贈り物やお土産に最適。いつまでも飾っておきたくなる、古くて新しい山口の和菓子/大内もなたん(山口県山口市)

西の京と呼ばれる山口県山口市。室町時代に大名としてその名を馳せた大内氏が、京の都を手本とした街づくりを行いました。瑠璃光寺五重塔や落ち着いた町並みなど、今も随所に大内文化が垣間見られます。

老舗和菓子店『山口風月堂』

そんな山口市の中心部にあるのが、明治30年創業の山口風月堂。ここに大内文化の伝統を引き継いだ、美しい和菓子があると聞き、早速やってきました!

大内人形がそのまんま和菓子に!

こちらがその和菓子、『大内もなたん』です。箱を開けた途端、思わず「かわいい!!」と叫んでしまいました。コロンっとした形とやわらかい笑顔がなんとも幸せな気分にさせてくれます。伝統的な大内塗りという技法で作られる大内人形を元にデザインされました。

大内人形の魅力を発信するために

「山口を初めて訪れたとき、大内人形に一目惚れしました」そう話すのは、山口風月堂の若女将である渡邊さち子さん。14世紀に活躍した大内弘世氏と、その妻である京都のお姫様の夫婦愛のお話から誕生したという大内人形。「こんなに可愛い伝統工芸品があるのに、地元の方には当たり前すぎて、あまり関心を持たれていないように感じたんです」5年前に関東から移り住んだ渡邊さんは「大内人形の魅力をもっと広めたい!」と思うようになったそう。まずは地元の人や若者にその可愛さを伝えたいと、お菓子を開発することになりました。

味や見た目、デザインに至るまで試作を繰り返し、出来上がったのがこの最中、『大内もなたん』です。このまま食べずに飾っておきたくなるほどの可愛さ!美しい箱も、まるで立派な台座のよう。一つひとつの最中を渡邊さんが手作業で紙に包んでいるため、一日に販売できる数が限られているのだとか。

こだわりの素材が詰まった大内もなたん

お姫様の中には宇治抹茶餡がギッシリ。京都の老舗茶園『丸宗』の石臼挽きのお抹茶が贅沢に使われています。一口頬張ると、豊かな抹茶の香りとともに広がるのは、手亡豆の上品な甘み。お殿様の方は、こっくりとした奥深い甘さの粒餡が入っており、こちらもたまらなく美味しい!愛妻家であった大内弘世氏を彷彿とさせる、包み込まれるような優しさを感じます。

大内人形+大内もなたん

夫婦円満の象徴とされる大内人形にちなみ、2016年のいい夫婦の日、11月22日に発売が始まった大内もなたん。一年後の2017年11月22日からは、なんと大内人形と大内もなたんのセットも販売開始!これなら大内人形を愛でながら、美味しい最中も同時に味わえますね。「大内もなたんがきっかけで、大内人形にももっと興味を持ってもらえたら」と渡邊さんは話します。描く人によって表情がそれぞれ違うという大内人形。自分だけのお気に入りの二体を見つけられるかもしれません。

山口土産にはもちろん、引き出物などお祝いごとにもピッタリな大内もなたん。こんな可愛らしい最中をもらったら、誰だって笑顔になるに違いありません。西の京から日本中へ、世界中へ、大内もなたんと大内人形が幸せを運んでくれそうです。


【おいでませ!山口】
大内もなたん
明治30年創業の和菓子店『山口風月堂』で作られている大内人形をかたどった最中。当日販売分は数に限りがあるため、予約してからの来店をお勧めします。
住所/山口県山口市下竪小路2
営業時間/9時~18時
定休日/日曜日、年末年始
電話/083-922-2112
http://yamaguchi-fugetsudo.com/

瀬戸内Finderフォトライター 武井奈々

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武井 奈々

武井 奈々

武井奈々/フォトライター
大阪生まれ大阪育ち。
大阪、東京、バンクーバーを経て、祖母の家がある山口県へたどり着きました。
どこへ行っても「大阪っぽくない」と言われます。
今は山口の東側、瀬戸内海の小さな町におばあちゃんと二人暮らし。
写真を撮ったり記事を書いたり、種をまいたり海に浮かんだりする毎日。
周防大島に小さな宿を開くつもりで準備中です。
瀬戸内海ってほんとう気持ちのよいところです。

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