海・自然
渓谷・トンネル・鉄橋が美しい、武田尾温泉を目指すプチ冒険!/JR福知山線廃線敷ハイキング(兵庫県西宮市・宝塚市)
大阪・神戸から日帰りで行ける廃線敷ハイキング
大阪駅から電車に揺られること30分。
兵庫県の武庫川沿いでは、1986年に廃線となったJR(旧国鉄)福知山線上に遊歩道が整備されていて、廃線敷を歩くことができるんです。
渓谷をのぞき込みながら、真っ暗なトンネルを抜け、橋を渡り、枕木を踏みしめて歩く全長約4.7kmのハイキングコースです。
JR生瀬駅か西宮名塩駅から徒歩15分で、廃線敷の南の入口に着きます。廃線敷内にはお手洗いや売店、自動販売機がないのでしっかりと準備を整えてから出発しましょう。
歩き始めてすぐ、スケールの大きな岩山と武庫川渓谷に圧倒されます。橋梁を渡りながら右手に川を眺めて歩くと、巨石がごろごろと転がっています。
続いて、早くも廃線敷ハイキングのメインイベントがやってきます!
トンネルをくぐるのです。
コース内には長いもの、短いもの合わせて6つのトンネルがあります。特に、最初に通る約300mの『北山第一トンネル』と約400mの『北山第二トンネル』内を歩くのは、体が慣れていないこともあって、かなりビクビクものの体験になります。
イタズラ心を発揮して友達を驚かせないようにしてくださいね。
というのも、トンネルの中には照明が一切ないからです。入口から少し歩くと自分の手も見えないほどの真っ暗闇に。
特に『北山第二トンネル』では暗闇滞在時間がかなり長く感じられます。
そこで、懐中電灯は必需品です。もし、登山用のヘッドランプがあれば両手があいて便利ですよ。
遊歩道は平坦ですが、その道幅は狭くなったり広くなったりを繰り返します。
眼下では、武庫川の流れがかなり急なところもあり、迫力満点です。
かつてここを機関車が走っていた頃の鉄道遺構があちこちに残っているのも見逃せません。
No.1 撮影スポット:福知山線廃線と言えばここ
そして、いよいよJR福知山線廃線敷ハイキングで1番人気の見どころへ!
武庫川を横断する『第二武庫川橋梁』です。
『溝滝尾トンネル』の中からこの橋を眺めると、格別の美しさです。山の緑に赤い橋が色鮮やかに映えます。
鉄橋の上も遊歩道が整備されているので、安全に記念撮影を楽しむことができますよ。
ゴールの武田尾は桜・紅葉の名所
さあ、道幅がぐっと広くなり、ゴールは目前。
川辺に降りて水遊びができる『親水広場』や桜の名所『桜の園』も家族連れに人気のスポットです。
北側の廃線敷入口を出るとすぐのところに、旬の食材を使った田舎料理を提供する『畑熊商店』があるので、こちらでランチをいただきます。武庫川に臨む開放的なテラスとともに有名なのが、畑熊商店名物の猪肉を使った料理!
『焼ぼたん』の定食や猪肉の串カツ、猪肉を卵でとじたその名も『赤の他人丼』などで、空っぽの胃袋を満たしましょう。
最後は、武田尾温泉『紅葉舘別庭あざれ』の下にある無料足湯でフィニッシュ。
廃線敷ハイキングで冒険心もお腹も満たされ、美味しい空気と温泉でリフレッシュしたら、帰りの電車ではついウトウトしてしまうかもしれません。
普段はインドア派のあの人も誘って、出かけてみてくださいね。
瀬戸内Finderフォトライター 堀まどか
関連地域
兵庫県
瀬戸内海と日本海の2つの海に面し、中央には中国山地が延びる兵庫県。古くから貿易の拠点として発展してきた商業地と豊かな自然が残る兵庫県は、観光地としての見所も数多く存在します。異国文化漂う神戸の町並み、白く輝くように美しい姫路城、せとうちの海で大きく育った明石のタコや、四季の花々を楽しむことができる淡路島。買い物、温泉、歴史や文化、そして自然。どれをとっても一級品の旅が楽しめる場所です。