弘法大師も訪れた!?『周防橋立』の先端まで行ってみよう!/象鼻ヶ岬(山口県光市)

象鼻ヶ岬は象の鼻の形をした『周防橋立』

山口県南東部の光市にある『象鼻ヶ岬(ぞうびがさき)』。
瀬戸内海に向けてせり出した室積半島の先端に、その名の通り象の鼻のような形をした砂洲が伸びていて、御手洗湾(みたらいわん)が形成されています。
この砂洲が伸びる景観は、京都府の天橋立になぞらえて『周防橋立』とも呼ばれ、美しい景勝地として知られます。

象鼻ヶ岬は『象鼻ヶ岬県立室積公園』として整備されていて、散策道を歩いて岬の先端まで行くことができるんです!
では早速、行ってみましょう!

象鼻ヶ岬の約1km手前まで車道が通じており、駐車場もあります。その先には遊歩道が延びています。

しばらく歩くと小高い丘があり、そこで弘法大師の石像(修行大師像)を発見。
象鼻ヶ岬は弘法大師が唐から帰国した際に立ち寄った場所とされ、岬へ至る道の脇には四国八十八箇所にならって室積八十八箇所大師尊が立ち並んでいるんですよ。

おっ。丘を下ると、象鼻ヶ岬の砂洲が見えてきました!
岬の先端には、砂洲の内海側(御手洗湾)と外海側(瀬戸内海・周防灘)のどちらからでも行けます。今回は外海側を歩くことにしました。

砂洲を歩いて象鼻ヶ岬の先端へ!

外海側へ出ると瀬戸内海とそこに浮かぶ島々が望めます。穏やかで美しいですね!
象鼻ヶ岬の南東沖に浮かぶ祝島や牛島など、周防灘に浮かぶ島々の景色を楽しみつつ、さらに先端へ歩いていきます。

象鼻ヶ岬の砂洲には『室積台場』跡があります。
これは江戸時代末期に外国船の日本近海への出没を受け、長州藩が沿岸防備のために築いた砲台の跡。土台となる石塁が現存しており、光市指定の史跡となっています。

ついに、象鼻ヶ岬の先端に到着!
やや小ぶりの白い灯台(室積港灯台)が立ちますが、かつてここには山口県最古の和式灯台が設置されていました。
その最古の灯台は『みたらい燈籠堂』として復元され、室積半島の付け根にある『室積みたらい公園』に今も立ちます。
対岸に見えているのは本州の陸地で、現在も灯台がこの海域を通る船の安全を守っています。

また、象鼻ヶ岬の先端付近には大師堂が鎮座し、境内に弘法大師立像や御手洗観音などがあります。
弘法大師が唐から帰朝する途中に象鼻ヶ岬に立ち寄り、ここで護摩供養して自像を刻んで安置したと伝わります。
せっかく象鼻ヶ岬に来たのなら、参拝もしてみてくださいね。

ぐるりと回りこんで、内海側にやってきました。
象鼻ヶ岬が天然の防波堤となっていて、御手洗湾の波はとても穏やか。
半島の付け根にある室積地区は、かつて北前船が寄港する潮待ち・風待ちの港町として繁栄し、今も古い町並みが残っています。

穏やかな御手洗湾の奥にそびえる山は『峨嵋山(がびさん)』。
峨嵋山の暖帯性樹林は国の天然記念物に指定されていて、今も原生林に近い姿を留めており、瀬戸内海の絶景も満喫しながら登山が楽しめます。時間に余裕のある方は、ぜひ峨嵋山トレッキングコースも歩いてみてくださいね!


象鼻ヶ岬(ぞうびがさき)
住所/山口県光市室積8丁目
電話/0833-48-8686(光市観光協会)
駐車場/あり(無料)
最寄駅/JR光駅からバスで22分
https://www.hikari-kanko.org/tourism/%E8%B1%A1%E9%BC%BB%E3%83%B6%E5%B2%AC

瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣

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松岡 広宣

松岡 広宣

松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/

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