キャンピングカー『ソーラーキング号』で日本全国を自由気ままに旅しながら、通算2,000ヵ所以上の観光地を撮影してきた松岡ヒロノブ。とくにお気に入りのシチュエーションは、様々な絶景スポットで出会う感動的な『夕陽』です。 瀬戸内海には美しい夕陽スポットが数多くあるといわれます。
本シリーズは、フォトライター松岡が瀬戸内地域の夕陽名所を発掘し、その時々の季節や気象条件のなかで最適なタイミングを狙って感動的な夕景をものにしていくコーナーです。
人は生涯にいったい何回くらい夕陽を見られるのでしょうか? そう考えると松岡はいても立ってもいられず、『夕陽ハンター』に変身してしまうのです…
遠くから見ると寝観音に見える須崎海岸
約4億年前にできた日本最古級の貴重な地層が見られ、日本離れしたダイナミックな絶景が広がる『須崎海岸』。
この須崎海岸を遠くから眺めると『寝観音』のように見えるのだそうですが…
いかがですか? 観音様が仰向けに横たわっているように見えませんか?
須崎海岸は左端の頭のてっぺん辺りに位置するのですが、その背後の丘陵の上には本物の『須崎観音』も建立されています。さっそく参拝しましょう!
須崎海岸がある岬には車道が通じており、終点には駐車場も整備されています。
ここから山門をくぐり、参道を歩いていくと須崎観音へ至ります。
ちなみに須崎海岸へ行く場合は、駐車場の少し手前にある別の遊歩道を降りていきます。
参道には西国三十三所の観音像を模した石仏が整然と並んでいて、神聖な雰囲気に包まれています。
参道を2~3分ほど歩くと展望広場があり、その中央に須崎観音がドーンと鎮座します。
昭和57年に建てられたもので、高さは3.3m。台座も入れると11.5mもあります。
須崎観音は三方を海に囲まれた展望スポットで、美しいリアス式海岸や三瓶湾に浮かぶ養殖筏などが見られます。空気が澄んだ日には佐田岬や九州まで見えるそうです。
ここも夕陽スポットとして候補だったのですが、今回は対岸のビューポイントに移動し、『寝観音と夕陽』のコラボレーションを狙うことにしました!
後光が差す!? 神秘的な寝観音と夕陽!
夕刻前に寝観音のビューポイントへ移動。強い西日が照りつけ、須崎海岸へ続く山並みが仰向けに横たわる観音様のシルエットとして浮かびあがります!
実は寝観音は夕陽スポットとしても有名で、路線バスの『二本松』バス停付近には大岩の上にゆっくりと夕陽を見るための(?)ベンチも設置されているんですよ。
期待に胸をふくらませながら眺めていると、奇跡の瞬間が!
な、なんと! まるで後光が観音様へ差し込むような神秘的な光景が広がります!!
ほんの2~3分ぐらいの出来事でしたが、観音様の神々しいお姿を目に焼きつけました~♪
ちなみに望遠レンズで拡大してみると、先ほど訪ねた須崎観音がちょうど寝観音のまつ毛に見える位置に立っているんです。
当時、ここまで計算して建てたんだとするとスゴい……
間もなく日没です。
太陽が沈む位置は季節によって変化しますが、秋~冬にかけては観音様の頭上の方へ沈み、一方で春~夏には右に移動して観音様のお顔や胴体の辺りに沈んでいきます。
須崎海岸は4億年前という途方もなく古い地層が表出した希少な場所であり、その丘陵の上には立派な須崎観音が立ち、それらを含む周辺地形も観音様の寝姿に見えるという、幾重にも御利益がありそうな南予随一のパワースポット!
今回は観音様に後光が差し込むような神秘的な光景も捉えることができ、大満足の夕陽ハンティングでした~!!
須崎観音と寝観音
住所/愛媛県西予市三瓶町有網代
電話/0894-62-6408(西予市役所経済振興課)
駐車場/なし(道路脇の駐車帯に停車可能)
最寄駅/なし
須崎海岸の紹介ページはこちら(せいよじかん/西予市観光協会)
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣
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この記事を取材したフォトライター
松岡 広宣
松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/
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