駅のホームで、待ち時間にさくっとお腹を満たせる立ち食いそばはみんなの味方。特に、「安い」「おいしい」「速い」の三拍子がそろう名店は見逃せません。
JR姫路駅に複数店舗を構える『えきそば』は間違いなくそんな名店に数えられます。
でも、この立ち食いそば屋に何も知らずに入った人は提供される“そば”にびっくりしてしまうかもしれません。
なぜなら、そば粉を使った一般的な黒っぽいそば(和蕎麦)は出てこないから。
姫路のえきそばは「駅」の「蕎麦」ではない
メニューをよく見ると、店舗名と同じく提供される商品の名前の大半にも『えきそば』と付いています。
このえきそばは、誰もがほっとする和風だしに、かんすい入りの中華麺を合わせたもので、和蕎麦ではないし、かといってラーメンでもありません。
初めてえきそばを前にした人は、既成概念を覆されて混乱する可能性があります。
「あれ、誰か何か間違えたんじゃない?」と。
しかし、何かの間違いではなく、むしろこのえきそばを注文するのが大正解。姫路駅で1949年から販売されているロングセラーの名物グルメなんです。
とにかく、ひとすすりしてみてください。
これまでの人生で、なぜ『和風だし+中華麺』の絶妙な組み合わせに出会わなかったのか。もっと早く食べときゃよかったよ!
と思えてくるはず。
姫路市内のサラリーマンや学生にとって、えきそばは定番の味です。
世界遺産の姫路城ではなく一杯のえきそばを求めて、はるばる姫路駅にやって来る人も後を経ちません。
やっぱり定番は“天ぷら”と“きつね”
彼らがこぞって注文する定番商品が『天ぷらえきそば』と『きつねえきそば』。
この2つの商品には、嬉しいことに平日の14:00から17:00までタイムサービスの割引料金が適用されます。
16時57分。階段を駆け上がって、滑り込みでタイムサービスの食券ボタンを押せたときの嬉しさったらありません。
たんぱく質をしっかり取りたいときは『とり天えきそば』がおすすめです。
ボリュームのあるとり天と、ピリッとした辛味が癖になる高菜漬がトッピングされています。
えきそばには在来線(山陽本線)上り売店と在来線下り売店で、そこでしか食べられないオリジナルメニューもあるんですよ。
姫路城を訪れる人は、お城訪問の前後にそれぞれのホームでえきそばを食べる“えきそば尽くし”もいいですね。
えきそば誕生の地である上り売店は、70周年記念事業として、キハ58系気動車を模したキュートな電車の姿に生まれ変わりました。
車内に持ち込んでえきそばをすすっていた時代がしのばれ、風情があります。
姫路名物えきそばが家でも食べられる!
えきそばにハマってしまった人は、生麺の『持ち帰りえきそば』を自宅用に、乾麺タイプの『土産天ぷらえきそば』をおみやげにしてはどうでしょう(オンラインショップでの購入はこちら)。
姫路のおみやげ話は、えきそば抜きには語れませんもの。
えきそば(まねき食品)
住所/兵庫県姫路市駅前町188 JR姫路駅構内
電話/079-282-5240
最寄駅/JR姫路駅、山陽電鉄本線山陽姫路駅
https://maneki-shop.com
※営業状況については、直接店舗へお問い合わせください。
JR姫路駅までのアクセスはコチラ瀬戸内Finderフォトライター 堀まどか
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この記事を取材したフォトライター
堀 まどか
堀 まどか/フォトライター 兵庫県生まれ、在住。実務翻訳、外国人起業家支援、通訳案内士(英語)、そしてフォトライター。 ネットマーケティングの外資系スタートアップで進行管理や顧客サポートを担当。 2011年から、フジサンケイビジネスアイ掲載の週刊コラム『ITビジネス最前線』を英日翻訳しています。 日常の風景や旅先で出会った人の表情など、心に触れるものを写真におさめています。瀬戸内のスポット、暮らしぶり、季節感、食を私目線で切り取ります。 写真ブログ http://riderv328.tumblr.com ツイッター https://twitter.com/Riderv328
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