丸ごと一匹、豪快揚げ!『びっくりたこドン』
料理が運ばれてきた瞬間、思わず笑いが出ました。
大きなタコが丸ごと一匹、丼に鎮座しているではないですか。
その名も「びっくりたこドン定食」(1,580円・税別)。
このタコ、大人の手のひらくらいあります(笑)。
見た目も豪快なら、食べ方も豪快。
ハサミでチョキチョキ、一口サイズに切っていただきます。
早速、パクリ。さくっと噛み切れるほどよい弾力。とにかく旨味が濃い!
噛めば噛むほど、じわ〜っと旨味が染み出してきます。
西灘の酒文化を受け継ぐ『明石ブルワリー』
この絶品メニューが味わえるのは『ながさわ明石江井ヶ島酒館』。
実はここ、『明石ブルワリー』が営む複合施設。敷地内に、和食レストラン、クラフトビールの醸造所兼ブルーパブ、土産物店が揃っていて、明石の美味しいものをぎゅっと集めた欲張りスポットなのです。
江井ヶ島の酒造りの歴史は古く、かつては兵庫県の酒どころ『灘』に対して『西灘』と称されるほど酒蔵が多数並ぶ酒造りの街でした。
その西灘文化を今に受け継ごうと、1998年に明石ブルワリーが誕生。
以来、ビールの国際コンクールで3年連続入賞するなど、明石を代表するクラフトビール工房として親しまれています。
醸造所を案内してくれたのは、醸造主任の橋本聡さん。
なにやらタンクから伸びたホースをチェックしています。
ビールは通常、このタンクの中で20〜30日かけて発酵します。けれど炭酸ガスが発生するため、タンクを開けて中を見るわけにはいきません。そこで重要になってくるのが、泡。
「ビールは麦汁に含まれる糖分を酵母が食べて、アルコールと炭酸ガスに分解します。だから毎日、泡の量とビールの糖度、タンク内の温度を測って、発酵具合を見極めるんですよ」。
なるほど。たしかにホースの中をよく見ると泡がブクブク。
ビールは生きもの。自然と人と手で大切に育まれ、黄金の1滴が生まれるのです。
「ビールといえば夏のイメージですが、じつは冬の方が美味しいんですよ」と、意外な秘密も教えてくれました。
「ビールは本来、主発酵のつぎに後発酵で落ち着かせることで、味の角がとれて味わいが良くなるんです。夏場はどの醸造所も次々仕込まなきゃいけないけど、冬は比較的ゆっくり寝かせられるので、味が良くなるんですよ」。
ビールは生きものという話を聞いた後だと、季節によって味わいが変わるのも納得です。
夕日を肴に生ビールを味わう
出来たての生ビールを味わいに、醸造所2Fのブルーパブ「カフェバル江井ヶ島漁港」へ。
ここでは4種類の飲み比べセット(1,000円+税)が楽しめます。グラスを取っ替え、引っ替え。すっきりとした飲み口で、どれもバランスが良くて飲み飽きしないですね。ん〜、甲乙つけがたい!
窓の外に目をやれば、ちょうど目の前の瀬戸内海が茜色に染まっていました。
夕日を肴にグラスを傾けながら、じっくり、ゆっくり味わう至福の時間。なんとも贅沢ですね。
個性豊かなラベルも魅力
ビールを堪能したところで、最後は売店でお土産ハント。
明石ブルワリーの魅力は、パッケージの楽しさにもあります。
創業時からのベストセラー『明石の君』や、姫路城を配した『姫路ビール』、タコのイラストが可愛い『明石たこビール』など、どれにしようか迷いながら選ぶのも楽しい。
このほか西灘の日本酒や瀬戸内の海産物なども販売しているので、ビールとセットで旅のお土産にいかがですか。
ながさわ明石江井ヶ島酒館
住所/兵庫県明石市大久保町西島1194
電話/078-948-2388
営業時間/
和食レストラン江井ヶ島11:00〜15:00(L.O.14:30)、17:00〜20:30(L.O.20:00)
江井ヶ島カフェバル10:00〜17:00
定休日/不定休
http://www.akashi-beer.com
最寄り駅/山陽電鉄・西江井ヶ島駅
山陽電鉄・西江井ヶ島駅までのアクセスはコチラ
瀬戸内Finder編集部
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地元の皆さんからの写真や、在住ライターの記事で発信する、瀬戸内地域の観光情報サイト、「瀬戸内ファインダー」を作る編集部です。 瀬戸内海を囲む兵庫県、岡山県、広島県、山口県、愛媛県、香川県、徳島県の7県に関わる旬な情報を日々更新しています。 お問い合わせは下記まで Email : staff@setouchifinder.com
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