灘五郷の地を訪れ、日本酒の歴史を探ってみませんか?
灘五郷とは、神戸市東灘区、灘区、西宮市を指す日本酒の生産地です。
この地域は、酒造りに適した『播州米』・『宮水』という材料、酒造りを助ける六甲颪の風と瀬戸内の気候や作り手の丹波杜氏の技術、そして酒を輸送するのに適した西宮の港という地の利に恵まれ、日本酒の名産地として江戸時代から栄え、今でも国内最大の日本酒生産地として有名です。
西宮駅から徒歩約15分の場所には、有名な酒蔵が立ち並ぶ酒蔵通りがあります。
そこから少し南の一角に、明治の木造蔵を利用した『白鹿酒造記念博物館』の「酒蔵館」があります。
「酒蔵館」には兵庫県と西宮市の重要有形民俗文化財に指定されている酒造用具、桶、樽づくり用具がそのまま展示されています。
全てが手作業で行われていた明治時代の酒造りの様子が伺えます。
原寸大の蔵人さん(酒造りをする人)の人形が、当時使用されていた道具を使い作業している様子が表現されています。
蔵人さん達が歌う「酒造り唄」をBGMに、造り工程の順に、躍動感ある形で展示されているので、初心者の方でも手に取る様に酒造りの流れが理解出来ます。
日本酒造りは、日本文化そのものですが、杉など、自然素材で造られた道具をはじめ、全てが手作業で繊細に造られてきた歴史を伺うことで、先人が代々伝えてきた文化の魅力を再発見出来るのではないでしょうか。
また、隣にある「記念館」には、酒に因んだ書画や工芸品などが展示されています。
こちらでは、酒を消費する側から生まれた文化などが紹介されています。
日本の四季が描かれた掛け軸や、美しい器と共に五感で楽しむ日本酒。
当時の灘の人々の生活の中には、そんな「粋」な楽しみ方が自然と溶け込んでいたのですね。
酒蔵館、記念館を回った後は、この土地で造られた日本酒を、この土地で頂く贅沢を存分に味わってみてください。
地産地消の味わいは、ひとしおです。これこそ旅の醍醐味ですね。
■白鹿記念酒造博物館/『酒蔵館』『記念館』
住所:兵庫県西宮市鞍掛町8番21号
電話:0798-33-0008(代表)
開館時間:10:00~17:00
入館料:(酒蔵館・記念館共通)一般400円・小中学生200円(特別展は別料金)
休館日:火曜日(祝日の場合は翌日、夏季・年末年始)
アクセス:阪神西宮駅より南へ徒歩約15分
URL:http://www.hakushika.co.jp/museum/
瀬戸内Finder フォトライター 江崎誠・菅波葉子/㈱Rainbow Sake
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この記事を取材したフォトライター
Rainbow Sake
菅波葉子 ㈱RainbowSake 菅波葉子(広島県出身) 2011年ハワイから帰国後、広島県に帰郷。 日本国内&ハワイの広告会社勤務の後、日本酒を海外に普及するPR会社㈱Rainbow Sakeを立ち上げました。 『SAKEで世界を笑顔で繋ぐ』その架橋になりたい!という想いで、日本とハワイ・シンガポールを中心とした海外を行ったり来たりしています。 帰国する度に地元の魅力を再発見し、瀬戸内海の心安らぐ穏やかな景色、新鮮で素朴な海の幸&山の幸に癒されています。 ㈱Rainbow Sake http://www.rainbowsake.com
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