香川県坂出市にある『東山魁夷せとうち美術館』。建物の前には、一本のまっすぐな道が伸びています。実は、この写真の構図にはちょっとしたヒミツがあるのですが……それはあとのお楽しみ。
中へ入る前にまず目を引いたのは、美しい外壁。館長の藤村さんによると、こちらは『バーモント・グリーン』と呼ばれるアメリカ産の天然石とのこと。壁だけを切り取っても絵になります。
1階の展示室に入りました。取材のときに開催されていたのは、京都・奈良の風景画を集めた作品展。
『秋彩』(リトグラフ)
赤・黄・青のコントラストが美しく、「日本ってこんなに色鮮やかだったのか」と思わず感じ入ってしまいました。ほかにも四季折々の風景が、独特のタッチで描かれています。
ところで、東山魁夷は横浜生まれ神戸育ち。それなのになぜ、香川県に美術館がつくられたのでしょう?
実は、魁夷のおじいさんが瀬戸内の櫃石島(ひついしじま)出身。魁夷の没後、ご遺族が彼のルーツである瀬戸内に縁を感じ作品を寄贈したことから、櫃石島をのぞむ瀬戸大橋のたもとに『東山魁夷せとうち美術館』がつくられたそうです。
1階に続き2階の展示も堪能。さあ、この先にとても素敵な場所が待っています!
瀬戸大橋を一望する美術館自慢のカフェ『な・ぎ・さ』。実は、瀬戸大橋の色を『ライトグレー』と提案したのは東山魁夷だとか!
橋のいちばん奥には櫃石島が見えます。
『銘菓あまも』。瀬戸内を連想させる青海苔と塩あんを使ったまんじゅうは、美術館オリジナルです。
心もお腹も満たされたあとはミュージアムショップへ。魁夷の作品を閉じ込めた素敵なボールペンを見つけました♡
さて、冒頭の写真。構図の種明かしがミュージアムショップにありました。東山魁夷の代表作『道』。建物の前に伸びる道は、この作品をモチーフとしています。『東山魁夷せとうち美術館』を訪れたら、うんちくを語りながらこんな写真を撮るのも楽しいかもしれませんね。
香川県立東山魁夷せとうち美術館
住所/香川県坂出市沙弥島字南通224-13
開館時間/9:00〜17:00(入場は16:30まで)
定休日/月曜日(休日の場合開館、翌日火曜日が休館)、年末年始(12月27日~1月1日)、展覧会準備期間
※ゴールデンウィーク(4月29日~5月5日※振替休日がある年は5月6日)、学校夏季休業日(7月21日~8月31日)の期間は無休
電話/0877-44-1333
HP/http://www.pref.kagawa.lg.jp/higashiyama/
瀬戸内Finderフォトライター 古川いづみ
この記事が役に立ったらいいね!してね
関連キーワード
関連記事
この記事を取材したフォトライター
古川 いづみ
古川 いづみ/フォトライター 1982年生まれ、香川県出身。東京の制作会社で雑誌やWeb媒体の編集&ライティングにたずさわったのち、2012年、結婚を機に広島へ。現在、保育園へ通う息子の送り迎えをしながら仕事をしています。取材ネタは、もっぱら週末に家族で行くドライブで収集。好きな道は西条〜三次方面の375号線、好きな食べ物は宮島のあなごめしです♡
Hashtags
旬のキーワード
グルメ
グルメ一覧ホテル・宿
ホテル・宿一覧アート
アート一覧クルーズ
クルーズ一覧> 広島で町旅・船旅!“サステナブル”を学ぶ八木灘エコツアー/瀬戸内海エコツーリズム協議会【PR】
> 『SEA SPICA(シースピカ)』でGO!自由で、開放的で、新しい船旅Vol.2/大久野島・下蒲刈島・御手洗地区
> 『SEA SPICA(シースピカ)』でGO!自由で、開放的で、新しい船旅Vol.1
> 瀬戸内の島めぐり専用 観光型高速クルーザー「SEA SPICA(シースピカ)」造船レポートVol.5 最終回!STU48が進水式に参加/JR西日本【PR】
> 瀬戸内の島めぐり専用 観光型高速クルーザー「SEA SPICA(シー スピカ)」造船レポートVol.4 STU48メンバーがロゴを塗りました!/JR西日本【PR】