『橋の風景』を美しく撮影するコツとは!? / 来島海峡大橋(愛媛県今治市)

愛媛県今治市にある来島海峡は、鳴門海峡・関門海峡と並び『日本三大潮流』の一つに数えられ、古くから海の難所として知られてきました。
現在、この海峡には『来島海峡大橋』が架かり、『しまなみ海道』の南側の起点となっています。

こうした島々を結ぶ大きな橋は、まさに瀬戸内地域を代表する景観の一つ。
そこで今回は、来島海峡大橋を例に『橋の風景』を美しく撮影するための、ちょっとしたコツをご紹介します!

以下は、来島海峡の周辺地図です。
当たり前の話ですが、良い写真を撮るためには、良い場所に行かなければなりません。
実は、『橋の風景』を撮影するための場所選びには、三つのポイントがあるのです。

一つ目は、『橋のたもと』です。今回の場合は『糸山公園』です。
二つ目は、『背後の山』です。今回は『海山城展望公園』。
三つ目は、『やや離れた海岸』です。今回は『大角海浜公園』に該当します。

それぞれのポイントごとに、撮影時のコツがありますので、一つずつご紹介します。

まず一つ目の『橋のたもと』ですが、来島海峡大橋のたもとには糸山公園があり、展望台や護岸広場が整備されています。オススメは小高い丘の上にある二階建ての展望台です。

糸山公園は、1年を通して素晴らしい日の出が見られる朝日名所です。夜明け前に到着すれば、日の出の瞬間を狙えます。

荘厳な日の出です!
ところで、このような橋の直近から撮影する場合は、標準レンズでは橋の全体が入らないかもしれません。超広角レンズ(10mm~24mm程度のレンズ)があれば重宝します。

糸山公園には展望台の下方に護岸広場もあり、まさに橋を見上げるようなダイナミックなアングルも撮影できます。その場合にも超広角レンズがあれば、より迫力ある構図で撮影できますので、ぜひ試してみてください!

次に、二つ目の『背後の山』ですが、来島海峡大橋の背後には海山があり、頂上近くまでドライブウエイが整備されています。駐車場から10分ほど歩くと、お城型の展望台があります。かつて戦国時代に、来島海峡を見張るための砦(とりで)が実際にあったそうです。

この展望台からは、来島海峡大橋が遠望できます。ここでは200mm~300mm程度の望遠レンズがあれば便利です。

また、山頂からは海峡全体を俯瞰できますので、標準レンズでも橋の周囲にある島々や海を入れた、奥行きのある風景が撮れます。あえて展望台の一部を入れて撮れば、かつてこの地を支配した城主の気分も味わえますね!

最後に、三つ目の『やや離れた海岸』ですが、(島を除く)愛媛県最北端の場所に大角海浜公園があります。

このような距離を置いた場所からは、橋の全景を横から眺めるアングルで撮影できます。三つの橋が連なる来島海峡大橋の絶好のビューポイントです。
ここは標準レンズでちょうど良いでしょう。

足元に注意しながら、岩礁の先端まで歩いてゆくのもオススメです。大小様々な船が頻繁に行き交いますので、タイミングを計って撮れば、海峡の情景を上手く表現できます。

以上をまとめると、
(1)橋のたもとは、ダイナミックな景観。超広角レンズがあると便利。
(2)背後の山では、周囲を俯瞰する景観。望遠レンズがあると便利。
(3)やや離れた海岸では、橋の全景を横から見る景観。標準レンズが最適。

その他、朝日・夕陽を狙う、展望台の形を利用する、行き交う船を捉えるなど、その場所ごとの特徴を臨機応変に取り入れれば、より上手く撮影できます。

今回ご紹介した事例は、来島海峡大橋だけに該当するものではありません。
有名な橋の周辺には、たいてい今回の三つの条件に該当する展望地や公園が整備されています。『明石海峡大橋』や『瀬戸大橋』『大鳴門橋』といった瀬戸内地域にある有名な橋を撮影する場合にも応用できますので、ぜひ実践してみてください!


糸山公園
所在地:愛媛県今治市小浦町2丁目5-2
案内HP:http://www.oideya.gr.jp/imatan/spot/itoyama/

海山城展望公園
所在地:愛媛県今治市波方町樋口乙747-2
案内HP:https://www.iyokannet.jp/spot/186

大角海浜公園
所在地:今治市波方町波方乙893-1
案内HP:https://www.iyokannet.jp/spot/184

瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣

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松岡 広宣

松岡 広宣

松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/

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