国産ジーンズ発祥の地として知られる岡山県倉敷市 児島地区と、瀬戸大橋のたもとに位置する下津井(しもつい)地区。
今回は公共交通機関を利用して、観光船やレンタサイクルなどのアクティビティも活用しながら、近接する両地区を周遊するモデルコースをご紹介します。
スポット 1
ジーンズストリート(倉敷市児島)
国産ジーンズ発祥の地・児島は、その品質と技術の高さから世界に誇る『ジャパンデニム』の聖地と呼ばれています。
JR瀬戸大橋線の児島駅改札を出ると、さっそくジーンズがお出迎え。なんと、自動改札機のフラップドア部分も、ジーンズになっているのです!
児島駅から歩いて15分ほどで、ジーンズストリートの入り口に到着。大きな看板が出ているので、迷う心配はありません。
ジーンズショップは、地元のジーンズメーカー『桃太郎ジーンズ』がかつての郵便局だった建物を改装して開店したのをきっかけに、出店数が年々増えていき、現在は30店舗以上になっています。
>街全体がジーンズづくし!!国産ジーンズ発祥の地・倉敷市児島の『ジーンズストリート』を歩きました
スポット 2
旧野﨑家住宅・野﨑家塩業歴史館
ジーンズストリートを奥へ歩いていくと、武家屋敷のような大きな建物が見えてきます。
実は児島は江戸時代から海岸に塩田が開発され、『日本の塩田王』といわれた野﨑武左衛門(のざきぶざえもん)は、実業家として莫大な富を築きました。
彼が建てた江戸時代の邸宅が今も現存していて、『旧野﨑家住宅・野﨑家塩業歴史館』として公開されています。
邸宅の中座敷は尋常じゃない長さで、なんと42mもあります! 中には入れないのですが、展望所から九つの座敷が連続している様子が見られるようになっています。
敷地内には大きな土蔵群も連なります。これも全て江戸時代から現存する建物で、現在は蔵の中は『塩業歴史館』となっていて、塩田に関する資料が豊富に展示されています。また、掛け軸など高価な宝物類の展示もあります。
>江戸時代の実業家が建てた大邸宅!/旧野﨑家住宅(岡山県倉敷市 児島)
スポット 3
瀬戸大橋周遊観光船
再び児島駅方面へ戻り、駅のすぐ裏手にある『児島観光港』へ。
瀬戸内海の多島美を満喫しつつ、巨大な瀬戸大橋を間近から見上げられる大迫力の『瀬戸大橋周遊観光船』に乗りましょう!
瀬戸大橋の真下を通過して『与島』の手前で折り返す約45分間の絶景クルージングを満喫!
船は橋の真下を通過する際にかなり減速するので、しばらく橋の真下から見上げる景色を堪能できます。滅多に見られないダイナミックなパノラマが広がりますよ!
>巨大な瀬戸大橋を間近に見上げる大迫力のクルージング体験!/瀬戸大橋周遊観光船(岡山県倉敷市)
スポット 4
レンタサイクルで風の道へ!
瀬戸大橋の絶景クルージングを満喫したら、瀬戸大橋の絶景をもっと見たくなります。
JR児島駅から瀬戸大橋のたもとにある港町・下津井(しもつい)まで、路線バス(下電バス)で約25分ですが、レンタサイクルを借りてサイクリングするのもオススメ!
今回はJR児島駅から歩いてすぐの『倉敷市児島産業振興センター』で電動アシスト付自転車を借りて、サイクリングロード『風の道』を走ります。
『風の道』は廃線となった旧下津井電鉄の軌道跡地に整備された約6.3kmの歩行者・自転車専用道。旧児島駅から旧下津井駅まで、廃線跡を快適にサイクリングでき、途中に雄大な瀬戸大橋を望める区間もあるため、サイクリストに人気のコースとなっています。
>雄大な瀬戸大橋を望む、廃線跡を利用した快適サイクリングコース!/風の道(岡山県倉敷市)
スポット 5
ジーンズバギーで下津井へ!
レンタサイクルではなく、『児島ジーンズバギー』を利用するのもオススメ!
『児島ジーンズバギー』は車体がジーンズ調にペイントされた四輪バギーで、『平成レンタカー』児島駅前店でレンタルできます。普通自動車以上の運転免許があれば公道も走れます。
ジーンズバギーは車体が小さく一般車両では走れない場所もスイスイなので、ちょっとした冒険が楽しめる乗り物です。
瀬戸大橋のたもとには護岸沿いに瀬戸大橋を見上げながら走れる道があり、瀬戸大橋の真下を通過する瞬間はテンションMAXに!
>360度動画で体験!四輪バギーで瀬戸大橋の絶景ドライブ/児島ジーンズバギー(岡山県倉敷市)
スポット 6
鷲羽山ハイキング
『鷲羽山』(わしゅうざん)は、瀬戸大橋を間近に見下ろす絶好の展望地。山の中腹まで車道が整備され、絶景を見ながら手軽なハイキングが楽しめます。駐車場から山頂までは徒歩で約30分。
鷲羽山のハイキングコースは山頂で終点ではなく、瀬戸大橋に向かって緩やかに下ってゆくコースが整備されています。
最奥の東屋がある展望地からは、まさに“瀬戸大橋を真上から眺める景色”を堪能できます!
>瀬戸大橋を見下ろす絶景ハイキング!/鷲羽山(岡山県倉敷市)
スポット 7
下津井の絶景パワースポット巡り
瀬戸大橋のたもとに位置する下津井地区では、巨大かつ優美な瀬戸大橋の姿を様々な方角から間近に眺めることができますが、中でも特に絶景なのが高台に鎮座する……神社やお寺!
下津井は、瀬戸大橋の絶景と神社巡りを同時に楽しむユニークな小旅行ができる町なのです。
『祇園(ぎおん)神社』は下津井地区を代表する景勝地の一つで、境内からは瀬戸大橋と下津井漁港を一望できます。
祇園神社から古い町並みを眺めつつ東へ500mほど行くと、『四柱(よはしら)神社』に至ります。急勾配の階段を登っていくと、眼前に瀬戸大橋と下津井の町並みが一望!
『穴場稲荷(あなばいなり)』はその名の通り、知る人ぞ知る超穴場の絶景スポット。
朱色の鳥居トンネルを抜けてしばらく登っていくと、全長約10kmにおよぶ瀬戸大橋の全景が一望でき、天気が良いと四国の讃岐富士(飯野山)まで遠望できます!
他にも観音寺・田土浦坐神社といった絶景パワースポットがあります。ぜひ参拝してみてください。
>瀬戸大橋を望む下津井の絶景パワースポット5選!/祇園神社・四柱神社・観音寺・田土浦坐神社・穴場稲荷(岡山県倉敷市)
スポット 8
下津井のお食事処&カフェ『キッチンまだかなや』
『キッチンまだかなや』は『祇園神社』のすぐ近くにあるカフェで、休憩&食事スポットとしてオススメ!
『たこたこカレー』『たこコロドッグ』『ひらカツバーガー』『たこめしセット』など、地元産のタコや魚を使用したオリジナルメニューが充実していて、値段もリーズナブル!
『ひらカツバーガー』と『たこコロドッグ』はテイクアウトも可能。
『キッチンまだかなや』のすぐそばには、瀬戸大橋と漁港を眺めながら休憩できる芝生公園がありますし、ピクニックも楽しめます。
>瀬戸大橋のたもとの町の、地元食材がおいしいカフェ/キッチンまだかなや(岡山県倉敷市 下津井)
スポット 9
むかし下津井回船問屋と古い町並み
『キッチンまだかなや』のすぐ隣には『むかし下津井回船問屋』があります。明治時代の回船問屋の建物を復元した資料館で、母屋など当時の商家の様子がうかがえるほか、地元特産物の販売コーナーや食事処もあります。
『むかし下津井回船問屋』の裏口(北側)を出ると、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような古い町並みが続きます。通りには個性的なお店もありますので、立ち寄ってみてください。
>和菓子・たこ焼き・古美術・鮮魚・わかめ・カフェ!下津井の町並み散策コース/岡山県倉敷市
スポット 10
鷲羽山の夕陽
夕刻が近づいたので、自転車を返却したら再び鷲羽山へ。
鷲羽山は瀬戸内を代表する夕陽名所の一つとしても知られていて、特に秋から冬にかけて瀬戸大橋越しに島々の間に沈みゆく夕陽の眺望が素晴らしく『日本の夕陽百選』にも選定されています。
旅を締めくくるにふさわしい、最高の夕陽を見ることができました!
ジーンズの聖地・児島と瀬戸大橋のたもとにある港町・下津井を巡るちょっと欲張りな旅、いかがでしたか?
観光船やレンタサイクル、ジーンズバギーといったアクティビティを活用すれば、普段と違った非日常感がプラスされて、旅の満足感も高まるはず。
車の渋滞を気にする必要もなく、公共交通機関を利用する旅も良いものです!
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣
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松岡 広宣
松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/
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