駅舎一棟が丸ごとスターバックス!
道後温泉は日本最古の温泉ともいわれ、風格ある道後温泉本館の建物は明治時代の建築です。これに呼応するように、道後温泉駅の駅舎も明治の洋館風、レトロな風情ある建物。道後の『ハイカラ』な町の景色を作り出しています。
明治44年建築の駅舎を昭和61年に復元、さらに今回伊予鉄道の創立130周年を記念したリニューアルで、駅舎が丸ごと全部、スターバックスになりました!
コーヒーと鉄道の旅へ誘う店内デザイン
この店のコンセプトは『Line to Coffee travel』。
建物の外観は従来の駅舎のまま、店内に『コーヒー』と『鉄道』の要素をふんだんに取り入れた、かつてないスターバックス、そしてかつてない駅舎になっています。
まず1階のバーカウンター。フロント部分に木材を積み上げたようになっていますが、この木、実は線路の枕木なのです。
そしてバーカウンターの背後に見える大きな窓の向こうは電車のホーム。出入りする電車が窓越しに見える仕掛けです。
駅のホーム側から見るとこんな感じ。
1階奥は細長いベンチシート席。駅の待合室をイメージしたデザインです。
エントランスからここまで段差が無く、ベビーカーや車椅子もそのまま入れるのが嬉しいですね。
壁にはコーヒーの産地の地図やコーヒー豆を入れる麻袋が飾られていて、『コーヒーの旅』をイメージさせる装いです。
壁のアートも見逃せない2階席
2階へと上がる階段も素敵です。
壁に描かれているのはコーヒーの葉と実。木の階段や手すりの緑色など、全てが一体となって自然の中のような雰囲気を醸し出しています。
2階に上がってすぐのエリアにはソファ席があります。窓の外には道後商店街、通称『ハイカラ通り』の入り口アーチや、からくり時計も見えますよ。
壁にはスタンプが押されたノートのようなものが。
これは、左ページにかつて伊予鉄道で使用されていた駅スタンプ、右ページにスターバックスのコーヒースタンプを押したパスポートを思わせるアートワークで、古い旅の記憶をイメージしているのだそうです。
和と洋のコラボレーションという様相も感じられる、とっても魅力的なアートです。
足元にも注目!鉄道ファンなら特に!
テーブル席が並ぶエリアは、背の高い窓やドレープがたっぷりのカーテンが優雅な空間を演出し、天井から下がるまん丸の照明がポップな可愛らしさもプラスしています。
真ん中に置かれた細長いテーブルは、1階のバーカウンターと同じく、枕木を積んで作られています。そして注目してほしいのは、テーブルの脚。伊予鉄道のレールを使っているのです。このお店ならではのしつらえですね!
店内のいたるところに様々な工夫がされていて、コーヒーの味や香りを楽しむ時間に新たな驚きや楽しみをプラスしてくれる、とても楽しいお店です。
『コーヒージャーニー』と『鉄道の旅』が見事に融合したこの場所で、新しい道後の楽しみ方に出会ってくださいね。
スターバックス コーヒー 道後温泉駅舎店
住所/愛媛県松山市道後町1丁目10-12
最寄駅/伊予鉄道市内電車 道後温泉駅
道後温泉駅へのアクセス
営業時間/8:00〜21:00
定休日/不定休
電話/089-915-8155
https://store.starbucks.co.jp/detail-1577/
瀬戸内Finderフォトライター 矢野智子
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この記事を取材したフォトライター
矢野 智子
1970年、愛媛県今治市生まれ。松山市在住。 大学時代を京都で過ごした後愛媛に戻り、システムエンジニアとして年の半分以上は県外出張という旅人のような生活を20年近く続けました。 退職後、愛媛を紹介する本を友人と作ったことをきっかけに、自分の「夢」と愛媛の魅力を再発見。地元出版社で編集のイロハを学び、現在は自らを「ことばのデザイナー」と称しフリーで活動中。書く、作る、伝えることに力をそそいでいます。
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