米子自動車道の湯原ICを降りて約4km。古墳時代から自噴するお湯があることが知られており、たたら製鉄が盛んな時代には、多くの労働者が湯治に利用していたという『湯原温泉』。
その温泉地を流れる旭川本流の川岸に、露天風呂番付で西の横綱に格付けされた『砂湯』があります。
露天風呂 西の横綱!
湯原温泉街を進み、行き止まりになるところ、ここが『砂湯』への入り口です。
車両進入禁止になっているので、少し下流にある河原に整備された駐車場に停車して100mほど歩いて行きます。
『砂湯』は自噴するお湯と川底の砂が一緒に噴き上がることから『砂吹き湯、砂湯』という名前になったのだそうです。
露天風呂番付は昭和55年、暁教育図書『湯けむりの里』で温泉評論家だった野口冬人氏によって発表されました。公共の温泉だけでなく、旅館も含めた全国の露天風呂の中から選ばれています。
西の欄に『横綱 湯原 岡山』と記されています。野口氏は日本の旅行作家でもあり、ありとあらゆる温泉を巡ったのだとか。
砂湯は無料で入れる公共の露天風呂ですが、地元の方々の努力で管理状態が良いことも格付けの要因になったようです。
湯原ダム直下の温泉!
『砂湯』は湯原ダムの直下にあり、ダムの放流時には増水した川に姿を消してしまいます。このダイナミックな景観と開放感、さすが横綱です。
川岸右手に注目すると、東屋と暖簾のかかった脱衣所が見えます。
脱衣所は男女別となっており、ここに荷物をおいていきます。管理人はおらず、脱衣所に鍵のかかるロッカーもありませんので注意してください。
マナーを守って入浴を
砂湯には『美人の湯(約38度)』、『子宝の湯(約40度)』、『長寿の湯(約42度)』と3つの温泉があります。入る時は一番下流でお湯が出ていくところ(湯尻)のある、美人の湯から順番に入ってくださいね。湯原温泉のお湯はアルカリ性単純温泉で、大山や蒜山火山のマグマが熱源と推定されています。
砂湯は公共の温泉のため、入浴される方のマナーが重要視されています。
特に女性にとっては入りづらい混浴露天風呂。
男女ともタオル着用が必須ですが、女性には旅館女将とワコールが共同開発した『湯浴み着』があり観光案内所や湯本温泉館などで購入、有料レンタルができます。
公共の温泉である砂湯を維持継続していくためには入浴する方のマナーが大切になりますので、砂湯周辺、脱衣所に掲げてある注意書きを必ず守ってくださいね。
湯原温泉には足湯もたくさん
混浴の『砂湯』にはちょっと入れない・・という方はぜひ足湯に立ち寄ってみてください。
湯原温泉には足湯が4箇所あり、まち歩きの看板で紹介されています。
湯原温泉街の中心あたり、砂湯から450mほど下流のところには色鮮やかな『鼓橋』があります。
鼓橋の隣には手と足がお湯に浸かれる『手湯足湯』があります。まち歩きしながら気軽に入れる足湯をぜひ試してみてください。
湯原温泉街にはいろいろなタイプの温泉宿があり、気に入った旅館で宿泊しながらゆっくり過ごせることも魅力です。露天風呂 西の横綱『砂湯』の長い歴史ある温泉文化、開放感のある風情を楽しんでみてはどうでしょうか。
湯原温泉 砂湯
住所/岡山県真庭市湯原温泉
時間/24時間
料金/無料
電話/0867-62-2526(湯原観光情報センター)
真庭観光WEB|湯原温泉 砂湯
瀬戸内Finderフォトライター 沢坂千晶
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この記事を取材したフォトライター
沢坂 千晶
岡山県出身、2010年にUターンし在住。 元システムエンジニア。帰郷後はローカル情報誌の制作や、団体の広報、組織運営などに携わる。 佇んでしまうほど美しい姿を見せる自然と人情味あふれる優しい人たちが好き。 岡山と周辺の、いい場所、いい人、いいものをお伝えしていければと思っています。
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