com/ja/detail/339

『高松平家物語歴史館』は300体以上の超リアルなろう人形を使って源平合戦を再現した歴史博物館。迫力ある各シーンは一見の価値があります。
瀬戸内各地に残る関連スポットと合わせて、ぜひ平家物語の世界を体感してみてくださいね!


◇高松平家物語歴史館
所在地/香川県高松市朝日町3-6-38
電話/087-823-8400
営業時間/9:00~17:30
定休日/年中無休
入館料/大人1,200円、中高生800円、小学生600円
駐車場/あり(無料)
最寄駅/JR高松駅より車で10分
高松駅へのアクセス
http://www.heike-rekishikan.jp/index1.htm

瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣

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松岡 広宣

松岡 広宣

松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/

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