日本の民話や伝説によく登場する狐と狸。
ですが、四国には狐の伝説はほとんどなく、そのかわりに狸の伝説が多いことを知っていますか。
一説には、弘法大師が四国88ヶ所の霊場を開基した時、悪さばかりする狐を追い出し、その代わりに、どこか憎めない狸を、お使いのために置いたとされています。
更に、このとき追い出した狐は、四国に鉄の橋が架ったら戻ってくるとも。
鉄の橋とは瀬戸大橋?それともしまなみ海道?
ということは、もう戻ってきているのでしょうか。
ところで、ジブリ作品「平成狸合戦ぽんぽこ」には、たくさんの狸が登場しますが、その中の三匹の長老狸は、四国の狸です。
徳島県小松島市にある金長神社の主、金長(きんちょう)。
香川県屋島に住む、太三朗禿狸(たさぶろうはげだぬき)。
そして、愛媛県松山市の隠神刑部(いぬがみぎょうぶ)。
今回は、日本三大狸伝説のお話にも登場する、愛媛県松山市、狸の総大将隠神刑部をご紹介します。
日本三大狸伝説の中でも一際存在感があり、昔はとても有名だった化け狸、それが隠神刑部です。
天智天皇(668年~672年)の時代にこの地に住むようになり松山城を守護していました。
この時、狸が狸を生み、その数はなんと808匹に。
刑部狸はこの狸たちの総大将、そして四国最高の神通力をもっていたといいます。
そんな隠神刑部ですが、お家騒動に巻き込まれ、仲間の狸たちを守るために、悪だくみの一味となり、洞窟に閉じ込められてしまいました。
のちに、刑部狸は長い間松山藩に仕えた功徳に免じて罪を許され、里の人たちと仲良く暮らし、ここ山口霊神にお祀りされたといいます。
伝説のお話ですが、今もこうして大事にお祀りされています。
日本にはたくさんの民話や伝説がありますが、愛媛は伝説の宝庫。
私は、愛媛の神社やお寺など、伝説の地を1000箇所以上まわってきましたが、こんな伝説の地を巡る旅もおすすめです。
新しい発見があるかも。
みなさんも、伝説の地を巡る旅に出かけてみませんか。
山口霊神
所在地:愛媛県松山市久谷町135
問い合わせ:089-963-0994 (坂本公民館)
HP:http://iyokannet.jp/spot/detail/place_id/4193/
瀬戸内Finder フォトライター 大橋麻輝
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