下津井の冬の風物詩『干しダコ』
岡山県南部の瀬戸大橋のたもとにある下津井地区では、冬になるとタコ漁が最盛期となります。
下津井沖で水揚げされるタコは『下津井ダコ』として全国的にも知られており、秋から冬のタコは『寒ダコ』と呼ばれ、一年の中でも最も身が締まり、旨味が凝縮されています。
また下津井地区にある漁港では、タコの足を広げ、寒風に晒す『干しダコ』の姿が見られ、冬の風物詩となっています。
瀬戸大橋を望む下津井地区の朝日です。早朝からたくさんの漁船が行き交います。
下津井地区には、田之浦港、吹上港、下津井港と3つの漁港が連なり、背後の町並みにも昔ながらの風情が色濃く残ります。
そして、下津井の冬の風物詩として有名なのが『干しダコ』です!
大きいものでは60cmもあるマダコ。この大きなタコの足を広げ、寒風に晒します。
干しダコを眺めつつ、ドラム缶ストーブで暖を取りながら、漁師さんにお話を伺いました。
干しダコはとても人気がある商品で、天候にもよりますが、だいたい3~4日ほど干すそうです。
もともと保存食として考え出されたのですが、今は食べやすいように、昔ほどカラカラに乾かさないで出荷するそうです。
食べ方は簡単で、水に2時間ほど浸して柔らかくしてからとろ火で焼き、マヨネーズや醤油などをつけて食べます。酒の肴にも最適ですね!
他に、炊き込みご飯の要領でタコ飯にしても美味しいそうです。
こちらは田之浦吹上漁業組合の組合長、岡さん。干しダコの実演をしてもらいました。
まずは、タコの頭に丸い竹材を入れて吊るし、足を広げやすいように切り目を入れます。
次に、横棒を差し込んで足を広げます。慣れた手つきで、あっという間に干しダコの形ができあがってきます。
最後に、長すぎる足を切って、形を揃えます。これで出来上がり~!
昔ながらの瀬戸内らしい光景に感動!
こうして瀬戸大橋のたもとに、新たに3匹の干しダコが加わりました!
3つの漁港が連なる下津井地区では、どの港でも干しダコの姿が見られます。干しダコを探しながら、漁港の周辺を散策するのも楽しいです。
漁港で働く人の邪魔にならなければ、誰でも自由に立ち入って見学することができます。
漁師さんの手が空いていたら、漁業に関するお話も聞けるかもしれません。
観光客の姿もあまり見られない、下津井の暮らしにそっとお邪魔する旅。
あなたも、昔ながらの冬の風物詩、『干しダコ』を見に行きませんか?
下津井
所在地:岡山県倉敷市下津井田之浦1丁目1-8
案内HP
下津井町並み保存地区(岡山観光WEB)
下津井のたこ・干しだこ(岡山観光WEB)
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣
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この記事を取材したフォトライター
松岡 広宣
松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/
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by 瀬戸内Finder 編集部