日本最古の温泉街で展開される最先端のアートの祭典!道後オンセナート 2014/愛媛県松山市

日本最古の温泉と伝えられる道後(どうご)温泉を知っていますか?
この温泉街の中心に位置する「道後温泉本館」は愛媛県松山市の観光名所として人気があります。日本三古湯と言われ、神話や歴史、万葉集や夏目漱石の坊っちゃんなどにも登場し、『千と千尋の神隠し』の油屋のモデルの一つと言われている場所です。

改築百二十年の大還暦を記念し、2014年4月10日〜12月31日の会期で、アートフェスティバル「道後オンセナート 2014」が開催されました。

温泉街でアートフェスティバル!?1000年後の道後がアートに!
何やら、面白い体験が詰まっていそうな予感!
アーティスト達が温泉街のあちこちに作品を展開。その一部をご紹介します!

まずは、道後温泉本館。

幻想的な光に照らされた道後温泉本館の、建物の上にご注目!
道後温泉にまつわるさまざまな伝説。その中でも私の好きなものの一つが『白鷺伝説』。
太古の昔、足を痛めた白鷺が岩の間から出る湯に患部を浸したところ、傷が治り飛び去った。それを見ていた村人が、温泉の効能に気づくという話。
この白鷺は道後温泉のシンボルとなり、本館の上に置かれています。現在は西側に本館の入口があるのですが、昔は北側にありました。この鷺は昔の入口を指しているそうです。

会期中は日に7回、道後温泉本館の外が霧に包まれます。
北側には、少彦名命(スクナヒコナ)という神様が踊ったとされる伝説の石「玉の石」が。本当に神様が現れそうな幻想的な演出です!

「霧の彫刻」
場所:道後温泉本館北面ファサード
アーティスト:中谷芙二子
展示時間:9:15、11:15、13:15、15:15、17:15、19:15、21:15(各3分間)

続いては、道後温泉周辺のあちこちに映しだされる「大影絵」に注目!

科学者たちは、1000年後、世界の海抜は70m上がると予想しています。
ということは、この道後温泉も海の中に?
ここが海の中に沈んでも、道後温泉は存在しているはず…ではどのように?
その問いに答えるため、環境デザイナー&アーティストであるスティーヴン・ムシンが、地元の方々のアイデアを夢のような影絵の物語に仕立てました。
大影絵/道後夜話は、全部で13箇所。
少しわかりづらい場所もありますが、地図を見ながら探索してみてください。
詳しい説明を聞きながら周りたい方は、振鷺亭のガイドツアーでボランティアガイドの人と一緒に行くのもオススメです。 
大影絵を二つご紹介。

浮かぶ道後温泉。
1本目のパイブは地中から温水を届けていて、もう一本のパイブはお湯を風船の中に送り込んでいます。

「熱源」
場所:道後温泉(冠山事務所)東側壁面
アーティスト:スティーヴン・ムシン
展示時間:17:00~22:00

続いては、こちら。
道後温泉には蒸気機関車「坊っちゃん列車」があります。
未来では、この列車は松山城と共に浮かぶ道後温泉本館を結ぶケーブルカーに変わってます。

「坊っちゃん列車」
場所:道後温泉駅
アーティスト:スティーヴン・ムシン
展示時間:17:00~22:00

こんな世の中になっているのかな…?今はまだ想像がつきませんね。

続いては、市民も多数訪れる椿の湯のロビーに、光と音を用いたアート作品。
椿の湯は、道後温泉本館の姉妹館。
光が明滅を繰り返しながら、心地よい音楽が響きわたります。

「LASTing WAVE」
場所:椿の湯1階ロビー
アーティスト:川瀬浩介
展示時間:6:30~23:00 毎時30分から約10分間

椿の湯の外壁にもご注目!
鷺伝説に始まる道後の古い歴史物語を立体化した巨大な彫刻が。
子供の玩具に似せた巨大な彫刻が外壁からせり出しています。


「FABULAー萬話ー」
場所:椿の湯壁面
アーティスト:リリアン・ブルジェア
展示時間:終日

最後は、寛永年間から続く老舗旅館「ふなや」の庭園。
六義園の庭園ライトアップなどで知られるライティングデザイナーが、歴史ある緑豊かな庭園をライトアップ。
四季折々に変化する庭。
江戸時代から続く詠風庭は、正岡子規や夏目漱石、与謝野晶子など文人たちもここを訪れました。
幻想的な庭を見ていると思わず時間を忘れそうです。

「詠風庭 あかり物語」
場所:ふなや
アーティスト:石川智一
時間:18:00~21:30
料金:大人800円 子ども600円 ※ドリンク券付き

歴史と伝説の街、道後。
アーティスト達が、古き良きものを大切にしながら未来へと繋がる新しい街の姿を見せてくれます。
道後オンセナートは、2014年12月31日でフィナーレを迎えます。


道後オンセナート 2014 このイベントは終了しました
会期:2014年4月10日(木)〜2014年12月31日(水)
所在地:愛媛県松山市道後湯月町甲1656-1
電話:089-933-0710
運営時間:(月〜木)11:00~18:00
     (金・土・祝前日)11:00~21:30
休日:無休
HP:http://www.dogoonsenart.com/

瀬戸内Finder フォトライター 大橋麻輝

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