足元湧出の奇跡の湯を持つ温泉旅館/名泉鍵湯 奥津荘(岡山県苫田郡鏡野町)【PR】

「この、秋津がもっている深い教養のような落ち着いた気配に、一度この町を訪れた人は誰も魅せられてしまうらしかった」――。(藤原審爾『秋津温泉』集英社文庫、1978、4頁)
岡山県鏡野町の温泉地、奥津温泉をモデルに書かれたという小説の冒頭で、著者はこの地をこのように表現しています。

奥津温泉。温泉街の中央を走る清流・吉井川の足元から湧く温泉は岡山県美作三湯のひとつにも数えられ、肌をつるりと洗い上げるアルカリ性単純泉。ゆえに「美人の湯」と呼ばれ、古くから湯客が足繁く通う湯治場でした。

本館は登録有形文化財認定。『名泉鍵湯 奥津荘』

ここ奥津に昭和2年創業した『名泉鍵湯 奥津荘』も、吉井川沿いに軒を並べる温泉宿の一つ。川に架かる橋を渡り、大屋根の曲線美が美しい玄関が見えたらそこが『奥津荘』です。
厳格ながら趣深く、奥津の町になじむように建つ本館は国の登録有形文化財にも認定された貴重な木造建築。端正な格子に、玄関の欄間に、そこかしこに当時の大工たちの意匠が息づいています。

玄関から赤絨毯のラウンジへ上がると、最初に迎えてくれるのは世界的版画作家、棟方志功の作品。昭和20年代に幾度も奥津の地を訪れ創作を行ったといわれ、『奥津荘』にも複数点の作品が残されています。

こちらはラウンジに飾られていた真庭組子『奥津の郷』。吉井川の力強くも優美な流れが、接着剤も留め具も一切使われず組まれた組子細工によって表現されています。
『奥津荘』では今後、客室の格子にこの真庭組子を施すというリニューアルを予定されているとか。

国が認めた建築美に、貴重な版画や繊細な組子細工……。さながら博物館のようなラウンジでは、チェックイン後に抹茶と和菓子のお着き菓子が振舞われます。ここまでの移動の疲れをほっと癒やしたら、さあ今夜のお部屋へ急ぎましょう。

露天風呂付きの離れ『聴泉亭』・『清閒亭』

洋室2部屋、和室6部屋を擁する『奥津荘』の中でも、格別なのは『離れ』。
露天風呂付きの離れは左が『聴泉亭』、右が『清閒亭』です。
「離れ」の名の通り、本館や隣の部屋から離れ独立した客室であるため、まるで自分たちのためだけに用意された別邸のよう。東は桜や紅葉が茂る中庭に、西は吉井川に面しています。

こちらは『清閒亭』の客間。障子を開ければ、吉井川の瀬音が重なり合うように流れ込んできます。派手さはなくとも、美しく整えられた空間に、磨かれた調度品、何にも邪魔されぬ確固たる静けさ……。これこそ、我ら日本人が無条件に求める究極のくつろぎではないでしょうか。

このまま文人を真似てじっと思索にふけりたいものですが、『名泉鍵湯 奥津荘』の一番の自慢である温泉に向かいましょう。

日帰り入浴も可能な名泉『鍵湯』『立湯』

美作津山藩の初代藩主、森忠政がなぜこの湯を独占したがったのか?
湯底をよく見てください。岩がゴツゴツとむき出しになっているのが分かります。実はこれは吉井川の川底。
温泉が湧き出ている川底をそのまま浴槽にし、源泉掛け流しの湯ならぬ源泉湧き出しの湯が楽しめるのがここ『奥津荘』。全国約35,000軒の温泉施設の中でも30軒ほどしかない足元湧出の温泉で、加水も加温も一切なし。“源泉にそのまま浸かる”というこの上ない贅沢が体験できるのです。

そしてこちらは、吉井川の岩のくぼみを生かしてつくられた『立湯』。最大120cmほどの深さがあり、浴槽内の岩に腰掛けても、立ったままでも入浴できるユニークな温泉です。
鍵湯と立湯は時間により男女入れ替え制なので、宿泊すればどちらのお風呂も楽しむことができます。
14時半までは日帰り利用も可能なので、入浴を目的に『奥津荘』を目指すのもいいですね。

僭越ながらお湯の感想を述べさせていただきますと……これは「浸かる美容液」。42.6℃という絶妙な湯加減、透明でさらりとしていながら、肌の上でぬめっとすべるお湯。浴槽から身体を出してしまうのがもったいなくて、お湯に背を向け立ち去るのにもかなりの勇気が必要です。できるならばふやけるまでお湯の中にいて、そのままお湯になってしまいたい……。人間をやめようかとも思わせてしまう奥津の湯、どうかご覚悟を。

ちなみに『奥津荘』には2つの貸切風呂もあり、ご家族で一緒に入浴することも可能です。こちらは貸切風呂『泉の湯』。ステンドグラスが輝く空間は他の浴室とはまた違った趣きを見せます。貸切湯は24時間いつでも入浴できるので、いよいよお湯になる覚悟が決まった方はこちらを予約するのをお勧めします。

お湯から上がる際、「このお湯を持って帰れたら……」と悔やまれることでしょう。ここで女性に朗報が。先ほど奥津の湯を「浸かる美容液」と申しましたが、その美人の湯は『奥津荘限定化粧品』としてフェイスマスク、ミスト、石鹸に変身しています。
この温泉コスメをお守りにすれば、肌は磨かれ、みるみる美人に!……そんな未来に共感していただけたなら、ぜひ試してみてくださいね。
温泉コスメはこちらの通販サイトでも購入することができますよ。

さて、温泉をひとしきり楽しんだ後は、待ちに待った夕食の時間です。

津山名物、牛肉を味わい尽くすコース料理

あまり知られていませんが、『奥津荘』のある岡山県北部の名物は、何と言っても牛肉。
養生料理として古くから牛肉を食す風習があり、『牛肉を使った郷土料理コース』のメインディッシュは『作州名物そずり鍋』です。
そずる=削る。和牛の旨みが詰まった骨の周りの肉を削り、ダシを取りながらいただきます。牛肉の細やかな繊維が、ぷるっとした脂とともにとろける感覚……。これは是非味わっていただきたい!

『牛肉を使った郷土料理コース』は牛尽くし。先付けには牛の干し肉、牛ぬた、煮こごりが登場します。またお造りには魚でなく、地元ブランド肉、作州牛の炙りポン酢がけを。なんとも粋な一品に、目も舌も心も大喜び。

そしてこちらは、『奥津荘』のすべてのコースで提供される名物、長芋を源泉で蒸した『薯用(じょうよう)蒸し』と、山菜の香りが移ったもち米が美味な『強(こわ)蒸し』。
言い忘れていましたが、奥津荘で供される料理にはすべて源泉が使われています。身体の内から、外から温泉を堪能できるお宿なのです。

『奥津荘』のコース料理は9種類。毎年11月上旬〜3月中旬は鳥取県産の松葉蟹を鍋や焼き物で楽しめる『活松葉蟹会席』が、毎年11月15日〜3月末には、狩猟の解禁と合わせて猪肉を使った冬の名物『ボタン鍋』が登場します。そのほか、秋冬シーズンは鴨鍋のコースや河豚会席といったコースもあり、どの夕食にしようかと悩むのも乙ですね。
どの季節に訪れても旬の食材を使ったコースが用意されているのも、『奥津荘』の魅力です。

食事のひと時を満喫したら、ラウンジにてコーヒーで一服を……。
おっと、また言い忘れてしまいましたが、こちらのコーヒーも源泉で淹れられているんですよ。小意気な演出がニクいですね。

コーヒーの後は吉井川周辺に散歩に出るもよし、客室に戻ってゆっくり休むもよし、ひたすら温泉を楽しむもよし。ここは奥津、何人も邪魔する者はありません。思い思いにお過ごしください。

現在は数少ない、女将がもてなす温泉宿

そして、温泉宿の魅力といえば女将さんの存在ですよね。
近年では女将のいる宿が少なくなっているといわれていますが、『奥津荘』の女将、鈴木和枝さんはほら、こんな風に私たちをお迎えしてくれます。
「お話が好きで、つい長居してしまって……」とはにかむ笑顔が素敵な和枝さん。「旅の素晴らしさは、人との出会いがそこにあること。一言、二言でも、お客様の心に残る言葉をお伝えできれば」と話します。
女将さんのいる宿に泊まるなんて、何だか特別な体験。今日は“お客”として甘えてもいいんだ、という気持ちが湧いてきます。身体を縛る服をあらゆる重圧を脱ぎ捨て、浴衣一枚でゆるりと過ごす一日。どんなに素敵なんでしょう。

安息の時の中に流れ込む、吉井川の瀬音。慎ましやかな情景。揺るぎない静謐。
歴史人たちが奥津を愛し、湯客が奥津に憧れた気持ちが染み入ってくるようです。
そうして宿を後にする頃には、冒頭に記した、“一度この町を訪れた人は誰も魅せられてしまう”――その言葉に確信を持たずにはいられなくなるのです。

山国の清浄な温泉宿に身を休める。その憧憬を形にしたような一日を、ここ奥津で過ごしてみませんか。


名泉鍵湯 奥津荘
住所/岡山県苫田郡鏡野町奥津48
電話/0868-52-0021(対応時間9:00〜21:00)
宿泊は12歳以上のみ
駐車場/あり

日帰り温泉
営業時間/10:45~14:30(最終受付14:00)
料金/中学生以上1,000円、3歳以上小学生以下500円
http://www.okutsuso.com
奥津荘オリジナルショップ https://okutsuso.stores.jp

瀬戸内Finder編集部

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