九島で宇和島湾・宇和海の絶景を満喫!
『九島(くしま)』は宇和島市街の西に浮かぶ周囲約12kmの島で、2016年に全長468mの『九島大橋』が開通し車で行き来できるようになりました。
九島には平地が少なく、島の最高峰である『鳥屋ヶ森(とやがもり)』を中心に山地が広がりますが、その中腹に宇和島湾や宇和海を展望できるスポットがいくつかあります。
九島大橋で四国本土から九島へ渡ってすぐの場所に、パーキングエリアが整備されています。
そこから歩いて背後の丘を登っていくと『望橋園』に至り、『海すずめ展望所』などの絶景ポイントがあります。
なお『海すずめ』は宇和島市が舞台の映画で、九島もロケ地の一つとなったことから命名されました。
『望橋園』の一帯から、九島大橋と青く穏やかな宇和島湾を一望!
『海すずめ展望所』の眺めも良いですが、そこから少し南側へ歩いた展望地がオススメ。
今回訪れた12月には椿の花が咲いていますが、4月中旬~5月上旬にかけて咲くツツジ・さつきの花々も美しいそうです。
目指すは『遠見場(とんば)』! 宇和海の絶景を満喫
次に、九島南部にある『本九島港』から九島最高峰『鳥屋ヶ森』へ登るトレッキングコースで、中山(ズカンボ)と呼ばれる分岐点を左(西側)に曲がり、宇和海の絶景が望める『遠見場(とんば)』へ行きます。
上の写真は『遠見場』の入口で、ここからやや急勾配の山道を5分ほど登っていくと視界が開けた広場に出ます。
その広場が『遠見場』で標高は約150m。ベンチとテーブルもありますので、トレッキングコースの休憩地としても最適。
奥の看板の背後に見えている大岩が『遠見岩』で、この岩の上によじ登ると素晴らしい絶景が広がります!
遠見岩の上から見渡す宇和海の絶景がこちら!
左下に見えているのは竜王島と小高島。
竜王島は地元の人からは『リヨント様』と呼ばれていて、島内に竜王様を祀る祠(ほこら)があります。
その右隣にある小高島は干潮時に3つの島がつながり、平家の落人伝説が残ります。
遠見岩からそのまま北側を望むと、左側に高島と三浦半島の陸地が横たわり、その奥に戸島と嘉島が浮かびます。さらに右側には小さな野島が浮かび、その奥には佐田岬半島も遠望できます。
実は、遠見場は江戸時代に参勤交代の大名行列の位置を知らせるための狼煙場(のろしば)として設けられた場所。佐田岬から宇和島城までに設置された5ヵ所のうち、もっとも城下に近い狼煙場がこの九島の遠見場でした。
九島は夕陽スポットとしてもオススメ!
九島の海岸線は西側の展望が開けており、夕陽を眺めるにも良い場所です。
遠見場はその中でも随一の夕陽ポイントで、年間を通して宇和海に沈む夕陽が見られます。
12月にはちょうど高島の背後付近に太陽が沈んでいきました。
日没前後(17時頃)には、宇和海に浮かぶ離島を結ぶ定期航路の高速船がこの海域を通りますので、この便に乗船すれば夕陽クルージングも楽しめそう。
また、下方には鳥居が立つ竜王島も見えていますが、夏至の頃には九島南東部の箱崎付近から、小高島と竜王島の間に沈む夕陽が見られ、地元のカメラマンが大勢集まる夕陽名所となっています。
九島の南西部には特徴的な奇岩も多く見られ、『ゴジラ岩』や『モスラ岩』などユニークな形の奇岩と共に夕陽を望むこともできそう。
ちなみに九島の西岸は道が狭いため、自転車か徒歩でしか行けません。九島南部にある本九島港の近くでレンタサイクルも借りられますので、九島一周サイクリングも楽しめますよ。
九島は宇和島市街からも近く、九島大橋の開通で車で渡れるようになりましたが、まだまだ秘島めいた景色が数多く残っています。
九島の最高峰『鳥屋ヶ森(とやがもり)』へ登るトレッキングコースでも、『あやか園』などから風光明媚な景色を満喫できますので、時間に余裕のある方はぜひチャレンジしてみてください!
九島
住所/愛媛県宇和島市本九島
電話/0895-22-3934(宇和島市観光物産協会)
駐車場/あり(無料)
最寄駅/JR宇和島駅からタクシーで約20分
http://www.uwajima.org/special/vol10
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣
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この記事を取材したフォトライター
松岡 広宣
松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/
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