大小138の河川が流れる徳島市の新名物?
徳島県の県庁所在地である徳島市といえば、何と言っても夏の“阿波おどり”が有名ですが、実は大小合わせて138もの河川が流れる“水都”としての顔も持っています。ここ数年、市内中心部を流れる新町川では、もともと運行していた観光客を乗せた遊覧船に加えて、スタンドアップパドルボード(SUP)を楽しむ人々を目にするように。いったい、どこで体験することができるのでしょうか。
いろいろ調べてみたところ『新町川水際公園』のすぐ側にあるショップではないかという情報を入手!JR徳島駅から徒歩で約5分。新町橋のたもとを左へ曲がり、そのまま南へ進んでいくと、大きく“STAND UP PADDLEBOARD”と書かれた『ファンライド徳島』の看板を見つけました。
ここ『ファンライド徳島』のオープンは2016年。スポーツ少年だったオーナーの南里尚志さんは徳島県の出身です。20代からウィンドサーフィンとスキーに夢中になり、40代の頃にメーカーの試乗会で体験したSUPの虜に。日本スタンドアップパドルボード協会(SUPA)公認インストラクターであり、2010年からスタートした吉野川を舞台とする『とくしまSUPマラソン』の主催者でもあります。こちらの大会は、全国各地から200名以上が参加するなど、年を重ねるごとに大きな盛り上がりを見せているそう。
徳島市の中心街を川面から眺めるSUP体験
初心者でもすぐに楽しむことができるSUPは、観光客や旅行者にもぴったりのアクティビティー。『ファンライド徳島』には幾つかのメニューがありますが、一番人気は約1時間の「ひょうたん島体験スクール」です。新町川・助任川・福島川に囲まれた“ひょうたん島”と呼ばれる中洲をぐるりと一周する約6キロのコースは、徳島市の中心街を川面から満喫できるとあって、多くの方が申し込んでいるとか。
まずはSUPのパドルの使い方や注意点といった基本的なレクチャーを受けるところからスタート。一人で乗る場合はおおよそ小学4年生くらいから。タンデムで乗るのであれば、もっと小さなお子さんでも大丈夫だそう。参加者の最高齢は何と80歳!「ボードの安定性が高く、よほどのことがない限り、川に落ちたりはしません。安心して楽しむことができるスポーツなんです」と南里さんが教えてくれました。
「ひょうたん島体験スクール」では、徳島県庁前のヨットハーバー『ケンチョピア』の前も通ることができます。自動車や徒歩よりもさらに低い目線で、道路ではなく川面から眺める徳島市は、SUPならではの興味深い景色。疲れたときは座って休むこともできるため、自分のペースで楽しめる点も◎。桜が綺麗な時期になれば、グループで大型SUPに乗り込み、川の上からお花見をしたりもするそうですよ。
楽しいからこそ、そのフィールドを守りたい
『アラビアン・ナイト』に登場するような美しい女性たちもSUPを満喫!? これは「マチをアソビつくす」というテーマのもと、徳島市で開催されているイベント『マチ★アソビ』のときに撮影した写真だそう。新町川周辺も会場に設定されていることから、コスプレでSUPを楽しむ参加者も年々増えているとか。もちろん、浮力体やリーシュコードなどを装着し、安全第一で事故のないように楽しんでいます。
年末には『ひょうたん島 サンタップクルーズ』を開催。クリスマスにふさわしいコスプレで“ひょうたん島”をSUPで一周するイベントは2019年で8回目を迎え、徳島市のクリスマスを彩る風物詩の一つになった感があります。マンションや橋の上から手を振る人の姿も見られるほか、沿道へお菓子が入ったボールの投げ込みをすることもあり、応援に集まった家族連れからも大きな歓声が上がります。
「海も山も川もある自然豊かな徳島は最高のフィールド。だからこそ、クリーンな環境を次の世代へ伝えていきたいですね」。SUPに夢中になる人が増えれば増えるほど、身近な自然について考え、アクションを起こす人も増えるはずと南里さん。これだけ市内に多くの川が流れる徳島市にはぴったりのSUP。カップルでもグループでも気軽に楽しむことができるため、ぜひ一度チャレンジしてみてください。かけがえのない思い出が生まれるはずです。
ファンライド徳島
住所/徳島市南内町3-18
電話/090-9772-7588
営業時間/夏季10:00~19:00、冬季11:00~18:00
定休日/不定休(※体験スクール等はすべて事前予約制)
http://funride-tokushima.com
JR徳島駅までのアクセスはコチラ
瀬戸内Finderフォトライター 重藤貴志
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この記事を取材したフォトライター
重藤 貴志
徳島で暮らしているインタヴュアー/ライター/コピーライターです。屋号は“Signature”。新聞広告をはじめ、書籍や雑誌、ウェブサイトなど、幅広い媒体で仕事をしています。生まれ育ちは東京ですが、縁あって徳島に移り住みました。県外出身者の視点から見た徳島の魅力を中心に、瀬戸内のさまざまな情報を紹介していきます。 Twitter https://twitter.com/Siqoqtaq
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