大きなものでは全長が150cmにもなる世界最大の両生類で、国の『特別天然記念物』に指定されているオオサンショウウオ。
体のイボからでる粘液が山椒の匂いに似ていることから『大山椒魚(オオサンショウウオ)』と名付けられたそうです。体を半分に引き裂いても生き延びるという言い伝えや、大きな口を開いたときに体が半分に裂けたように見えることから、別名『はんざき』ともいわれています。
岡山県真庭市湯原地区では明治時代からオオサンショウウオの調査研究が地元の人によって行われてきました。そして1971年にオオサンショウウオ保護センター(はんざきセンター)がオープン。
2017年にリニューアルされ、展示や水槽が新しくなっています。
オオサンショウウオを間近で!
館内にはいくつもの大きな水槽があります。入り口すぐ側にある水槽に近づいてみると…
いました!全長100cmほどのかなり大きなオオサンショウウオです。
平たい体でのっそりと歩く姿が印象的。
3000万年以上進化せず、生きた化石といわれるオオサンショウウオの体の特徴や骨格などもパネルや展示で説明してあります。
オオサンショウウオが生息する清流を再現した水槽。
写真では見えないですが、裏側にちゃんといましたよ!オオサンショウウオは生息地が限られることに加え、基本的に夜行性なので、自然の環境で出会ったことがある人は多くないのではないでしょうか。
小さな水槽では、体長10cmほどの2才の幼生がふわふわと泳いでいました。
はんざき大明神伝説
はんざきセンター裏には、『はんざき大明神』が祀られています。
今から400年ほど前、大きな淵に体長10mの巨大はんざきがおり、人馬を餌食にしていたそうです。この巨大はんざきを三井彦四郎が退治したところ、三井の家族が次々と亡くなってしまったそう。この祟りを恐れた村人がこの地に祠を作り『はんざき大明神』としてお祀りしたのだとか。
山車に乗るオオサンショウウオ
『はんざきセンター』向かいには大きな山車(だし)が置いてありました。
この山車に乗る大きなオオサンショウウオがインパクト大!
はんざき大明神伝説に出てくる全長10mのオオサンショウウオを再現しているそうです。
毎年8月8日に開催される『はんざき大明神伝説』にちなんだ『はんざきまつり』では、この山車が街中に繰り出します。
山車に近づいてみると、オオサンショウウオを下から見上げる形になります。
目が小さくて可愛い顔をしていますね。
『はんざきセンター』はオオサンショウウオを間近で見ることができる、環境学習にもぴったりな施設です。
ぜひ、湯原温泉に訪れた際は足を運んでみてくださいね。
真庭市オオサンショウウオ保護センター(はんざきセンター)
住所/岡山県真庭市豊栄1515
時間/9:00~17:00
料金/無料
電話/0867-62-2011(真庭市役所湯原振興局地域振興課)
定休日/年末年始
http://cms.top-page.jp/p/maniwa/3/2/17/
瀬戸内Finderフォトライター 沢坂千晶
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この記事を取材したフォトライター
沢坂 千晶
岡山県出身、2010年にUターンし在住。 元システムエンジニア。帰郷後はローカル情報誌の制作や、団体の広報、組織運営などに携わる。 佇んでしまうほど美しい姿を見せる自然と人情味あふれる優しい人たちが好き。 岡山と周辺の、いい場所、いい人、いいものをお伝えしていければと思っています。
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