温故知新を形に。古い工場が生まれ変わったロースタリーカフェ/NOVOLD COFFEE ROASTERS(徳島県徳島市)

1960年代の高度成長期に計画され、現在も埋立工事が進められている徳島県徳島市の『マリンピア沖洲』。
ここは20を超える地元企業の工場や倉庫などが立ち並ぶ『徳島工業団地』の存在で知られています。
普段は工業団地の関係者が多く、一般の方からは少し縁遠いエリアのイメージがありますが、2017年12月、その一角にコーヒー好きにはたまらない新しいカフェが誕生したという情報をキャッチしました!
それがコーヒー焙煎所の存在感を生かしたリノベーションが特徴の『NOVOLD COFFEE ROASTERS』です。

『NOVOLD COFFEE ROASTERS』とは?

大きなガラス張りの扉を開けると、天井の高い工場の空間とスタイリッシュなカウンターがお出迎え。
もともとこの建物は1932年(昭和7年)創業の『徳島ブラジルコーヒ』の焙煎所として建てられました。
『ロースタリーカフェ』として生まれ変わった今も、基本的な役割は以前と変わらないといいます。
『徳島ブラジルコーヒ』の常務取締役であり『NOVOLD COFFEE ROASTERS』の店長でもある桜井健司さんによれば「数年前から焙煎の様子を見たいという方が増えており、その要望に応えたかった」とのこと。
そこで、ずっと焙煎所として機能していた工場にカフェとしてのスペースがつくられたというわけです。

徳島の若手建築家が手掛けたという店内は、新旧が無理なく入り混じった心地良さが最大の特徴です。
店名の『NOVOLD』は、ブラジルポルトガル語の『NOVO(新しい)』と英語の『OLD(古い)』との造語。
創業86年の『徳島ブラジルコーヒ』が立ち上げた新ブランドであること、古い焙煎所をリノベーションした新しい試みであること、コーヒーの魅力を再発見することなど、多くの意味が込められています。

上質なコーヒー豆と最新の焙煎機

できるだけ素性の確かなコーヒー豆を仕入れ、丁寧に焙煎していく流儀の『NOVOLD COFFEE ROASTERS』。
国名や品種だけではなく、どこの農園でつくられたのかまで明確にわかる『シングルオリジン』や『シングルエステート』のコーヒー豆は「それだけ品質も高く、安心できるものなんですよ」と桜井さん。
ちなみに写真のロゴマーク入りの麻袋は、グアテマラのプロヴィデンシア農園で栽培されたコーヒー豆。
そのほかにも、ブラジルやエチオピア、タンザニアなど、さまざまな国や地域から仕入れるそうです。

『NOVOLD COFFEE ROASTERS』のシンボルともいえるのが、こちらの巨大なアメリカ製の焙煎機です。
四国で初めて導入されたという『ローリング・スマートロースター』は一度に30キロの焙煎が可能。
『コーヒー界のアップル』と注目を集めたサードウェーブコーヒーの雄、ブルーボトルコーヒーでも
使われている最新の熱風式焙煎機の堂々とした佇まいは、ぜひ店内で堪能してほしいものです。

直火ではなく、熱風で焙煎するため、コーヒー豆の芯までしっかりローストできる点が特徵なのだそう。
「コーヒー豆本来の甘さが最大限に引き出されるほか、とても澄んだ味わいのコーヒーになるんですよ」
桜井さんによれば、特に繊細な風味が重視される浅煎りと中煎りのコーヒーに最適な焙煎機とのこと。
普段は平日の午前中に動かすことが多いそうですので、そのタイミングを狙ってみるのも面白いですね。

2種類のコーヒーの飲み比べも!

『NOVOLD COFFEE ROASTERS』で注文してほしいのは『2種類のコーヒー飲み比べ』というメニューです。
これは「ワインのテイスティングのようにコーヒーを試してみてほしい」と桜井さんが考案したもの。
一杯ずつ丁寧に淹れてくれたのは、桜井さんの奥さまで、日本スペシャルティコーヒー協会が主催する『ジャパン・ハンドドリップ・チャンピオンシップ』2013年大会で5位という腕前を持つ桜井和美さん。

それぞれのコーヒーの特徵が書かれている専用のシートも勉強になる『2種類のコーヒー飲み比べ』。
まずは左に置かれたエル・ファルドン農園の『コロンビア』の解説を読みながら飲んでみました。
上質のチョコレートのようなコクのある味わいの後、ほのかな酸味が口の中に広がっていきます…。
水を含んで舌を新しくしてから、右のトミオフクダ氏が丹精して育てた『イエローブルボン』へ。
こちらは非常にすっきりとした雑味のない透明感のある味わい。まるでお茶のようにも感じられました。

創業86年の老舗が立ち上げた、徳島で一番新しいロースタリーカフェ『NOVOLD COFFEE ROASTERS』。
「焙煎から抽出まで、コーヒーに関するいろいろな情報を発信できる場所にしていきたい」と桜井さん。
コーヒー豆やスコーンなどの焼き菓子だけではなく、厳選されたコーヒー器具なども販売されています。
徳島の若手建築家が手掛けた雰囲気のある店内で味わうハンドドリップのコーヒーは格別な味わいです。
これからの進化にも大いに期待したい『NOVOLD COFFEE ROASTERS』。徳島を旅するときにはぜひ。


NOVOLD COFFEE ROASTERS
所在地/徳島県徳島市東沖洲2-26-12
営業時間/10:00~18:00
定休日/日曜日、年末年始
電話/088-678-6147
https://www.facebook.com/Novold-Coffee-Roasters-1762280407411319/

瀬戸内Finderフォトライター 重藤貴志

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重藤 貴志

重藤 貴志

徳島で暮らしているインタヴュアー/ライター/コピーライターです。屋号は“Signature”。新聞広告をはじめ、書籍や雑誌、ウェブサイトなど、幅広い媒体で仕事をしています。生まれ育ちは東京ですが、縁あって徳島に移り住みました。県外出身者の視点から見た徳島の魅力を中心に、瀬戸内のさまざまな情報を紹介していきます。 Twitter https://twitter.com/Siqoqtaq

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