徳島市の繁華街からほど近い場所に、何やらステキなお店を発見。
ウインドウには、コロンとかわいいフォルムで、どこかレトロな雰囲気を醸し出す帆布のバッグがちょこんと並んでいます。
それを見たなら入らずにはいられない…!そんな空気感が漂う『The街角ショップ』です。
普通の小物屋かバッグ屋かと思いきや…?
このお店の名前は『仲之町縫製店』。
昔ながらの雰囲気となつかしさを、なんだか自然と感じてしまうネーミング。
一歩中に入ってみると、目の前のこぢんまりとした棚に、トートバッグや財布など、
さまざまなバッグや小物たちが、ところせましと並んでいます。
値札もついているし、じゃあ、お気に入りの1つを選んで…
「これ、くださーい」と持っていくも、店主は申し訳なさそうに言いました。
「これ全部、売り物ちゃうんです。すいません…。サンプルなんですよ…」
なんと!まさかのお詫びの言葉が!
店頭に並んでいる商品は、残念ながら非売品だったのであります…。
「こんなの欲しい」に応えてくれる!
このブックカバー、ちょうど旅のお供に持っていく文庫本にぴったりだし、ペンケースもなかなかシンプルで使い勝手がよさそうなのが見つからなかったから、これなら永く使えそうだと思ったのに…、残念だなぁ…。
この革のカービングなんて、とっても精巧で緻密…。
いや、ちょっと待てよ。
でも、ここにあるものがすべてサンプルということは…
そうなんです!
ここは自由に、革や帆布で小物からバッグまで、自分好みのアイテムをオーダーメイドしてくれるお店!
一緒に置いてある値札も、同じものを製作したらこの価格、という参考価格を提示しているということだったんですね。
店主の宮本さんは、かねてから趣味でカービングを施した革財布を作っていたのですが、趣味が高じて一念発起。
モノづくりの欲求を満たすべく、財布や小物だけにはとどまらずに、カバンの製作を学ぶため学校にも通い、ついに自身のお店を今年に入ってオープンされたそう。
カバンや財布といったものに限らず、「こんなん欲しい」と言われたら、お客さんと一緒にとことん話して、図面を書きながら相談し、型紙も起こしながら、少しずつ形にしていくのが宮本さんの仕事です。
美容師さんが腰に下げるシザーケースや、ちょっといびつなカタチの自転車カゴに収めるバッグなど、今までにもいろんな声とニーズをカタチにしてきました。
取材に行った日は、ちょっと細長いシェイプの帆布製ポシェットがあったので、「これって、どういうオーダーだったんですか?」と尋ねると、「阿波踊りの篠笛を吹っきょる子から、笛を3本収められるバッグが欲しい、っていう要望だったんよ」
…おお!なんだか徳島ならではのオーダー!
こちらはもうすぐ、オーダー主さんの手元にお嫁入りするとのことです。
オーダーって敷居が高い気がするけど…?
自分だけのものを、1つだけ作ってもらうっていうことは、時間も手間もとってもかかりそうだし、その分お値段もめちゃくちゃ高そう…。
そう思ってしまいがちです。でも、こちらのお店では、そんな固定概念は捨ててもらってOK。
選ぶ素材やディテールにもよりますが、リーズナブルに作ってもらえるものもあります。
お値段については、この際少々奮発する、というのもよし、手ごろなものから気軽に選ぶ、というのもよし、どんなアイテムで、どの素材で作るかなど、予算も含めて相談してみましょう。
柔軟にリクエストに応えてくれます♪
せっかくなので、観光にきた記念に自分だけのアイテムを作ってもらうというのも、とびきりステキなアイデアに思えてきました。
自宅は遠方で、完成するまで徳島にはいられない…(涙)という場合は、もちろん自宅まで後日発送もしてもらえるのでご安心を。
気軽に体験できるワークショップも!
さらに、オーダーするだけではなく、革のキーホルダーや、帆布のバッグなど、体験感覚で気軽に製作できるワークショップも今後は開いていきたいとのこと。
これは楽しみ!
いわゆる『観光地』をめぐって満喫するのは、旅の正攻法だとは思いますが、旅先をあてもなく散歩をし、ふらりと立ち寄った店で、自分だけのものを作ってもらう、というのも、ステキな旅の過ごし方ではないでしょうか。
もちろん、オーダー目当てで『わざわざ』立ち寄るのもアリですが…(笑)。
このお店には、なんだかわざわざ寄り道したくなること、請け合いです。
自分だけの『一生モノ』に出会えるかもしれませんよ。
仲之町縫製店
所在地/徳島県徳島市仲之町2-13
最寄り駅/JR阿波富田駅
阿波富田駅までのアクセス
営業時間/11:00〜20:00
定休日/不定休
電話/088-602-7383
https://www.facebook.com/nakancho
瀬戸内Finderフォトライター 板東悠希
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この記事を取材したフォトライター
板東 悠希
徳島生まれの徳島育ち。阿波(徳島)弁と英語のバイリンガル。 愛車はアイボリー×オレンジのイカしたバイク=トライアンフのボンネビルT100(865cc)。 1度結願した四国遍路はまだまだ何度も巡るつもりで、2020年に逆打ち中。 以前の勤務先で海外取引を担当した経験を活かし、 海外と個人や企業を結ぶ英語サポートビジネスを展開中。 webの英語化や、輸出入業務、英語での連絡代行といったお手伝いをしているほか、 全国通訳案内士、香川せとうち地域通訳案内士として、ガイドとしても活動しています。 www.studio-bang-do.com
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by 瀬戸内Finder 編集部