アマモの島、生名島
愛媛県越智郡上島町生名島。
因島からフェリーで約5分の立石港があるこの島は、離島が集まって生まれた町・上島町のいわば玄関に当たる島です。
生名島のもうひとつの顔は、魚の産卵場となるアマモの保全区域を持つなど豊かな海に恵まれていること。砂浜では流れ着いたそのアマモが、瀬戸内の陽射しにきらめく姿も見られます。
瀬戸内で車えび養殖
島の自然環境を生かし、40年以上に渡り車えびの養殖を行ってきたのが『日輪養魚有限会社』です。
澄んだ赤縞と先端がブルーに輝く尾はとびきり新鮮な証し。踊り食いも楽しめる活き車えびが、全国のお客さんのもとへと届けられます。
飛び跳ねる活き車えび
「わたしが採って来たもずくを刻んで餌に混ぜるんよ。もずくを食べるからエビもぷりっとするんよ」、そう教えてくれたのは創業時から春夏秋冬、日輪養魚を支える池本康子さん。
12月に入れば市場からの注文に加え、贈答用の発送で養魚所は大忙し。動き回る車えびを瞬時に見定め選り分けるのは康子さんにしか出来ない大切な仕事です。
鮮度を保つためには速さが勝負!シャッターが間に合わないほどのスピードで康子さんは車えびを選別していきます。
元気な車エビは箱の中に入れられる時にピョン!っと飛び出すことも。「おっとっと!逃げていきよるわ」、詰める人も思わず驚く勢いです。
底砂まで、徹底的に洗浄
日輪養魚と言えば約35000平米に渡る敷地にある、塩田の跡地を活用して造られた大小4つの池。
車えびの養殖は、毎年2月~6月にそれらの池の水を全て抜き、洗浄するところから始まります。ホースと手作業で底の砂まで徹底的に洗い上げるのが日輪養魚流。「これをするから40年以上車えびに病気を出したことがないんよ」と康子さんは胸を張ります。
糞害などの原因になる、岸に張り付いたカキやフジツボもしっかり剥ぎ取ります。重機に頼れない細かい部分は手でコツコツ。そうして初めて養魚所の目の前にある海の水を池へと引き込むのです。
潮の満ち引きを活かして
水は潮の干満差を利用して毎日入れ換えられます。その他、藻の掃除や水量の調節、空気の循環など、養殖の仕事に休みはありません。
生名島の海と、日輪養魚にたずさわる人たちの気の遠くなるような日々の積み重ねが、今年も車えびを育みます。
刺身、天ぷら、塩蒸し焼き!
日輪養魚の活き車えびが販売されるのは毎年11月~1月の終わり頃まで。それ以外の季節は冷凍で楽しむことができます。冷凍と言っても侮るなかれ。瞬間的に凍らせるので旨味が逃げず刺身としても食べられる逸品。日持ちするのもうれしいポイントです。
車えびは刺身の他天ぷらやフライが王道ですが、おすすめは塩蒸し焼き。塩を殻の上から適量すり込みフライパンで蒸し上げます。
ポイントは水や酒を入れないこと。凝縮された甘味が、ふわあっと口の中に広がります。
この濃厚な美味しさ、ぜひ一度味わっていただきたい!ご注文は日輪養魚まで。極上の車えびが生名島から、やって来ますよ。
日輪養魚有限会社
電話 0897-76-2438
FAX 0897-76-2592
活き車エビ(消費税、送料込)
A700g 26-28尾 10,500円/B450g 18-20尾7,500円/C300g 13-15尾5,500円/特1 500g 15-16尾 12,500円/特2 300g 9-10尾 8,500円/特3 150g 5-6尾 5,000円
※商品の配達希望日のご指定がない場合は、申し込み後1週間前後でお届け。
※2018年度受付期間 11月16日〜1月31日、2018年の年内発送申込締切 12月21日、2019年1月中の発送申込締切 1月25日
冷凍車エビ(消費税込、送料別)
有頭エビ 170g 5-7尾 2,160円/無頭エビ 140g 8-10匹 2,160円
※年中申し込み可能、ただし12月20日〜31日は発送休止
瀬戸内Finderフォトライター 増田 薫
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この記事を取材したフォトライター
増田 薫
愛知県岡崎市出身。ライター/詩人。 詩とエッセイのワークショップ『ほし紡ぎ/https://hoshitsumugi.wordpress.com/』運営。 東京、神奈川での学生/社会人生活を経て、夫と息子、家族3人で四国へ引っ越し10年目になりました。愛媛県の島々を中心に、地元に息づくとっておきのスポットをひとつひとつ丁寧にレポートさせていただきます。 愛媛、素敵なところです。どうぞいらしてくださいね。
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