にし阿波観光の拠点に。生まれ変わった築120年の古民家/4S STAY 阿波池田本町通り(徳島県三好市)

家族連れやグループ向けの新たな古民家宿

『にし阿波の傾斜地農耕システム』の世界農業遺産認定以来、国内外から多くの観光客が集まりつつある阿波池田。昔から“四国のへそ”と呼ばれる絶好の位置にあることから、祖谷のかずら橋や大歩危・小歩危といった観光スポットをはじめ、四国各地への周遊拠点としても注目されています。

商売繁盛の象徴として知られる防火壁“うだつ”の風情ある町並みが特徴の阿波池田本町通り。2020年4月、その一角にオープンしたのが『4S STAY 阿波池田本町通り』です。
かつては呉服商である勝端家の建物だったという築120年以上の町屋をリノベーションし、ゆったりとした時間を過ごすことができるグループや家族連れ向けの古民家宿です。

玄関の引き戸を開けると、そこは土間空間を活用した美しいエントランス。小さな応接セットが置かれており、ここでもくつろぐことができます。
普通のホテルや旅館のようにフロントがないのは、2018年11月にオープンした『4S STAY 阿波池田駅前』でチェックイン手続きをするシステムになっているから。まるで自分の別荘に来たような感覚で泊まることができる点も大きな魅力の一つです。

2階建ての建物の中心に路地を通し、その左右をメゾメットタイプの2室に分けた『4S STAY 阿波池田本町通り』。同時に宿泊できるのはたった2組だけ。それぞれが隣接せず、小さな路地で隔てられているため、気兼ねなく時間を忘れて滞在できるはずです。

美しい四季の移ろいが肌で感じられる『庭』

エントランスから入って路地の左側にあるコートサイドのメゾネットが『庭』。その名のとおり、奥にある小さな光庭に面したルームで、雰囲気抜群の行灯風サインにはシダなどが投げ込まれていました。さっそくドアを開けて室内へ入ってみましょう。

4人掛けのテーブルとソファ、サイドボードがある落ち着いたリビングは、土足のまま入ることができます。
大きく取られた窓から光庭が見える点がこのルームのポイント。さりげなく目隠しのルーバーが備えつけられているため、もう一つのメゾネットに宿泊している人たちがいても安心。プライバシーに配慮したつくりになっています。

リビングには冷蔵庫・卓上IH・電子レンジ・トースター・電気ケトルなどを備えたミニバー。靴を脱いで一段上がった奥にはバスルームとトイレがあります。
階段を上った先にまだ部屋があるのはメゾネットならではの贅沢。足下に気をつけながら、ゆっくり上っていきましょう。

市松模様の襖がモダンなイメージの和室には小さな座卓があり、窓の障子を開けると通りの様子を伺うことができます。
グループで宿泊の場合は、こちらに布団を敷いて寝室として使用することも可能。たとえば、ビジネスで滞在する場合は、ここを居心地の良いオフィスとして活用しても。すでに都市部に本社を構える企業から、ワーケーションの拠点候補として問い合わせや視察があったそうです。

そして、こちらが『庭』の寝室。寝心地に定評のあるシモンズベッドのほか、必要であればエキストラベッドも入れることができ、最大3名が就寝可能だとか。阿波藍を用いたファブリックがさりげなく飾られているなど、洗練された大人のための空間になっています。

うだつの家々に寄り添う雰囲気が嬉しい『町』

反対側、路地の右側にあるストリートサイドのメゾネットは『町』と名づけられています。こちらもドアの近くに設置された行灯風サインが印象的。『庭』とは異なるコンセプトで構成されているはずですが、なかにはどのような空間が広がっているのでしょうか。

通りに面している『町』のリビングは、うだつの町並みが感じられる格子窓が特徴。『庭』と同じく土足のままで入ることができる土間空間は嬉しいですね。歴史ある町屋ならではのシックな風情が、そのまま居心地の良さにつながっています。

『町』のリビングには小上がりの和室があり、こちらでも団らんを楽しむことが可能。日中はくつろぎの空間として、夜間には寝室として使用されるケースもあるそうです。コロナ禍によって予約が多いとはいえない状況が続いていますが、3世代で訪れたお客さまもいらっしゃるとのこと。人数が多い場合は『庭』よりも一室分多いこちらを選んだ方がいいかもしれません。

『町』『庭』どちらのメゾネットにも、部屋や階段には『4S STAY 阿波池田本町通り』が呉服商だった時代の宣伝用ポスターの複製がインテリアとして飾られています。国産刻みたばこや反物など、レトロなデザインや色づかいは一見の価値があります。

バスルームはどちらも信楽焼の丸型浴槽を採用した贅沢なもの。陶器の浴槽は遠赤外線効果で保温性が抜群。寒い夜でも身体がポカポカに温まります。特に『町』の方は坪庭に面した開放的な空間になっており、最高の入浴タイムを楽しむことができるでしょう。

階段を上った先にある和室には『庭』と同じ市松模様の襖が。寝室とは別にもう一室が用意されているのはメゾネットタイプならではの贅沢です。今まで『4S STAY 阿波池田本町通り』に宿泊したのは、日本人だけではありません。国内在住のインド系やヨーロッパ系の方たちもおり、なかにはここを気に入ってリピーターになったファミリーもいるとか。

『町』のベッドルームは頭の方に窓があり、ここから光庭を見下ろすことができます。もちろん、こちらも『庭』と同じシモンズベッドが入っており、朝までぐっすり眠ることができるでしょう。

一泊だけといわず、できるだけ長く逗留してほしい『4S STAY 阿波池田本町通り』。コロナ禍が落ち着いたら、プライベート感満載のここを拠点に、近隣の観光スポットへ出かけてみてはいかがでしょうか。ここからは“にし阿波”のおすすめを紹介します。

四国酒まつり|四国中の銘酒が集合

四国の中心に位置する阿波池田は“四国の灘”とも称される隠れた酒どころ。毎年2月には『四国酒まつり』という四国中の銘酒が一堂に会する一大イベントが開催されています。『4S STAY 阿波池田本町通り』に宿泊すれば、安心していろいろなお酒を飲むことができますよ。

かずら橋|日本三大秘境・祖谷(いや)の名所

シラクチカズラという植物でつくられた『かずら橋』は、平家の落人伝説を彷彿とさせる存在。国の重要有形民俗文化財に指定されており“にし阿波”まで来たなら、ぜひ足を運んでほしい観光スポットです。

大歩危(おおぼけ)峡|絶景!断崖の渓谷美

四国を代表する吉野川の中流域に位置する『大歩危峡』は、約2億年という気の遠くなるような年月をかけて自然がつくりだした芸術です。阿波池田からは車で約30分。ぜひ観光遊覧船に乗り、ここでしか楽しむことができない絶景を堪能してください。

奥祖谷観光周遊モノレール|世界一!?のアトラクション

日本産大秘境の一つと呼ばれる東祖谷のさらに向こうにある奥祖谷を巡る『奥祖谷観光周遊モノレール』は、全長4,600メートル、高低差590メートル、最大傾斜40度、頂上の標高は1,380メートル。そのすべてが観光用モノレールとしては世界一!

藍よしのがわトロッコ|冒険気分で徳島市へ

そして、ちょうどタイミングが合えば、阿波池田駅と徳島駅とをつなぐ『藍よしのがわトロッコ』に乗ることもできるかも。運行日や本数が限られていますが、上手にスケジュールへ組み込むことができれば、客席に窓ガラスがないオープンタイプの“トロッコ列車”で徳島市への移動も実現できるはずです。

4S STAY 阿波池田駅前|一人旅ならこちらもオススメ

注目を集めはじめたとはいえ、もっと多くの方々に知ってほしい“にし阿波”の魅力。ファミリーやグループの場合は『4S STAY 阿波池田本町通り』を、一人旅の場合は簡易宿所『4S STAY 阿波池田駅前』を拠点に選んでみても。ゆっくり滞在してまるごと“にし阿波”を楽しんでみてくださいね。


4S STAY 阿波池田本町通り
住所/徳島県三好市池田町マチ2467-1
IN16:00〜22:00/OUT〜10:00まで
※チェックイン・アウトは「4S STAY 阿波池田駅前」で行います。
電話/0883-70-0166(受付時間:11:00~21:00)
https://4s-stay.com

瀬戸内Finderフォトライター 重藤貴志

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重藤 貴志

重藤 貴志

徳島で暮らしているインタヴュアー/ライター/コピーライターです。屋号は“Signature”。新聞広告をはじめ、書籍や雑誌、ウェブサイトなど、幅広い媒体で仕事をしています。生まれ育ちは東京ですが、縁あって徳島に移り住みました。県外出身者の視点から見た徳島の魅力を中心に、瀬戸内のさまざまな情報を紹介していきます。 Twitter https://twitter.com/Siqoqtaq

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