ここは、瀬戸内海に浮かぶ島の1つ、香川県の粟島(あわしま)。
前回の城ノ山に引き続き、粟島の名所「粟島海員学校」をご紹介します!
粟島海員学校は明治30年に日本初の海員養成学校として開校。
開設当時、村立だった学校は時を経て国立の海員学校となり、海運界で活躍する優秀な人材を多く輩出してきました。
最盛期には、島内の3人に1人が学校の関係者だったそうです。
島にとって本当に大きな存在だったのですね。
しかし、船員の需要は徐々に減少し、昭和62年、海員学校は廃校となってしまいました。
現在は、粟島海洋記念館として、約90年の歴史を重ねた学校の様子を紹介しています。
広い館内の大部分は当時の姿のまま。歩く度に廊下が軋む音も歴史を感じさせてくれます。
ただ、この学校は過去の歴史を感じるだけの場所ではありません。部屋の一つにこのような看板が付けられています。
何だろうと思い、部屋に入ると4つのテーブル。それぞれに紙で作られた船が置かれています。
そして、その船からは何かがぶら下がっています。
ビンのようにも見えます。そして、その下には1枚のメモ。
『海底から引き上げられた「このもの」をスケッチしよう。』
こちらは瀬戸内国際芸術祭2013に出品された、日比野克彦さんの作品。
日比野さんは、2010年から粟島沖などを潜水し、海底調査を行っています。
そのときに拾い集めた海底遺物が、この作品のテーマ。
まるで時間が止まったようなロマンを感じ、作品を制作したそうです。
一体、何に使われていたものなのでしょう。
見る人によって、答えは様々。
ジュースの瓶だという人。水筒だろうという人。またある子どもは「妖怪ウォッチのキャラクターの角」というユニークな回答。
この子どもに負けないくらい自由な発想で、見つめてみてください。
90年前の粟島へ、タイムスリップしてみませんか。
粟島海洋記念館
住所/香川県三豊市詫間町粟島1541
電話/0875-84-7884
http://www.mitoyo-kanko.com/?p=1448
瀬戸内Finder フォトライター 三木清太郎
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瀬戸内Finder 編集部
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