江戸時代からつづく峠の茶屋八十八名物ところてん 清水屋

四国八十八ヶ所霊場79番札所、高照院天皇寺のすぐそばに、「八十八名物(やそばめいぶつ)ところてん清水屋(きよみずや)」はあります。

この地域は、「弥蘇場・八十八・八十蘇・八蘇場」など、様々な字に当てられて「やそば」と呼ばれています。由来は、今からおよそ1900年前にさかのぼります。
景行天皇(けいこう)の命で、瀬戸内海の悪魚退治にやってきた日本武尊(やまとたけるのみこと)と兵士たちが悪魚の毒にやられて昏倒したとき、この地に湧いていた霊泉の水を飲ませると、皆生き返ったという伝説があります。
以来、その清水のある一帯を「弥蘇場」とか、兵士の数が88名だったことから「八十八」「八十蘇」「八蘇場」などと呼ばれるようになったそうです。

江戸時代末期、その弥蘇場(やそば)の湧水のほとりで、茶屋をつくり、ところてんを売りはじめたのが清水屋の発祥です。
高松街道の峠にあたるため、往来する旅人やお遍路さんが休憩のために茶屋を利用し、230年以上経った今日でも「八十八(やそば)のところてん」の愛称で親しまれています。


ところてんは、天草と呼ばれる海藻を鍋で煮だして、煮汁を漉(こ)しとり、冷やし固めて作ります。
天草は日本各地で採れますが、それぞれ性質が異なります。
清水屋は伊豆と四国で採れた上質の天草を独自に配合しており、無添加・無着色、製造も機械に頼らず手作りで行っています。

茶屋では、作り立てのところてんをその場で味わうことができます。冷やしたところてんを、「天突き」と呼ばれる専用の器具を用いて、押し出しながら細い糸状にします。
こちらの天突きも、宮大工さんにより手作りされたものだそうです。

味付けの定番は、二杯酢(酢、しょう油)にからしを付けたもの。独特の粘りと程よいコシ、ほのかな磯の香りを味わうことができます。ところてんはミネラルたっぷり、カロリーもほぼないため身体にやさしいのもうれしいですね。

他に、黒みつの「浪速風」、三杯酢(砂糖、酢、しょう油)の「尾張風」、きな粉、黒みつの「くずもち風」があります。日本各地からやってくるお遍路さんの要望に少しずつ応えていった結果、現在のメニューになったそうです。
茶屋の営業は、毎年3月中旬頃から11月末までの期間限定ですが、休業期間中でも近隣のスーパーやインターネットでところてんの販売を行っています。

江戸時代から先祖代々、こだわりの製法で造りつづけられてきた「八十八のところてん」をぜひ一度味わってみませんか。


清水屋
http://www.yasoba.com/
住所:香川県坂出市西庄町759-1
営業時間:9:00頃~夕暮れまで (夏場は18:00まで)
TEL:0877-46-1505
定休日:3月中旬~11月は無休 (10月第二日曜日より祝日・日曜日は定休) / 12月~3月中旬までは店休

瀬戸内ファインダー フォトライター 小林有美

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