自然を学ぼう!『きらら浜自然観察公園』
突然ですが最近、家の車庫に巣をかけたツバメが可愛くて仕方ありません。ツバメや身近な鳥たちのことをもっと知りたい! そんなバードウォッチング初心者の筆者がやってきたのは『きらら浜自然観察公園』。淡水池、ヨシ原、干潟、汽水池、樹林地の5つのフィールドで構成されており、シベリアやカムチャッカから東南アジアへ向かう渡り鳥と、モンゴルや中国から四国、九州へ横断する野鳥たちが立ち寄る、いわば渡り鳥の交差点のような場所です。
ビジターセンターで情報収集!
こちらには野鳥のことなら何でも教えてくれる、頼もしいレンジャーがいるとのこと! 早速入ってみましょう。
汽水池と干潟に面した展示ホールからは、望遠鏡で野鳥観察ができます。慣れていないと、急に覗いてもなかなか野鳥を見つけることができません。でも大丈夫!「見つけました!覗いてみますか」
きらら浜の野鳥観察の心強い味方
サポートしてくれたのは、レンジャーの信木さん。「夏は渡り鳥が少ないのですが、年中見られる留鳥といわれる鳥がいますよ。これがその鳥です」
カイツブリの子育て
悠々と水を切って泳ぎながら潜っては餌をとるカイツブリ。ヒナに餌をやる様子が見られました。カイツブリは、子育ても休息も水上で行います。土の塊のような物体が、葦や水草から成る巣です。ここへ卵を産み温めます。外出時には、天敵に見つからないように水草で覆って巣を隠すのだそう! ちゃんと戸締りをして出ていくなんてユニークですね。
いざ、バードウォッチングツアーへ!
ビジターセンターで双眼鏡を借り、実際にフィールドへ向かいます!いつも土日に行われているバードウォッチングツアー。レンジャーの案内で公園内を回ります。生き物たちを驚かさないように静かに……。耳を澄ますと、『ヒヒヒ……チャチャチャ』と聞こえてくる鳴き声。「これはセッカですね」。すぐに何の声か聞き分け、その生態や特徴について教えてくれる信木さん。餌をくわえて子育て中の巣に帰ろうとしているホオジロ、別の種類のトンボを捕食しているシオカラトンボなど、意識して観察すると、様々な生き物の営みを見ることができました。
野鳥以外にトンボの楽園でもある、きらら浜自然観察公園。こんなに美しいトンボ、初めて見ました!水草の生える淡水池に卵を産み、それを狙った魚や鳥が集まって、豊かな生態系を築いています。
きらら浜自然観察公園の人気イベント
きらら浜自然観察公園では、バードウォッチングの他にも様々なイベントが行われています。夏休みには子ども達に人気の工作教室!石や貝殻、木片など自然のものを使い、魚のオブジェ、モビール作りなども楽しめます。
8月と10月には、ヨシ原にねぐら入りするツバメの観察会が行われます。夕暮れの空を数万羽のツバメが一斉に乱舞する様は圧巻ですよ!
初めてのバードウォッチングでしたが、レンジャーの信木さんのおかげで、とても興味深く面白い体験となりました!「ここでの野鳥観察を通して、普段私たちの周りにいる身近な生き物にも興味を持ってもらえたら」とのこと。皆さんも是非足を運んでみてくださいね。
【おいでませ!山口】
きらら浜自然観察公園
山口市阿知須の自然観察公園。淡水池、ヨシ原、干潟、汽水池、樹林帯の五つの自然環境をもつフィールドに、年間を通して様々な渡り鳥が訪れます。ビジターセンターや観察展望棟などの施設が整っているので、誰でも気軽に野鳥を観察することができます。
住所/山口県山口市阿知須509-53
電話/0836-66-2030
FAX/0836-66-2031
開園時間/9:00~17:00(ビジターセンターの入館は16:30まで)
休園日/月曜日(休日の場合はその翌日)、年末年始(12/28~1/4)
ビジターセンター入館料/一般200円、18歳以下無料、20名以上の団体は1名160円
http://kirara-h.com/
瀬戸内Finderフォトライター 武井奈々
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