アート・文化
本州から九州へ歩いて渡れる?徒歩15分の海底散歩。/関門トンネル人道(山口県下関市)
こんなところに海底トンネルへの入口が!
下関の海沿いの道を車で走っていると、関門橋のたもとに『関門トンネル人道入口』の看板を見つけました。2基のエレベーターが、海底トンネルへの入口です。
通行料金は…なんと、歩行者は無料!自転車と原付(50cc以下)も20円払えば、押して通行できます。海底トンネルという響きにワクワクしながら、51m下までエレベーターで降りて行きます。
関門TOPPA!記念証をゲットしよう!
エレベーターホールには、下関側と門司側それぞれにスタンプ台が設置されており、専用台紙に2つのスタンプを押すと『関門TOPPA!記念証』が、下記[記念証配布場所]にて貰えます。
今年は、1958年(昭和33年)の開通から60周年を迎える関門トンネルを記念して、祝!還暦 記念バージョンもあり、その他、『合格手形』『勝利の神社』『恋愛成就手形』『恋人の聖地』『健康祈願』『英語』『台湾語』7種類のバージョンがあります。
これは、記念に押しておくべきでしょう!
[記念証配布場所]JR下関駅観光案内所<JR下関駅>・JR新下関駅観光案内所<JR新下関駅>・カモンワーフ3階事務局<下関市唐戸町>・長府観光会館<下関市長府侍町>・旧門司三井倶楽部<門司港レトロ>
海底にある国道
いよいよトンネルの出発地点に立ちました!すると気になる標識が。国道2号?そうなんです、この人道はちゃんと国道に指定されているのです。
通路に書かれた『←門司』の文字とセンターラインが、そう言えば道路っぽい気もします。
中心部に向かって微妙に傾斜してゆるい下り坂になっているので、吸い込まれそうな感じで歩いていきます。
県境またぎショットを狙おう!
この上には関門海峡の海が拡がっているという少し不思議な感覚を抱きながらしばらく歩いていくと、真ん中あたりに出現する海底の県境!この地点は、人道トンネル内で、一番低い場所で、関門海峡の海面下約58mにあたります。ここでは、山口県と福岡県の県境ラインをまたいでの定番ポーズで撮影する観光客の姿を沢山見掛けました。海外観光客の間でも有名なスポットとなっていて、タイミングによっては、撮影の順番待ちができるほどです。皆さんも行かれた際には、ぜひ撮影してみてください。
ふと見ると、人力車が!
このトンネルは人力車も乗り入れ可能で、門司港の観光人力車のガイドルートの1つにも入っており、門司港レトロ地区の観光に加え、海底の県境を体験する事ができます。
『関門トンネル人道』には行ってみたいけれど、歩くのは苦手という方には、オススメの裏技です。
県境からは、緩いのぼりが続きます。ほどなくして、門司側に到着です。ここまで所要時間は、ゆっくり歩いて約15〜20分程度です。到着したら、もう半分のスタンプを押すのをお忘れなく。
絶品おでんを頬張りながら絶景を!
エレベーターで門司側の地上へ出ると、道路を挟んですぐの場所にあるのが、名物おでん屋の若松屋。ここまで来たら絶対に訪れて欲しいお店です。チャンポンやおでん定食、丼ものは店内で食べられますが、やはりオススメはおでんのテイクアウトです。お店の前には、ベンチも用意されていますし、海峡を眺めながら食べるおでんはまた格別です。
絶品のおでんがこちら。十分に味が染み込んだ甘めのおでんですが、味が濃いという事はなく、何本でも食べられるほどの絶妙な美味しさです。おでんの種類は、すじ肉、大根、玉子、ごぼう天、等々、約10種類です。店内では、お好みでセレクトしたおでん4本をおかずに、白飯とみそ汁、小鉢がセットになった『おでん定食』もあるのですが、確かに白いご飯にも合いそうなお味です!
どのおでんも甲乙付けがたいのですが、中でもイチオシなのは、何と言っても『すじ肉』!柔らかく煮込まれたほろほろな部分と適度な弾力のある部分のバランスが絶妙です。
関門海峡で最も幅の狭い場所を関門トンネルは通っているので、巨大な船が橋の下を通る様子を至近距離で見る事ができます。そんな海峡ならではの迫力満点の風景を眺めながら、絶品おでんを頬張る幸せ散歩はいかがですか?
瀬戸内Finderフォトライター やすむろ ヨシヒサ
関連地域
山口県
本州と九州を繋ぐ要の場所、山口県。城下町として栄えた地域も多く、日本の近代化にあたっては数多くの歴史や偉人がこの場所から生まれました。春は桜、夏は花火と季節毎に違った表情を魅せる錦帯橋、風情ある町並み、美しい庭園に寺社仏閣。またTVコマーシャルのロケ地としても有名になった角島大橋や、雄大なカルスト台、鍾乳洞はまさに絶景。ぜひカメラを片手に旅をしてみてください。