香川県の西部に位置する三豊市。海にほど近い荘内半島の山頂に弥生時代の遺跡があると聞いてやってきました!
山の名前は『紫雲出山(しうでやま)』。浦島伝説が伝えられていることでも有名な荘内半島。紫雲出山は、玉手箱から出た紫の煙が雲になり山頂にかかった場所として知られているのです。
駅から観光用タクシーも随時運行されているので、遠方からの旅行でも安心!
駐車場から山頂までは少し歩きます。
「よっしゃ!」と意気揚々歩き始めた私でしたが…あ、しんどい…(2分後)。
己のびっくりするほどの体力の無さに慄き(実際は山頂まで10分ほど)、路傍の石の上で一休みを挟みつつも歩いていくと…。
紫陽花は6月下旬~7月が見頃!
6月下旬~7月になると満開の紫陽花が出迎えてくれるという『紫陽花ロード』が。
なんとフォトジェニックなロード!これは紫陽花が咲く頃に是非観に来たいですね。
山頂にある『紫雲出山遺跡館』
さあ辿り着きました、ここが『紫雲出山遺跡館』です!
と、館内に入る前に…。
遺跡館の隣には竪穴式住居と高床倉庫が復元されており、弥生時代の一家も揃ってお出迎えしてくれました。
この『紫雲出山山頂遺跡群』は、日本初の高地性集落の遺跡。建物の中には実際に入って見学も可能ですよ。
遺跡館の中には資料や出土品の展示が。
瀬戸内でこれほどの大きさの遺跡が山で見つかるのは珍しいことなのだとか。
当時の写真と発掘された土器から、約2000年前には既にこの一帯で生活圏を築いていたことが裏付けられました。
実は、弥生時代のむらは低いところにあるのが普通。なぜこんな山頂で遺跡が見つかったのでしょうか?
その理由は、正に生き抜くための知恵。
この時代には、むらとむら、地域と地域の争いが絶えなかったため、遠くからの敵を見張ったり、遠方に連絡するための狼煙を上げるために高い山や丘の上などの高地に住まざるを得なかった、というのです。
これらの展示品は、そんな遺跡の背景を伺える貴重な資料なんですね。
絶景!180度の瀬戸内海を楽しんで
遺跡館で是非お勧めしたいのがこの喫茶スペース!
大きな窓に面した座席に座ると、目の前は真っ青な瀬戸内海・島・空!
この日は快晴だったので島々はもちろん、瀬戸大橋、対岸の岡山・広島もバッチリ見えましたよ。
テーブルにある望遠鏡を使って、島や海を渡る船を覗いてみることができるのも楽しい!調子に乗り覗きすぎて酔い気味になったのはこの私です。
喫茶の人気メニュー、コーヒーとかぼちゃシフォンケーキをいただきます。
天気が良い日にこんな穏やかな海を眺めながらシフォンケーキだなんて…至福の極み!
椅子もふわふわで居心地よすぎてついつい長居しちゃう始末。ああ、こんな場所が家の近くにあったら…!
こちらの喫茶スペースでは、うどんや古代米おにぎりなどの軽食もとることが可能。山の上でいただくうどんはいつもより一層美味しく感じます。
紫雲出山は『縁結びの山』とも知られており、遺跡館内で購入できる『縁結びの貝』も名物の一つ。
『二枚合わせると幸せになれる』という二枚貝を敷地内のモミの木につけると、願い事が叶うのだとか。
皆さんもこの紫雲出山を訪れた際には是非願いを込めてみては?
遺跡館を満喫した後は山頂をしばし散策。
海ー! 綺麗だよ海ー!
喫茶スタッフの方曰く、春から夏にかけての海が一番綺麗に見えるそう。雨天時でも、タイミングによっては雲海ができ、空中カフェのような景色も楽しめるのだとか。
晴れの日だけではなく曇天時でも楽しめる紫雲出山なんですね。
3月末くらいから4月中旬までは桜が咲き乱れ、こんな幻想的な風景にも出会えるかも?
桜の時期はシャトルバスが運行され、マルシェなどのイベントも開催されており、お花見客や写真家たちがそれはそれは多く訪れるそう。またこれから賑わいが見られる時期がやってくるんですね。
遺跡館を訪れた際には、季節や瀬戸内海を体感できる紫雲出山ごと、まるっと楽しんでみてくださいね。
紫雲出山遺跡館
住所/香川県三豊市詫間町大浜乙451-1
電話/0875-84-7896、0875-56-5880(三豊市観光交流局)
営業時間/9:30〜17:00 ※夏季(6~8月)は18時まで・冬季(12~2月)は16時まで
定休日/12/29~1/3
最寄駅/JR予讃線詫間駅
詫間駅へのアクセス
http://www.mitoyo-kanko.com
瀬戸内ファインダーフォトライター 山田 芽実
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この記事を取材したフォトライター
山田 芽実
香川生まれ。 高校卒業後、米国・京都・香川・東ティモールを経てまた香川在住。 地元のすてきさを改めて発見中。 絵を描いたり写真を撮ったりしています。
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