瀬戸内海って、本当にたくさんの島がありますよね。
その中でも私がずっと行ってみたかった島があるんです。その名も香川県三豊市に浮かぶ『志々島(ししじま)』。
ついにその夢叶い、行ってきました!
フェリーで行く志々島の旅スタート!
志々島に行くには、三豊市詫間町にある宮の下港からフェリーで出発。
今日は定期便の始発で島に向かい、復路も最終便に乗る1日フル満喫コース!
チケットは船内で購入します。
志々島は周囲3.8km、人口約20人の小さな島。
宮の下港からは約20分で到着できる距離の近さです。
過去に映画『男はつらいよ』シリーズや『機関車先生』の撮影地ともなった、と言えば親しみがわくでしょうか?
お、島が見えてきましたよ~!
島に到着するとすぐ見えてくるのが、こちらの看板。
島のいろんな情報が書いてあるので、まずはここで情報を仕入れましょう。
さて、どういうルートで島を周ろうかな?
今では珍しい志々島の『埋め墓』
こちらは志々島の海岸近くに並ぶ『埋め墓』。
香川県内でも今では珍しい、土葬のお墓です。
これらは、遺体を埋葬する葬地(埋め墓)と死者の霊魂をまつる祭地(参り墓)を作る『両墓制(りょうぼせい)』という風習によるもので、火葬が一般的になった現在でもこのお墓たちは残されているのだそう。
この小さな小屋は『霊屋(たまや)』と呼ばれ、位牌や葬式時に使われた祭具などを納めており、屋根から垂れるすだれは、「仏様が暑いだろう」と労わる思いからなのだとか。
島ならではの風習に触れる貴重な時間です。
さあ、いよいよ今回一番楽しみにしていた、志々島の主に会いに行きましょう。
大楠の場所までは坂を上ったり、下ったり。
足元が悪いので、ロープを手にしっかり持ち、十分気をつけて歩きましょう。
大迫力!これが樹齢1200年の大楠!
やっと出会えました。こちらが志々島の守り神・大楠(おおくす)。
縦横無尽に力強く伸びる木の幹と、壮大すぎるスケールに圧倒される私たち。
そっと木の表面に手を当ててみると、微かに感じることができそうな大楠の歴史。
ここで1200年を超えて生きてきたんだと思うと、想像もできないほどの時の長さに敬意を覚えます。
そして今なお成長し続けているのだというから驚き。
新さぬき百景や香川県天然記念物にも登録されている志々島の大楠。
こんなに近くにある島なのに、どうして今まで訪れなかったんだろう、と不思議に思うほど。
五感いっぱいで大楠の気を感じて、今この場所に出会えたことに感謝しました。
フォトジェニックすぎる志々島の絶景スポット
こちらは島の人の手作りの展望台『楠の倉展望台』。
穏やかすぎる青い瀬戸内海と空。志々島のてっぺんにはこんな素敵な場所もあるんですね。
志々島は、かつて花の生産・出荷によって利益を得ていた『花の島』でした。
島全体に花畑が広がり、真上から見るとそれは綺麗なパッチワークのように見えていたのだとか。
現在は最盛期に比べ人も栽培農家も減りはしたものの、『花の島』を復活させようと島民や地元の方で奮起しています。
島のあちこちにある色とりどりの花を探してみてくださいね。
志々島には、島のマスコットキャラクターでもある10頭ほどのヤギが住んでいます。
タイミングさえ合えば、彼らともこんな近くでふれあえるのも志々島ならでは。
島の散策が終わった後は、帰りの船が来るまで港近くの休憩所『くすくす』でひと休み。
ここは島にとって貴重な情報交換の場。最終の船が着く時間帯には、世間話や情報交換をしにほとんどの島民が集まるのだとか。島全体がひとつの大きな家族みたいなんだなあ。
観光客向けに、コーヒーなどの飲み物やアイスクリーム、ポストカードやヤギをモチーフにした志々島グッズなどが購入可能。
この場に居合わせた島民・観光客関係なく話に花を咲かせちゃうほどアットホームな感じ。これって島ならではの魅力ですよね。
志々島は、1日で周れるほどの小ささながらも、魅力がたっぷり詰まった穏やかで平和を感じさせてくれる島。
天気がいい日はリュックを背に船に乗り込んでみてはいかが?
きっと優しい時間があなたを包んでくれるはずです。
志々島(ししじま)
住所/香川県三豊市詫間町志々島
電話/0875-56-5880(三豊市観光交流局)
フェリー運賃/宮の下港ー志々島間 大人350円・小人180円
始発便(宮の下港〜志々島)8:30 ・最終便(志々島〜宮の下港)15:55
http://www.mitoyo-kanko.com/shishijima
瀬戸内Finderフォトライター 山田 芽実
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この記事を取材したフォトライター
山田 芽実
香川生まれ。 高校卒業後、米国・京都・香川・東ティモールを経てまた香川在住。 地元のすてきさを改めて発見中。 絵を描いたり写真を撮ったりしています。
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