宵闇に浮かぶ麗しき美観地区で過ごす倉敷の町家/滔々 倉敷町家の宿(岡山県倉敷市)

昼だけじゃない、夜の倉敷美観地区を楽しむ

岡山県の観光地として有名な『倉敷美観地区』。JR倉敷駅から徒歩10分のところにあり、昼どきをピークに白壁と瓦屋根の風情ある街並みの魅力的なショップやカフェが賑わいますが、夜の美観地区はまたひと味ちがう愉しみがあります。


▲ほのかな灯りが心地よく、歩いていると心が澄んでくる。

夜の倉敷に泊まって、麗しき夜の姿を愛でていただきたい。今回は美観地区内にある町家の宿をご紹介します。

大原美術館そばに佇む『滔々 倉敷町家の宿』


▲美術館の余韻に浸りながら、ゆっくりと歩ける小径。

美観地区の倉敷川を背に、右手に日本最初の近代西洋美術館『大原美術館』をのぞみ、南通りを進むとほどなく『滔々(とうとう)倉敷町家の宿』(以後、滔々)に到着。


▲町家を改装した宿『滔々(とうとう)』。倉敷美観地区に溶け込む佇まい。


▲町家の中はリノベーションされ、快適でラグジュアリーな空間に。

築100年超の町家の戸を開けると、そこは特別な空間が広がります。
踏みしめると心地の良い土間の先にはケヤキ板のフロアが広がり、吹き抜けならではの開放的な気持ちよさを生み出しています。一棟貸しの完全プライベート空間は、ご家族や、恋人・友人同士での利用にぴったりです。

「豪奢ではないが良質な宿」がコンセプト


▲リビングに面する中庭には、山から根っこごと持ってきた植物が茂る。

まず気になったのは心地よさそうなソファ。『さしものかぐたかはし』の『futon sofa』はこのリビングのためだけに拵えたもの。ちなみに『滔々』の家具・設備はすべてオーダーメイドなんだそう。

こちらは「眠りを誘うソファ」というオーダーから生まれ、クッション部分には名古屋の『丹波ふとん店』の綿の布団を、張り地にはデンマークのクヴァドラ社の生地を使用。また、木部には広島県産の山桜が用いられています。ソファに寝転がってみると「これは……自分史上最高の寝落ちが訪れるに違いない」と確信。


▲和室中央のテーブルは木工作家の田澤祐介さん作。この低さに注目。腕の上げ下げに負荷がかからず、予想以上に使い勝手がいい。


▲キッチンの食器なども作家ものが揃う。宿隣接のギャラリーで購入可能な物もあり。

ここは「お客様が落ち着いてくつろげるか」を基準に設えた宿であり、すべてのモノに物語と思いが込められています。

使うことで年輪のように趣を増していく素材をすすんで使用し、それを選んだ人の細やかな心遣いが感じられる『滔々』。豪奢ではないけれども良質な、背筋をゆるませてくれる非日常がそこにはあります。

宿の運営者である宮井宏さんとファースト理恵さんは、倉敷最大のクラフト展『フィールドオブクラフト倉敷』の実行委員でもあります。民芸が息づく倉敷だからこそ、味わえるモノたち。センスがあふれる宿に泊まれるのは控えめにいって最高です。

建物の歴史と現代的な快適さの調和を大切に


▲寝室は2階の小屋裏。年季の入った梁とヨシの天井が頭上に。

そして『滔々』のもう一つのコンセプト「建物の歴史と現代的な快適さの調和」が感じられるのが、2階の寝室です。曲がった柱や、鉄が黒い斑点となって浮き出ている土壁など、昔の暮らしの跡がそのままこの寝室に。一方で、『京都IWATA』の高級天然毛の寝具が使用されており、快適な眠りへと誘われます。


▲宿のすぐ隣のギャラリーも『滔々』が手がける。『gallery2』は1週間7万円(税別)でレンタル可。


▲『滔々』の近く、新渓園の裏通りにある和食とお酒のおいしいお店『あまみね』。

日が暮れ、夜が訪れたらぜひ美観地区を散歩してみましょう。賑やかな昼間とはうってかわって、落ち着いたオトナの倉敷がそこに。その静けさと美しさに癒やされます。美観地区内にはお酒と料理のおいしいお店も点在しているので、ぜひお立ち寄りを。

心からくつろげる宿で、自分の時間をいつくしむ一晩をお過ごしください。


滔々 toutou,Kurashiki gallery and stay
滔々 倉敷町家の宿

住所/岡山県倉敷市中央1丁目6-8
電話/086-422-7406
チェックイン14:00〜17:00 チェックアウト10:00
料金(税込)/1泊39,600円〜(2名利用の場合の一棟料金)、5名まで利用可能
※1名での利用時は2名分の料金が必要。時期により価格は変動します
宿泊予約/Webまたは電話予約

ギャラリー営業時間/10:00〜17:00
ギャラリー定休日/月曜日(展示替えなどによる臨時休業あり Instagramで告知)
駐車場/周辺エリアに事前予約要の専用パーキングあり。(1,000円/日)
最寄り駅/JR倉敷駅より徒歩10分ほど
https://toutou-kurashiki.jp
Instagram/@toutou_kurashiki

瀬戸内Finderフォトライター ココホレジャパン(生田早紀)

大きな地図を見る>

この記事が役に立ったらいいね!してね

関連キーワード

関連記事

この記事を取材したフォトライター

ココホレジャパン

ココホレジャパン

ココホレジャパンは、岡山を拠点に全国で「地域の魅力を広告する」インディペンデントでオルタナティブな広告会社です。 雑誌「TURNS」の企画制作、岡山を代表する魚「ままかり」の可能性を探すプロジェクト=「ままかRe:Project」の主催のほか、CMやグラフィック制作など、広告屋さんぽいこともたまにしています。 大都市のモノマネ・劣化版ではない、その地域・企業だけの魅力を掘り起こし、デザイン・編集して、「これ、いいでしょ!」と伝えていく。 それが私たちの仕事です。 ココホレジャパン http://kkhr.jp

「ホテル・宿」のランキング

「ホテル・宿」の記事はまだまだあります

ホテル・宿一覧

Features

特集

特集一覧
PAGE TOP