とびしま海道と、潮待ちの港町、御手洗/大崎下島(広島県)

安芸灘とびしま海道は、広島県呉市の川尻から始まり、下蒲刈島、上蒲刈島、豊島、大崎下島などの安芸灘諸島を7つの橋で結ぶ海の道。
徐々に橋が造られ、2008年に全線が開通しました。
各島はそれぞれ風景や特色が違い、観光施設こそ少ないけれど、途中の素朴な島の風景がとても美しい海道です。

ずっと進んでいくと、海道の一番先にあるのが大崎下島です。
その大崎下島において、海上交通が盛んだった江戸時代に、潮待ちの港として栄えた港町が御手洗(みたらい)です。

かつて海の天候に左右されていた航海で、潮や風をみて出航するのに良いタイミングを港に滞在しながら待つことを「潮待ち」といいました。
瀬戸内海には、そんな潮待ち、風待ちの港がいくつもあります。

やがて海上交通が衰退して、鉄道や大きな道路が主要になり、そこから遠い港は賑わいを失くしていきます。
しかし御手洗は、最近まで船を使わないと行けなかったために、当時の繁栄を偲ばせるものが多く残っているのです。
そうした理由もあって、御手洗には古くは江戸時代から、そして大正、昭和の建物が並びます。



赤い丸ポスト、時計屋さん、古い劇場、神社、日本家屋、屋敷、白壁…。
町自体がちょっとした建物博物館のようですが、現役で使われているものも多いのがまた良いです。
港へ向けて放射線状に伸びる路地も昔ながらで面白いですよ。

江戸時代から多くの人が、良い潮を待って過ごしてきた御手洗の町。
そこを同じようにゆっくり散策してみてください。

大長みかんで有名な大長(おうちょう)は隣町。
宇津神社と、こちらの古い町並みもおすすめなので、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

安芸灘とびしま海道は、裏しまなみ海道と呼ばれていたこともあり、同じように多島美を楽しむことができる海道で、自転車に乗る方たちにも人気です。
岡村島からは大三島や今治に渡るフェリーもあり、しまなみ海道へ移動することも可能です。

瀬戸内Finderフォトライター 小西智都子

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