直島や豊島、小豆島など、瀬戸内のアートの島への玄関口、宇野港(岡山県玉野市)。旅の序章にふさわしく、芸術作品が点在している陸の『隠れアートスポット』です。
海岸沿いにあるこちらの作品は、有名な『宇野のチヌ』。ゴミや漂流物を色別に組み合わせた迫力満点の立体作品は、ぜひ生で見てほしい!
実は宇野港周辺には、魅力的な食堂がいくつかあるんですよ。
今回は、港から徒歩5分、1948年創業の『大阪屋食堂』さんに行ってみました。
この誠実なのれんを見てください! 期待できますね。
光が差し込み開放感のある食堂は、昼から夜までノンストップ営業。地元の常連さんを中心に、女子高校生から高齢者まで、とにかく客層が厚いんです。
一番人気はこの『魚定食』。こんもりのご飯、味噌汁、小鉢(昼は冷奴です)、漬物がついて600円とリーズナブル!
近所の魚屋さんで仕入れる瀬戸内の魚や、サバ・サンマなど6~8種類の魚料理がカウンターにびっしり並びます。煮付け、塩焼き、フライと調理法はさまざまで、この中から一品を選ぶシステム。美味しそうに焼き上がった鯛の塩焼きをチョイスしました。
心奪われたのが、半熟卵が入ったお味噌汁(ランチ帯限定)。魚介の出汁が効いたスープとの組み合わせが見事! この一杯とご飯だけで満足と思わせるほど、幸福感が押し寄せてきます。
もう一つの人気メニューが『かつ丼』(味噌汁付き650円)。
この辺りは『瀬戸内芸術祭』効果で海外客も多く、その多くがザ・日本食の『カツドン』を注文するのだそう。卵の半熟加減といい、サクサク衣をまとった肉厚なカツといい、これを『日本のカツドン』と認識した外国の方、とてもラッキーです。
ところで、なぜ『大阪屋』食堂??
店を営む横田洋美さんに尋ねたところ、
「母が関西からこちらに嫁ぎ、戦後にここで定食屋をはじめたんです。自分の出身地を名前にしたんですよ」とこのこと。
同じ場所で定食屋を守り70年、いまは横田さんご夫婦と娘さんのご家族で切り盛りしています。
ご家族の柔らかな雰囲気、温かい声掛けが、隠し味にもなっている『大阪屋』。
旅のはじまりに、あるいはおわりに、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
大阪屋食堂
住所/岡山県玉野市築港2-3-20
営業時間/11:30~21:00
定休日/日曜日、祝日の月曜日
電話番号/0863-21-4026
駐車場/なし
http://www.o-sakaya.info/
瀬戸内Finderフォトライター ハタノエリ
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この記事を取材したフォトライター
ハタノ エリ
1978年宮崎県生まれ。愛媛県松山市在住。 新聞記者のちフリーライター。 日常にも、おもてなしの心があふれる愛媛。2年前、この地を離れても忘れられず、2017年春、戻ってきました!訪れたらきっと、大好きになる。そんな確信があるからこそ、誰かの「愛媛行き」を、グッと後押しする記事を書いていきたい。
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