瀬戸内海を望む石城山は隠れたパワースポット!
『石城山』(いわきさん)は、山口県光市と田布施町にまたがる標高362mの山。
山頂近くまで車道が通じていて、駐車場付近から瀬戸内海と室津半島や長島、佐合島といった島々が望めます。
実は、石城山は知る人ぞ知るパワースポット。ハイキングを楽しみながら古代ミステリーの探検ができます!
石城山のハイキングコースの入口にある『神護寺仁王門』。いわゆる山門ですが、茅葺きの屋根がユニーク!
仁王門を抜けると、神聖な雰囲気が漂う森の中へ。
コースに沿って歴史を感じる高い木々が立ち並び、思わず見上げてしまいます。
しばらく歩くと『石城神社』が見えてきます。
左側の本殿は、室町時代の文明元年(1469年)に建てられた貴重なもので、国の重要文化財に指定されています。
石城神社の社殿はユニークな配置で、参道の正面ではなく右手に回りこんだ所に拝殿があり、本殿も参道から見ると横向きです。
静かな森の中にひっそりとたたずむ神社。神秘的なパワースポットです。
さらに、石城神社のやや奥に広場(神護寺跡)があるのですが、実はここは幕末に活躍した長州藩『第二奇兵隊』の本陣跡。
第二奇兵隊は、あの高杉晋作が創設した『奇兵隊』の分隊。ここに維新志士たちが陣取っていたのだと思うとワクワクしますね。
でも、石城山の見所はこれだけではありません!
古代ミステリー『石城山神籠石』の謎!
石城山の第二奇兵隊本陣跡から、さらに奥へハイキングコースが続いています。
道は平坦なのですが、ますます深い森の中へ入っていくので秘境感がグッと高まります。
しばらく進むと目の前に突然、大規模な石の構造物が!
ここは『西水門』と呼ばれており、どうやら古代に建造された山城の遺構だそう。
さらに奥へ進むと『北水門』に到着。
ここには石組みの下に排水溝のような穴が空いており、中をのぞくとかなり奥まで水路が延びていて、今もチョロチョロと水が流れ出しています。
石を高く積み上げる方法で水門を造って、城内の雨水などを外へ排水していたそうです。
北水門を過ぎると、コース脇に列石が多く見られるようになります。
これは『神籠石(こうごいし)』と呼ばれる古代の山城の遺構で、石城山の八合目付近の山腹をぐるっと一周、約2,600mにも渡って神籠石がベルト状に取り囲んでいるのです!
(山崩れなどで見えなくなっている箇所もあります)
石城山神籠石は7世紀後半に築かれたものと推定され、国の『史跡』に指定されていますが、誰が何の目的で構築したのか、よく分かっていません。
それでも、苔むした石の表面に触れると、歴史のロマンを感じますね!
さらに先に進むと『北門』に到着。石城山には、城の出入口である城門の跡が2か所確認されています。
このまま山腹を一周してもいいのですが、門の中央を通って階段を登り、ショートカットコースを進みます。
しばらく進むと『石城山キャンプ場』に到着。
実はここは第二奇兵隊の練兵場だったそうです。幕末の志士たちがここで軍事訓練をしていたと思うと……今にも雄叫びが聞こえてきそう!
キャンプ場のすぐ南側に駐車場があり、今回は山頂部をほぼ半周歩いて戻ってきました。
石城山は日本書紀などの史書に記載が無いため、いまだに不明な点が多く、古代ミステリーの一つとされます。
田布施町から平生町・柳井市にかけては古墳が密集した歴史スポットの宝庫。
あなたも、古代ミステリー探索の旅に出かけてみませんか?
石城山と神籠石
住所/山口県光市塩田
電話/083-933-3060(山口県自然保護課)
駐車場/あり(無料)
アクセス/JR田布施駅から車で約20分
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣
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この記事を取材したフォトライター
松岡 広宣
松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/
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