明石・魚の棚商店街は、その日獲れた魚介を小売店が昼のせりで買い付ける「昼網」で知られます。パスタバールはその市場の中に店を構え、新鮮な魚介を使った本格イタリアンを提供します。
腕をふるうのは南イタリアのアマルフィで修業した山神シェフ。今回、瀬戸内Finderのために冬にぴったりのメニューを考案していただきました。明石ダコを旬の大根と一緒にじっくり煮込む「明石ダコと大根のトマトソーススパゲッティ」は、作っても、食べても温まれる一品です。
明石ダコにほどよく残る噛み応えと、大根のほろほろと崩れるような柔らかさが対照的。タコの旨みがぎゅっと詰まったトマトソーススパゲッティを作れば、パーティーの主役になること間違いありません。
今回のレシピの肝となるのが明石ダコ。真蛸の旬は夏ですが、明石ではほぼ一年中手に入ります。速い潮流にもまれて身が筋肉質であることと、豊富な稚がにを食べて育つことから味が良いのが特徴です。
それでは、さっそく材料・下ごしらえ・作り方を見ていきましょう。
材料(2人分)
・スパゲッティ(乾1.6mm) 160g
・明石ダコ 120g (ゆでダコでも可)
・にんにく(みじん切り) 5g
・たまねぎ(みじん切り) 60g
・オリーブオイル 30㏄
・大根 120g
・ブラックオリーブ 6粒
・たかのつめ 1~2本
・トマト水煮缶 150g
・水 300cc(圧力鍋の場合100cc)
・塩 適量
・昆布茶 適量
・パセリ(みじん切り)適量
準備
・活けダコの場合は塩もみして汚れとヌメリをとり、水洗いする。洗ったものを2~3㎝に切っておく。刺身用ゆでダコの場合はそのまま2~3cmに切る。
・大根を1.5~2㎝角に切る。
・トマト水煮缶を手でつぶしておく。
作り方
1.鍋にオリーブオイルを熱し、にんにく、たまねぎを入れて、弱火でしんなりするまで炒める。
2.1にタコ、大根、ブラックオリーブ、たかのつめ、水を入れてタコと大根が好みの柔らかさになるまで弱火で煮込む。煮込み時間は30分(圧力鍋の場合は10分)を目安に調節する。
3.2にトマト水煮を加えて水気が少し減るまで煮詰める。できあがったソースをフライパンに移す。
4.鍋にたっぷりのお湯を沸かし、スパゲッティをゆでる。ゆで時間は、袋の表示時間より1分30秒短めでアルデンテに仕上げる。
5.ゆであがったスパゲッティを3に入れて手早く全体を混ぜながら、塩、昆布茶で味をととのえる。
6.器に盛り付けてパセリを散らす。
シェフにプロの味を再現するためのコツを教えていただきました。
ポイント1:活けダコの塩もみ・水洗いはしっかり!
小ぶりの活けダコ(300g~600g)を選んだら、ごしごしと強く塩もみしてヌメリを取り、汚れをしっかり水で流します。塩もみすると伸びていた足がきゅっとしまってきます。吸盤の中にごみや汚れがたまっていることがあるので、丁寧に洗い流しましょう。冬に入手が困難な場合は夏に活けダコを購入して、墨抜きして冷凍保存するのも良いでしょう。冷凍していたものを塩もみ・水洗いすると汚れが取りやすいのでおすすめです!
ポイント2:タコと大根に竹串がすっと通るまで煮込む!
タコ、大根、ブラックオリーブ、たかのつめを水で煮込み始めたら、火加減は調節しなくても大丈夫。弱火でもぐつぐつと煮立ち、タコから自然に出る色で全体がピンク色に染まってきます。ここで大根がタコの旨みをどんどん吸います。写真は約20分間煮たものです。大根からも水が出るので、ここから10分強、水が少なくなるまで煮込んでいきます。トマトの水煮を加える前に、タコと大根に竹串を通して柔らかさをチェックしましょう。タコに弾力が少し残り、大根の角が取れ、竹串がすっと通るぐらいを目指しましょう。
ポイント3:ソースを作ってからスパゲッティをゆでる!
おいしいパスタを作るコツはアルデンテにゆであげたスパゲッティに手早くソースを絡めること。パスタを作るとき、「スパゲッティはゆであがったのにソースがまだできていない」なんてこと、ありませんか?家庭ではまずソースを完成させてからスパゲッティをゆで始めれば、失敗が減りおいしいパスタができあがります。
今回レシピを教えて頂いた魚の棚パスタバールは、夜は1階がスタンディングバールになります。1階では、2階で座って頂くよりも少しお手頃の価格でおいしいお料理とお酒を楽しむことができます。温かいシェフと奥様とお話ししているうちについつい立っていることも忘れて手が止まらなくなってしまいそう。こじんまりした空間ながら雰囲気がとっても良いのでおすすめです。
今回レシピを教えてくれたお店
店名 魚の棚 Pasta Bar
住所 明石市本町1丁目1-22
電話 078-918-0020
営業時間 11:00〜15:00、17:00〜23:00
定休日 火曜日
URL http://www.uonotana.or.jp/shop-120.htm
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この記事を取材したフォトライター
堀 まどか
堀 まどか/フォトライター 兵庫県生まれ、在住。実務翻訳、外国人起業家支援、通訳案内士(英語)、そしてフォトライター。 ネットマーケティングの外資系スタートアップで進行管理や顧客サポートを担当。 2011年から、フジサンケイビジネスアイ掲載の週刊コラム『ITビジネス最前線』を英日翻訳しています。 日常の風景や旅先で出会った人の表情など、心に触れるものを写真におさめています。瀬戸内のスポット、暮らしぶり、季節感、食を私目線で切り取ります。 写真ブログ http://riderv328.tumblr.com ツイッター https://twitter.com/Riderv328
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