都会のオアシス! 布引の滝と布引渓流(神戸市)
日本を代表する港湾都市として知られる神戸ですが、都会のすぐ近くに本格的な滝巡りができるハイキングスポットがあるのをご存じでしょうか?
神戸は市街地のすぐ背後に山が迫る地形で、都会からいきなり自然豊かな森が始まります。
布引の滝(ぬのびきのたき)は、神戸市街中心部からやや北方に位置する布引渓流にある瀑布群の総称で、「日本の滝百選」に選定されています。また布引渓流全体としても環境省の「名水百選」に選ばれています。
新幹線の「新神戸駅」から北に500mほど歩けば、本格的な滝巡りの始まりです。
こちらは「雌滝(めんたき)」、落差は19mです。駅からわずか5分ほどで、このような緑に囲まれた滝が姿を現すのです。
雌滝から、渓流に沿ってさらに上流へ登ってゆくと、道沿いに「鼓滝」(落差8m)や「夫婦滝」(落差9m)などの小滝が見られ、さらに奥に進むと「雄滝(おんたき)」に至ります。
雄滝は落差43mで、一般に布引の滝といえばこの滝を指すことも多いです。
雄滝の周囲は切り立った断崖で囲まれているのですが、滝の右側に遊歩道が続いていて、しばらく横目に滝を見ながら、断崖を歩いて登ってゆくことになります。
雄滝から断崖を登りきると、少し展望が開け、神戸の市街地が見えます。こんな都会のすぐ裏手に自然豊かな森と渓流があるんです!
よく見るとビル群の背後に瀬戸内海(大阪湾)や海上を行く船も見えます!さすが港湾都市の神戸です。緑豊かな渓流を歩きながら、同時に海も見られる場所はなかなか珍しいのではないでしょうか。
でも、布引渓流の魅力はこれだけではありません。
水辺のせせらぎを聴きながら、さらに渓流に沿って上流へ歩くこと約30分、「布引五本松ダム」に到着です。
ダムに堰き止められてできた布引貯水池は、「日本のダム湖百選」に選定されています。
そして、実はこのダムは明治33年(1900年)に日本で最初に造られた重力式コンクリートダムで、なんと国の重要文化財にも指定されています。
型枠用の石積をそのままに残した外壁が特徴で、まるで巨大な城壁がそびえ立っているように見えます。
日本最初の本格的なダムで、神戸の水がめとして日本の近代化を支えた建築遺産なのです。
布引渓流は、本格的な滝巡りや近代建築遺産を見学できる、まさに都会のオアシス。
11月下旬には周囲の木々も色付きますので、紅葉狩りにもオススメのスポットです!
布引の滝
住所/兵庫県神戸市中央区葺合町
電話/078-303-1188(神戸観光局)
駐車場/なし
最寄駅/JR「新神戸駅」、神戸市営地下鉄「新神戸駅」より徒歩約10分
https://www.feel-kobe.jp/facilities/detail.php?code=0000000093
JR新神戸駅までのアクセスはコチラ
http://www.wec.or.jp/library/100selection/content/nunobiki.html
(布引貯水池)
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣
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この記事を取材したフォトライター
松岡 広宣
松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/
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