源氏と平家の最終決戦の地、関門海峡・壇之浦!
その壇之浦古戦場を目の前に臨む『みもすそ川公園』では、壇之浦合戦の様子をリアルに分かりやすく語る『歴史体感紙芝居』を毎日無料で上演しています。
現在の壇ノ浦には関門橋が架かり、『みもすそ川公園』として護岸広場が整備され、源平合戦にまつわる銅像やモニュメントが立てられています。
しかし、この銅像をよく見ると、合戦の英雄のはずの『源義経(みなもとのよしつね)』が敵に後姿を見せているのです!
「あの無敵の義経が逃げ回る!?」
一体どういうシチュエーションを描いているのでしょうか?
ここで、像の背後に見える自転車にご注目ください!
実は、像の隣では毎日『歴史体感紙芝居』が上演されています。(自転車が土台になっています。)
予約不要、料金も無料。約10分間の紙芝居を観れば、像の謎が解き明かされるのです!
こちらは語り部の福田さん。上演前には、決戦の行方に大きな影響を及ぼした関門海峡の複雑な潮流について、手書きの地図で分かりやすく解説してくれます。
それでは、『壇之浦合戦絵巻』のはじまり~、は~じまり~。カン、カン、カン!
と、具体的な内容はぜひ現地で聴いて体感していただくとして、今回は問題の像の場面だけ、簡単に内容をご紹介します。
義経の知略に加え、関門海峡の潮流の変化などもあり、徐々に劣勢になってゆく平家軍。
義経には一の谷・屋島と連戦連敗中。積年の恨みもつのり、平家軍は一発逆転を狙って義経だけに狙いを定めるのです。
「よぉ~しつねのぉ~、首を獲れ~!!」
ところが運動神経抜群の義経。ふわり! ひらり! 軽快なジャンプで舟から舟へと乗り移ってゆき、平家軍は彼に一太刀も浴びせることができません。
像をよく見ると、義経の表情からは余裕の笑みも伺えます!
これが世にいう『義経の八艘跳び』のシーンだったわけです!平家方の大将、平知盛はどんどん小さくなってゆく義経の姿を目で追いつつ、平家の敗北を悟ります。
この後、福田さんの美しい歌声で紙芝居はクライマックスを迎えるのですが、それはぜひ現地でお聴きください!
語り部は全部で7名いらっしゃって、交代で毎日上演しています。
上演後には、絵ハガキなどのプレゼントも用意されています。
「この絶景の地で、皆様にお話を聴いていただけて、本当に幸せです!」
と話してくれた福田さんの笑顔が印象的でした。
さて、この『壇之浦合戦絵巻』の紙芝居、2014年12月25日でいったん終了するのですが、2015年1月8日~6月30日までは激動の幕末を描く『晋作と龍馬』を上演します。
紙芝居の内容は、3作品のラインナップがあり、2015年7月1日~8月31日までは『怪談 耳なし芳一』、そして2015年9月1日から年末までは、再び『壇之浦合戦絵巻』が上演されます。
訪れる季節によって内容は変わりますが、下関へお越しの際には、ぜひ壇ノ浦にて『歴史体感紙芝居』をご覧ください!
みもすそ川公園
所在地:山口県下関市みもすそ川町1
案内HP:http://www.city.shimonoseki.yamaguchi.jp/kanko/time_l/kamisibai/index.html
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣
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この記事を取材したフォトライター
松岡 広宣
松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/
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