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絶景!日本の棚田百選「井仁の棚田」を一望できる『棚田カフェ イニミニマニモ』/広島県安芸太田町

絶景!日本の棚田百選「井仁の棚田」を一望できる『棚田カフェ イニミニマニモ』/広島県安芸太田町

世界が認めた「日本でもっとも美しい場所36選」の一つ

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6月:水を張った田んぼに映る景色が楽しめます。(提供:イニミニマニモ)

広島県山県郡安芸太田町に、アメリカのニュース放送局CNNが 「日本でもっとも美しい場所36選」の一つに取り上げた、石垣の棚田があるのをご存じですか?
その名は「井仁の棚田(いにのたなだ)」。
500年続く、歴史ある棚田で「日本の棚田百選」でもあります。今回は、世界が認めたその美しい棚田を見渡せる絶景カフェをご紹介。四季折々の表情を見せる棚田の美しい写真と共にお楽しみください。

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棚田のある安芸太田町へは、広島市内から高速道路で約1時間です。
戸河内ICを出て、国道186号線を約10分、曲がりくねった山道を登りきった先にある井仁トンネルを抜けると、一気に視界がひらけて、これぞ日本の原風景!というような「井仁の棚田」が姿を現します。

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9月:黄金色の稲穂に秋を感じます。(提供:イニミニマニモ)

暗いトンネルを抜けた瞬間、目に飛び込んでくる棚田の風景に思わず声をあげてしまいます!
別世界に迷い込んだような不思議な感覚です。

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目指すカフェはすぐそこ。トンネルを抜けたら看板が出ています。

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『棚田カフェ イニミニマニモ』は、「井仁の棚田」が見渡せる小高い丘に2017年9月にオープンしました。店主は、安芸太田町で地域おこし協力隊として活動していた友松裕希さん。

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九州で生まれ育ち、大学では建築を学んだ友松さんは、大学卒業後就職し、広島に住むことになったそうです。

「広島での仕事は都市開発系のコンサルタントでしたが、もっと地域密着のまちづくりに関わりたいという想いから、安芸太田町の地域おこし協力隊に応募しました」。

学生時代、棚田をテーマにした建築設計コンペに取り組んだ経験がある友松さんは、この土地に500年続く「井仁の棚田」の素晴らしさに触れ、その魅力を未来へ繋いでいける場所づくりをしたいと考えるように。地域おこし協力隊の任期終了後も、安芸太田町に根を下ろし、地域の人や旅人が集えるカフェを立ち上げました。

見て、食べて、棚田文化を体感できるカフェ

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カフェでは、棚田の景観を楽しめるだけでなく、「井仁の棚田」や安芸太田町で育った米や地域の野菜、果物を使ったランチやデザートを味わうことができます。

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こちらは土・日・祝日に提供しているスペシャルメニュー「一合寿司ミニ」。
井仁の棚田で代々受け継がれてきた郷土料理です。本来は一合枡の型に酢飯と季節の具材を詰めた押し寿司ですが、カフェでは食べやすいミニサイズで、地域の野菜をたっぷり使った数種類のおかずと一緒に楽しめます。

この日いただいたのは、春菊と椎茸の肉巻き、ハヤトウリのみそ漬け、トマト入り麻婆ナス、サツマイモとカボチャのグラタン、スープは白菜の豆乳仕立て。どれも滋味溢れるやさしい味わいでした。

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「野菜山盛り米粉ピザ」は、通年メニューとして人気の一品です。
棚田の米粉と小麦粉を合わせたピザ生地はカリッと香ばしく、中はモッチリとした食感。ピーマン、シメジ、キノコ、定番の玉ねぎの他、水菜やクレソン、グリーンサラダなど、季節の野菜がこんもりと盛ってあり、とってもヘルシーなピザでした!

その他にも、「棚田米ランチ」や「米粉からあげランチ」、「米粉のシフォンケーキ」といった、井仁の棚田の恵みを活かしたメニューが揃っています。

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なんとこちらは、井仁の石垣に自生している野生のお茶を原料に作った「井仁紅茶」!
店主の友松さんは、自然豊かな井仁での時間をたくさんの人に味わってもらいたいという想いから、カフェをベースに茶摘み体験や棚田の写真コンテストなど、様々なイベントを主催しています。

また、友松さん自身も生徒として参加しているオカリナ教室は、月に2回、カフェに先生を招いて和気あいあいとレッスンを楽しんでいるそうです。やさしいオカリナの音色と棚田の風景、まるでジブリの世界ではないですか?! 癒やされるに決まっています!

月替わりの焼き菓子ギフトはオンラインショップでも購入可能!

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月替わりで楽しめる「山の恵みのクッキー缶」(提供:イニミニマニモ)

お菓子づくりにハマって、カフェに併設の工房まで作ってしまった友松さん。
店内では、井仁の棚田のお米を自家製粉した米粉と季節の食材を使ったクッキー、バター系の焼き菓子、シフォンケーキなども味わえるんです。
また、近隣、加計の商店街で長年愛されたアサ製菓直伝のスフレチーズケーキやデコレーションケーキの受注販売も行っています。

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月替わりで楽しめる「山の恵みのクッキー缶」や「米粉クッキー」、グッズなどは、 オンラインショップでも購入可能。遠くてすぐにお店に行けない!という人はぜひ、オンラインショップを活用してくださいね。

井仁の棚田で心のお洗濯

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10月:稲刈りを終えた田んぼの周囲にはコスモスが咲きます。(提供:イニミニマニモ)

四季折々の表情を見せる井仁の棚田。その美しさに惚れ込んで、何度も足を運ぶリピーター増えています。
「これまで、井仁の棚田を見に来ても、休憩する場所がなかったのですが、ここにカフェを作ったことで、景色を眺めながら、この地域の郷土料理や野菜、スイーツを楽しんでもらえるようになったのが本当に嬉しいです」と友松さん。

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ここがカフェ店内の特等席。美しい棚田の景色を独り占めできます!
Wi-Fiを利用できるので、この場所でリモートワークをしてみたいと思いました。PC画面からふと目を上げると美しい棚田の緑……。リフレッシュするには最高のシチュエーションだと思いませんか?

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3月:棚田の雪景色は壮観!の一言です。(提供:イニミニマニモ)

冬の棚田は真っ白な雪に覆われることもしばしば。しんしんと雪が降る棚田を眺めながら、店内であったかい珈琲を飲みたいものです。
ただ、12月は営業時間を短縮、1月〜3月は冬季休業となりますので、この期間は事前確認を忘れずに。

一度その景色を見てしまったら、次の季節はどんな表情を見せてくれるんだろう?と、また訪れずにはいられない井仁の棚田。地域の人や旅人が交わり、穏やかな時間を過ごせる場所、それが『棚田カフェ イニミニマニモ』です。

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帰り際、店名の意味を友松さんに尋ねてみると、それは、『Eeny, meeny, miny, moe イーニー ミーニー マイニー モー(イニミニマニモ)』という、英語圏で使われる子供向けの数え歌の歌詞を引用したのだと教えてくれました。井仁の棚田で『イニミニマニモ』♪ 日本の数え歌にもある「どちらにしようかな♪」という意味合いもあるのだとか。

忙しない日常から少し離れてリフレッシュしたいとき、「どちらにしようかな〜」と心に迷いが生じたとき、安芸太田町の井仁の棚田へ、心の洗濯に出かけてみませんか?

瀬戸内Finderフォトライター 三桃 みえこ

関連地域

広島県

「嚴島神社(宮島)」と「原爆ドーム」という2つの世界遺産を有し、国内外から多くの旅行者が訪れる広島県。広島風お好み焼き、牡蠣、レモンといった定番グルメから、化粧筆の代名詞ともなった熊野の筆づくり、かつての軍港の姿を残す呉の街並み。根強いファンが多い地元球団やサッカーチームの観戦も見逃せません。また近年では、サイクリストの聖地「しまなみ海道」や、連なる島々を飛び石に見立て名付けられた「安芸灘とびしま海道」など多島美景観を実際に体験・体感できる観光も人気です。