かつて、瀬戸内海に海賊がいたことをご存じですか?
戦国時代、瀬戸内海で最も勢力が大きく、宣教師フロイスが「日本最大の海賊」と称したのが村上水軍。
芸予諸島は、島と島の間が狭く、複雑な地形が独特の潮流を生むため、難所が多く、航行する船を苦しめました。
一方、この海を知り尽くした村上水軍にとっては庭のようなもの。
それを逆手にとって、敢えて潮流の激しい島に本拠地を置き、難攻不落の水軍城を築いたと言います。
そんな水軍たちも渡った荒々しい潮流を体験できるツアーがあります。
場所は、大島(愛媛県)の宮窪港。
港に着くと、さっそく「能島村上水軍」の旗がお出迎え。
能島村上氏が城を築いたという「能島」の周りをぐるりと廻ります。
こちらが能島。
今は無人島ですが、石垣や柱穴など、水軍城の遺構が残っているそう。
ツアーでは上陸できませんが、春は桜が美しく、地元の人たちは花見に訪れることもあるそうですよ。
能島に近づくにつれて、だんだん海の表情が変わってきます。
潮は生き物のように姿を変え、くっきり隆起したかと思うと、しぶきをあげて渦を巻いたり。
まるで海の中に川が出来たよう。
船は容赦なく、その真上をザブンっと乗り越えていきます。
あっという間の40分。
天然のジェットコースターに、夏の暑さも吹っ飛びました。
港に帰ると、船着き場には、地魚が食べられる水軍レストランがあるので、お腹を満たして帰るのもおすすめ。
水軍について詳しく知りたい人は、港の前に村上水軍博物館がありますよ。
●潮流体験
物産館兼魚食レストラン「能島水軍」
住所 愛媛県今治市宮窪町宮窪1293-2
TEL 0897-86-3323
営業時間 9:00~16:30
(最終受付は16:00、1時間間隔で随時運航)
料金 一般1,000円 小学生500円 ※小学生未満は無料
※10名以上は要予約
瀬戸内Finderフォトライター 小西智都子
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瀬戸内Finder 編集部
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