徳島県の山間にある神山町は、オシャレなお店や話題のスポットが多くなってきている注目のエリア。
その神山町に訪れたなら、ぜひ立ち寄ってほしいユニークなお店がこちらです。
神山町の山をどんどん登っていくと…
スダチの生産量全国一を誇る神山町は、緑が豊かで静かな町。
道の駅や温泉もありますが、それはまだまだふもとの方。
ふもとから、国道193号線をさらに山を登るかたちで走り、少し不安になってしまうような細い道をいくつか越えたところに『こんまい屋』はあります。
古い民家を改装した趣のある店舗と、その裏側の火の見やぐらが目印。
店名にある『こんまい』とは、徳島の方言で『小さい』という意味の言葉。
じゃあ、どんな『こんまい』があるのかと言うと…?
店内に入ると、窓際に並ぶ小さな小さな容器や鉢に表現された苔庭が目に飛び込んできます。
なるほど!これはこれは、本当に「こんまいんがいっぱいじゃ!」
そもそも『苔庭』とは、苔類を美しく用いた京都の『苔寺』などで観られるお庭とかのことを指すと思うのですが、ここでは、京の坪庭をモチーフに、手のひらサイズの入れ物に小さな苔庭を作り出しているのです!
ふわふわと柔らかな印象の苔に、小さな石とヒノキやスギの木が配置されていて、ミニサイズながらもその世界観たるや…直径10センチにも満たない器でもどこか壮大な雰囲気を放つ苔庭たちに、思わず見入ってしまいます。
自分だけの苔庭をワークショップで作ろう
そんな苔庭を販売しているだけではなく、ここでは『苔庭ワークショップ』で苔庭を自分の手で作り出すことができるのも魅力。
『ワークショップ』と聞くと、ついついイベントなんかで決まった日にちに数時間かけて行うイメージがあるかもしれませんが、ここではお店のオープン時にいつでも飛び込みでワークショップが体験できます(予約優先)!
ふらっと立ち寄って、早い人なら30分程度で1つの苔庭を完成できるというのもお手軽で嬉しいポイントです。
使うのはもふもふ感がたまらないヤマゴケに、ヒノキやスギなどの小さな木と、色や形の様々なバリエーションがある小石。
どれも神山で採取されたものです。
季節によっては、赤く色づいたモミジの木などもお目見えするそうですよ。
基本の器は、直径3~4センチほどの小さな豆鉢ですが、追加料金を払えば少し大きめのものにアップグレードすることもできます。
まずはこの組み合わせから悩んでしまいそうですね…。
豆鉢を選んだらまず土を入れ、そこに木を配置。
ヤマゴケを合わせてから、石を置いて、白くて細かな化粧石で土の表面を覆ってやると…
あっという間に、キュートな苔庭の完成です!
『あっという間』なんて書きましたが、組み合わせの選択にはじまり、苔や石の配置や木とのバランスをどうするか、などなど…、いろいろ頭を悩ませることで過ぎ去っていく時間も『あっという間』ですから、ご注意あれ。
メンテナンスさえしっかり行えば、こんなに小さな苔庭でも長く育てられるのだそうで、ワークショップで作成後、お店に持ち込めばメンテナンスも1回無料で行ってもらえます。
苔は枯れたように見えても実は乾燥しているだけのこともあって、霧吹きで水をやるとまた青々と復活することもあるのだとか。
ワークショップでは作るだけではなく、季節に合ったメンテナンスをしっかり学んで、自宅でもちゃんと育てたいですね。
ほかにもいろんな『こんまい』発見!
こちらの苔庭に鎮座するのは、なんと小さな小さな灯籠。
なんとも言えない、ステキな風情を醸し出していますねぇ…。
こちらの灯籠は木製で、『こんまい屋』のお2人が一つひとつ手づくりしているものなんだそうです(驚)!
在庫があれば、オプションとしてワークショップで作る苔庭にもプラスすることができます(人気なのですぐなくなってしまうのだとか)。
苔庭だけでなく、スダチをデザインしたキャッチーな木製のストラップやブローチ、自然の植物をあしらった手描きのポストカードや、藍染の小物などなど、雑貨コーナーにも目が釘付けに!
店主2人が生み出す雑貨たちは、どれもこれもふんわりと優しい印象のものばかりで、おみやげに喜ばれること間違いなし!見逃さずにチェックしてください。
もともと徳島県内で地域おこし協力隊として活動していた、店主の渡邉純子さん(左)と、小田奈生子さん(右)。
2人とも「こんまいモノが大好き」で、苔庭の魅力は「ちっちゃいがゆえに、じっくりよーく観察できること」だと語ってくれました。
2人とのゆったりしたおしゃべりと、ほんわかしたお店の雰囲気もじっくり味わいながら、ちっちゃな苔庭づくりを楽しんでください!
こんまい屋
住所/徳島県名西郡神山町上分字中津239-1
営業時間・定休日/Facebookにて要確認
https://www.facebook.com/conmaiya/
オンラインショップ https://conmaiya.stores.jp
瀬戸内Finderフォトライター 板東悠希
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この記事を取材したフォトライター
板東 悠希
徳島生まれの徳島育ち。阿波(徳島)弁と英語のバイリンガル。 愛車はアイボリー×オレンジのイカしたバイク=トライアンフのボンネビルT100(865cc)。 1度結願した四国遍路はまだまだ何度も巡るつもりで、2020年に逆打ち中。 以前の勤務先で海外取引を担当した経験を活かし、 海外と個人や企業を結ぶ英語サポートビジネスを展開中。 webの英語化や、輸出入業務、英語での連絡代行といったお手伝いをしているほか、 全国通訳案内士、香川せとうち地域通訳案内士として、ガイドとしても活動しています。 www.studio-bang-do.com
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