日本漫画史を変えた作家・手塚治虫のふるさとへ/宝塚市立手塚治虫記念館(兵庫県宝塚市)

生前から『マンガの神様』と呼ばれた手塚治虫氏の功績を学び、作品の世界観に浸れる施設があります。場所は宝塚大劇場のすぐそば。

手塚氏が5歳から24歳までを兵庫県宝塚市で過ごしたことから、没後5年となる1994年、この場所に宝塚市立手塚治虫記念館がオープンしました。

エントランス前には『火の鳥』のモニュメントがあり、広場には手塚作品『鉄腕アトム』『ブラック・ジャック』『ジャングル大帝』『リボンの騎士』などでおなじみのキャラクターの手型・足型がはめこまれています。人間もロボットもライオンも、ヒーローも悪役も並んでいて、そのかわいらしさに入館前からやられてしまいます。

近未来的オブジェはすべて手塚作品が原典

館内に足を踏み入れると、曼荼羅風の天井ステンドグラスでやっとキャラクターたちの顔を見ることができます。みんなに歓迎されているようで嬉しいですね。

手塚治虫氏は幼い頃からマンガを描き続け、生涯でなんと15万枚ものマンガを執筆しました。小学生のときに描いたマンガの肉筆本や、昆虫標本の模写、医学生時代のスケッチからはその非凡な才能と溢れる熱意が感じられます。

常設展示室の展示棚は、『火の鳥・未来編』に登場する生命維持装置をデザインしたカプセルです。貴重な故人の資料に加え、漫画単行本の初版本などもここに収められています。

究極の手塚治虫作品ライブラリー

記念館の醍醐味は、手塚作品を読みふけり、好きなだけ鑑賞できるところ。
実験アニメや氏の生涯を描いたオリジナルアニメを大きなスクリーンで観られるのはもちろん、自分の好きな作品を選んで自分のペースで味わえるのが魅力的です。

約2,000冊のマンガが並ぶ『手塚治虫ライブラリー』と約150話の手塚アニメが視聴できる『情報・アニメ検索機』があれば、あっという間に時間が過ぎてしまいます。

海外で出版された翻訳本も充実しています。

休憩コーナーでゆったりマンガを楽しみたい人は、『TEZUKA SPOT』を利用すると便利です。これは館内限定の無料Wi-Fiサービスで、利用者が持ち込んだスマホやタブレットで手塚マンガの電子書籍を読めるという夢のようなサービスです。

手塚作品のテーマは愛、生命、自然、科学、テクノロジー、医療、歴史、哲学、宗教、戦争と多岐に渡ります。作品に注がれた手塚氏のメッセージは時代を経ても色あせることがありません。

普段あまりマンガを読まない人でも興味のある作品を見つけやすく、深く考えるきっかけになる作品も多いため、家族で訪れるのもおすすめです。

記念館のG階(地下1階)には、アトムが誕生したロボット工場を模した『アニメ工房』があります。ここでは、トレース台の上で複数枚の絵を描き、モニターでそれを操作して、コマ送りのアニメーション作りが体験できます。

絵心がなくても大丈夫。アイデア次第で独創的な作品に仕上がりますよ。工房の奥では、作業中の手塚氏が時折手を止めて振り返り、アシスタントの作業風景を見守ってくれます。

リニューアルで宝塚の人気お出かけスポットに

リニューアルを終えた手塚治虫記念館の隣には、2020年春に庭園を備えた宝塚市立文化芸術センターがオープンします。

宝塚ホテルの移転開業と相まって宝塚駅前はますます注目の観光エリアになりそうです。


宝塚市立手塚治虫記念館
住所/兵庫県宝塚市武庫川町7-65
電話/0797-81-2970
最寄駅/阪急電鉄宝塚南口駅、阪急電鉄宝塚駅、JR宝塚駅
駐車場/専用駐車場なし。周辺にコインパーキングあり。宝塚文化創造館駐車場は手塚治虫記念館入館受付時に駐車券提示で、1時間無料(計1時間半無料)。
休館日/毎週水曜日(祝日・春休み及び夏休み中は開館)、12月29日~12月31日
開館時間/9:30~17:00(入館は16:30まで)
http://www.city.takarazuka.hyogo.jp/tezuka/index.html
JR宝塚駅までのアクセスはコチラ

瀬戸内Finderフォトライター 堀まどか

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堀 まどか

堀 まどか

堀 まどか/フォトライター 兵庫県生まれ、在住。実務翻訳、外国人起業家支援、通訳案内士(英語)、そしてフォトライター。 ネットマーケティングの外資系スタートアップで進行管理や顧客サポートを担当。 2011年から、フジサンケイビジネスアイ掲載の週刊コラム『ITビジネス最前線』を英日翻訳しています。 日常の風景や旅先で出会った人の表情など、心に触れるものを写真におさめています。瀬戸内のスポット、暮らしぶり、季節感、食を私目線で切り取ります。 写真ブログ http://riderv328.tumblr.com ツイッター https://twitter.com/Riderv328

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