写真映え抜群!『妖怪ベンチ』が最高にユニークな町/兵庫県神崎郡福崎町

福崎町は“妖怪研究の父”柳田國男の出身地!

兵庫県姫路市の北に位置する福崎(ふくさき)町は、人口2万人ほどの四方を山々に囲まれた町で、姫路市中心部から電車や車で20~30分程度とアクセスも良好です。

福崎町は『遠野物語』や『妖怪談義』を記した民族学者・柳田國男(やなぎたくにお)の出身地。柳田國男は全国各地の妖怪に関する伝承や逸話を研究・体系化した“妖怪研究の父”としても知られ、福崎町では近年、河童(かっぱ)をはじめとする妖怪をテーマにした町おこしも盛んです。

その柳田國男の生家も保存されている『辻川山公園』の池には河童の河次郎(ガジロウ:中央)が潜んでいて、時々水中から顔を出します。(9~17時の毎時0分・15分・30分・45分に水中から飛び出てきます。※6〜9月は18時まで)

池のほとりにはガジロウの兄である河太郎(ガタロウ)もたたずんでいるのですが、実は過去のイタズラを謝るために、この兄弟たちはここで柳田國男を待っているのだそうです。(兄のガタロウはお皿が乾き動けなくなり、池のほとりで固まっているという設定…)

町に溶け込んだ『妖怪ベンチ』を探そう!

池の中にいたガジロウは神出鬼没で、JR福崎駅前の円形水槽に出現することもあれば、『福崎町辻川観光交流センター(サキちゃんプラザ)』のベンチで将棋を指していることも。

このように、町に溶け込むように設置された『妖怪ベンチ』は、福崎町内に現在16ヶ所※あり、スタンプラリーの感覚で町内にある妖怪ベンチを探し出し、妖怪と一緒に記念写真を撮ってまわることが、ちょっとしたブームになっています!
(※妖怪ベンチは今後さらに増えていく予定)

今回は、福崎町で『妖怪ベンチ』を探し出す旅をご紹介します!

雪女|福崎町辻川観光交流センター

『福崎町辻川観光交流センター』には『雪女(ゆきおんな)』のベンチもあります。
微笑んでいて、優しそうな雰囲気がありますが…

雪女は“死”を表す白装束を身にまとい、男に冷たい息を吹きかけて凍死させたり、男の精を吸いつくして殺すという、恐ろしすぎる妖怪!
美しさに見とれていると、死霊の仲間にされてしまいます。コワすぎる!!

海ぼうず|ミートショップ松井

『福崎町辻川観光交流センター』のすぐ近くに『海ぼうず』もいます。
本来は海に出没する妖怪なのですが、内陸部の福崎町に遊びにきたのでしょうか…。
船を破壊する妖怪として恐れられる存在ですが、ひょうきんな表情でサーフボードを持ち、なんだか愛嬌がありますね!

このベンチは『ミートショップ松井』の前に設置されています。
このように、地元のお店や観光施設に妖怪ベンチが設置されているのです。
(妖怪ベンチの設置場所は、HPの『妖怪ベンチ探検マップ』などに掲載されています)

油すまし|辻川山公園

再び、ガジロウの池があった『辻川山公園』へ。駐車場の脇に『油すまし』のベンチがあります。
油を壺から注ごうとしたら、妖怪がドロンと出現した!というシーンでしょうか…

油すましは、油を盗んだ人間の霊が化けて出たものとされますが、ひょうきんな表情なのであまり怖くないですね。

逆さ天狗|辻川山公園

福崎町『辻川山公園』には他にも妖怪に関する施設や像がたくさんあります。
その一つが『妖怪小屋の逆さ天狗』。
地上3mの不気味な小屋から、扉のきしむ音とともに、逆さ天狗が飛び出してきます。

手には大好物の「もちむぎどら焼き(福崎町の特産)」を持っていて、9~17時の毎時5分・20分・35分・50分に小屋から飛び出てきます。(※6〜9月は18時5分まで)
小屋に戻る前に、関西弁で独特のセリフを吐くのですが、その内容が時間によって変わるんだとか!

砂かけ婆|辻川山公園

辻川山公園には、その他にもいくつか妖怪の像があります。
例えば、上の作品は『怪しい抜け道』。砂をバラバラと振りかけて人を脅かすという『砂かけ婆』が女子高生の背後に迫っているシチュエーションを描いたものです。

これらの作品群は、2014~2018年まで福崎町で開催された『全国妖怪造形コンテスト』の最優秀作品賞を大型FRP像として園内に設置したもの。これらを見てまわりながら、次の『逆さ天狗』の登場を待つのもよいでしょう。『ガジロウの池』も近くにあります。

子啼爺(こなきじじい)|サタディサン

さて、次の『妖怪ベンチ』はこちら。
辻川山公園の少し西にあるカフェ『サタディサン』へ。駐車場の前に何かいます!?

そこには泣きじゃくる『子啼爺(こなきじじい)』が!
一般的には、夜道で赤ん坊のような産声をあげるとされていますが、ソフトクリームを食べる前に落としてしまって、泣いているようですね…

「よしよし」とあやしながらも、思わずニヤリと笑ってしまいますね~
キモ可愛い妖怪ベンチです。

スネコスリ|ボンマルシェ福崎店

さあ、ここからは福崎町の南部へ。スーパー『ボンマルシェ福崎店』の入口前にたたずんでいる妖怪は『スネコスリ』。
犬のような姿をしていて、雨の降る夜に現れ、夜道を歩いている人の足の間をこすりながら通り抜けるそうです。

よく見ると、お尻の上にカタツムリのようなものがついていますが、雨の日に現れるのでカタツムリが寄ってくるのでしょうか?
晴天でも妖怪ベンチは見られますのでご安心を。

油坊(あぶらぼう)|焼肉ハウス北山

次は中国自動車道の福崎IC近くにある『焼肉ハウス北山』へ。
ここには炎を吐く『油坊(あぶらぼう)』のベンチが設置されています。
寺に灯油を届ける役目の僧侶が、遊ぶ金欲しさに灯油を盗んで金を作ったものの、遊びに行く前に急病で命を落としてしまい、妖怪になったそうです。

両手にバーベキューの具材を持っていて、欲張りな性格が出ていますね。
「お前にはやらんぞ!」と言って炎を吐いているようなシチュエーションでしょうか。焼肉店にピッタリ合う妖怪です!

一つ目小僧|シャディサラダ館福崎店

妖怪ベンチは有名チェーン店にも設置されています。
少し南に歩いた『ヒサヤ株式会社 シャディサラダ館福崎店』の店舗前に次の妖怪ベンチを発見!

ヒョウキンな表情で出迎えてくれたのは『一つ目小僧』。
これといって危害を加えるようなことはなく、突然現れて驚かすという、妖怪の中でも比較的無害な存在です。足元にはカエルもいますね。

無害な妖怪ということですが、大きな目玉が気になり、思わず目をつついてイタズラしてしまいました。ホコリやゴミが入らないんでしょうか(笑)。

一反もめん|ファミリーマート 福崎南インター店

さらに南へ移動し、『ファミリーマート 福崎南インター店』へ。
妖怪として知名度が高い『一反もめん』のベンチがあります。
長さ一反(約10.6m)のヒラヒラの木綿(もめん)のような妖怪で、首に巻きついたり顔を覆ったりして窒息死させるなど、凶悪な一面を持つとされます。

この一反もめんは、お茶を飲んで休憩しているんでしょうか。ちょっとホッコリしますね。
口の空洞がどうなっているのか気になります…

鬼|ひのストア

次は、JR福崎駅へ向かう途中にあるスーパー『ひのストア』へ。
ここには、自意識過剰な『鬼』がいるようです。
せっかくなので、一緒に自撮りしようと思ったのですが…

彼のスマホには自分の顔しか写っていませんでした… ナルシストな鬼ですね。
とはいえ、鬼は妖怪の中でも力が強く、人にも危害を加え、時には人を食べてしまうような、誰もが恐れる存在。バレずに済んでよかったということで!

猫また|グルメミートにしおか

通りを福崎駅に向かってさらに進むと『グルメミートにしおか』があります。
愛嬌たっぷりに出迎えてくれるのは『猫また』。
人家で飼われているネコが年老いて化ける妖怪で、人を食ったりさらったりするそうですが、妖怪ベンチの猫または少女のように可愛い姿をしていますね。とりあえずご機嫌を取っておきましょう。

天狗|天狗寿司

次は、JR福崎駅近くにある『天狗寿司』へ。
ここにいる妖怪は、もちろん『天狗』です!
山の神として人々の信仰の対象になることもある妖怪ですが、あれ? サラリーマン風の天狗??

慣れないパソコンを使って何か重大情報を追っている様子。
操作方法についてアドバイスをしようと、隣に座ってみると…

「おい、何を検索してんねん!」とツッコミを入れたくなる画面が…
天狗が何を検索しているか、ぜひ現地で確かめてくださいね。
「くだらね~」ってため息が出ますよ…

タタミタタキ(畳叩き)|神戸医療福祉大学

次は、福崎町の北西郊外にある『神戸医療福祉大学』へ。JR福崎駅から車で10分ほど。
正門からキャンパス内に入ってすぐ、守衛室前にいるのは『タタミタタキ(畳叩き)』です。

夜中に畳をバタバタ叩いているような音を立てることから名付けられた、比較的無害の妖怪現象なのですが、その音を立てるために必死の形相で大ウチワを扇いでいたんですね…

ちょっとイタズラして、ウチワを押さえてみました!
この妖怪ベンチの“お約束ポーズ”だと思うのですが、バチが当たりませんように…

フクちゃん・サキちゃん|神戸医療福祉大学

続いて、キャンパスの奥へさらに歩いていくと…
バス停に何かいます!?

このゆるキャラ、もとい“ゆる妖怪”は『フクちゃん・サキちゃん』。れっきとした福崎町公式キャラです!
左が兄のフクちゃん、右が妹のサキちゃんで、二人とも河童がモチーフ。
ただ、サキちゃんの頭の上には普通のお皿ではなく、地元グルメの『もちむぎぱすた』をのせていて、舌をペロっと出しています。

座敷童子と山姥(やまんば)も仲間入り!

2021年1月には、さらに2つの妖怪ベンチ『座敷童子(ざしきわらし)』と『山姥(やまんば)』が新たに加わりました。
今後も新種の妖怪ベンチが登場する予定。次はどんな妖怪が姿を現すのか、楽しみですね!

市街地の至るところに設置されている『妖怪ベンチ』を一つひとつ見つけていくのは、スタンプラリーのようなゲーム感覚も味わえ、さらに各ベンチでどんなポーズを取るか考えるのも面白くて、想像以上に楽しい旅になりますよ!

普段の観光とは大いに違う、妖怪ベンチ巡りの旅を満喫してください!


妖怪ベンチ
住所/兵庫県神崎郡福崎町 一帯
電話/0790-21-9056(福崎町観光協会)
駐車場/場所により異なります
最寄駅/JR福崎駅
http://www.fukusakikankou.jp/benchi.html
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣

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松岡 広宣

松岡 広宣

松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/

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